2人の世界旅 日々の記録

4年3ヶ月、1日も欠かさず綴った旅日記
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コンゴ共和>2008年03月22日(Sat)
前日バンギ
翌日ブラザビル
★バンギ→ブラザビル
:: 旅317日め : 世界旅58ヶ国め : 和人214ヶ国め : あづさ79ヶ国め ::

■久々の飛行機です
今日も早起き。朝バンギBanguiのお宿周辺をお散歩し、朝食を摂ったら、部屋に戻ってゆっくりと荷造りをしました。

今日はここ中央アフリカのバンギから、コンゴ共和の首都ブラザビルBrazzavilleまで飛行機で移動するので、いつもと荷造りが違います。液体モノ、アーミーナイフ、眉毛切りばさみなどはしっかりと預け荷物にして、身の回りも金属探知機にひっかからないようにしなくちゃね。

そうそう、出国時所持金が多いと違反になるようなので(1人125$相当まで)、持っている現金も見つからないように工夫しました。

さて、空港に着きました。そして、空港での手荷物検査は、案の定、荷物を検査するための検査ではなく、お金をせびるためのあら探しでした。

あづさのほうは、身に近いところから開けられます。サイフを開けられますが、日本円で1000円も入れていなかったので、残念がる検査官は、ショルダーバッグの中の、現金を隠せそうなところは全て中身を出しました。その一方でキャップが見えているペットボトルなどは何もチェックしないんですから、おかしいですよね。和人のほうは、手荷物検査などはそぞろといった感じで、「カネクレ」「カネクレ」とずっとせびられています。・・・んもう、まったく嫌だったら。

アンゴラ系航空会社TAAGは、13時、ほぼ定刻通りに離陸しました。私たちはビジネスクラスに乗ったので、昼食はとっても素敵です♪ アンゴラはポルトガル支配下にあった国で、出てくるワインも嬉しいポルトガルワインでした。美味しくて何度もおかわりして、ひょっとしてボトル1本分は軽く飲んでしまったかも(^^ゞ 食事もデザートプリンも美味しくて(ポルトガルの旅を思い出す甘み!)、「これからもたまにはビジネスクラスに乗ろうね~」などと会話していました。

窓の外には、空と雲と、中央部アフリカらしき青やかなる緑のジャングル。

■17年越しの、天理教会
1時間半の素敵なフライトが終わりました。ブラザビルの入国検査もさぞかし大変だろうと緊張していたけれど、結局荷物検査も何もなく、あっさり通過。そして空港を出た私たちが向かった先、それは、天理教会でした。

「コンゴ、ブラザビルの、天理教会」・・・和人の著書の、最後に出てくる場所が、それです。

・・・17年前のアフリカの旅で、強盗に襲われて骨折し、すがる思いで助けを求め、アフリカの旅を終わらせた場所。もちろんあづさも、そのことは、知っています。

門を入っていくと、目の前にあるのは、新しそうな殿堂でした。和人も「こんな感じだったっけ?」と不思議そうにしています。でも、境内をもっと歩くと、「ここ、ここだ・・・」、和人が昔を思い出してくる様子が強まってきたようでした。

境内にいたコンゴ人男性に、「私たちは日本から来た旅行者です」と伝えると、よしえさんという名のコンゴ人女性のところに通されました。彼女は、日本語が理解できるようです。「そういえば昔、ここに女の子もいた・・・」、辛かった昔と、ここで命を助けてもらった恩情をどんどん思い出す和人は、声を出さずに泣き、そして、泣いて声が出なくなっていました。

和人に代わってあづさが、よしえさんに説明をしました。

  隣国ザイール(現コンゴ民主)内戦時、コンゴ(コンゴ共和)に来て強盗に遭ったこと。
  骨折して歩けない中、ほかに頼る術もなかったところを、この天理教会で助けてもらったこと。

     今度は新婚旅行だから、2人でコンゴに来たこと、

     ・・・そして、ここに御礼を言いに来たかったこと。

よしえさんの好意もあり、私たちは長屋の空き家に泊めてもらえることになりました。

17年前の辛かったことを思い出し、涙を流した和人は、本当にいろいろな思い出がよぎってしまったことでしょう。今生きていることが、この場所があったおかげで、今まさに、その場所にいる私たちなのです。今日は2人で何の戯言も言わず、静かに、静かに、コンゴの暖かい午後を過ごしました。何故かしら、それだけで、冥加に余る思いでした。

当時助けてくれた恩人である主人は、5年前に他界されたことを知りました。よしえさんは、その恩人の娘であることも分かりました。

ありがとうございました、本当にありがとうございました。
5年も遅れてしまったけれど、私たち2人にとって大切な恩人に、冥福 -死後の幸福- を祈ります。

天理教会の皆さんと

大事な思い出の場所にて

本日の旅
行動 :バンギからブラザビルへ移動、中央アフリカ出国、コンゴ共和入国
朝食 :揚げ魚のサラダ乗せ(トマト皮むききゅうり砕きマギーシトロン汁油マヨネーズ塩を混ぜたもの)、ペペ(辛いピーマンペースト)、ゴゾ(アフリカでガリと呼ばれるものと同じ、マニオクの乾燥粉にお湯を加えて練ったもの)
昼食 :牛肉じゃがいもにんじんソテー、プランテン玉ねぎ黄ピーマン牛肉魚切り身ソテー、いんげんソテー、魚ムニエル、マカロニリンゴサラダ、レモントマトレタス添え、パン、バター、チーズ、ポルトガル産赤ワイン、プリン生クリームチョコレート、紅茶/機内食
夕食 :ヤカ(葉に巻かれたマニオクのもち状のもの)、なまず煮、アボカド/部屋
宿泊 :天理教会L'eglise Tenrikyo

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旅情報
1セーファーフラン=0.25円

*中央アフリカからコンゴ共和へのフライト
中央アフリカの首都バンギからコンゴ共和の首都ブラザビルまで、空路は2社運行している。毎週日曜日にチャド系Toumai air(トゥマイエアー)が217800セーファーフラン。週土曜日にアンゴラ系のTAAGが157000セーファーフランだった。TAAGでは、ブラザビルより先にあるポイントノワールにもフライトがあった。

私たちが実際に乗ったのはちょっと贅沢にTAAGのビジネスクラスで、168300セーファーフラン。エコノミークラスとの料金差は2000円台であるにもかかわらず、美味しい機内食にワインおかわり三昧、座席もサービスもアフリカの航空会社とは思えない良いものだった。
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