2人の世界旅 日々の記録

4年3ヶ月、1日も欠かさず綴った旅日記
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トーゴ>2008年01月29日(Tue)
★ダパオン→カンテ→バッサンバ
:: 旅264日め : 世界旅51ヶ国め : 和人214ヶ国め : あづさ72ヶ国め ::

■クタマク、バタマリバ人の土地
いつの頃だったでしょう、トーゴ北部からベナン北部にかけては、独特の文化と建造物をもつ古えの民族がいることを、あづさは多分、何年も前から、知っていました。

そこはタンベルマの谷Tamberma Valleyにある、クタマクKoutammakouと呼ばれる土地、バタマリバBatammariba人の住まう土地です。タタtataと呼ばれる、世界に類を見ない、独自の複合家屋で知られるようになりました。

トーゴは他の西アフリカの国に比べると旅行者自体が少なく、その中でも、公共移動手段が少ないこの地域は、一層旅行者は少ないのでしょう。また英語ガイドブックに、タンベルマの谷は4駆の車でないと容易には進めないこと、そして歩くならおよそ30kmの道のりとなることが書いてあるため、個人旅行者が一層近づき難くなっていることも、旅行者が少ない要因だと思われます。

でも私たちは、30kmでもいい、全ての荷物を背負ってでも、その夢の土地を歩きたい・・・

・・・古えの民族が築いてきた、夢のクタマクへ向けて。

■夢の土地、クタマクへ
昨日、一昨日と静養をしたのは、すべては今日からの旅のため。いよいよ、体調の万全を期して、クタマクへと向かう決意ができました。まずはトーゴの幹線道路上の町カンテKandeに行き、ここからの情報を集めます。

クタマクに立ち入るには入場料の支払いが必要で、どうやら世界遺産に登録されている土地だからという理由のようです。あづさは世界遺産の有無など関係なしに、永い間ここに来たいと思っていたため、たった3年ほど前に世界遺産に登録されたことは知らず、むしろ世界遺産と聞いて驚いてしまったほどでした。

支払いを受け付けてくれたロジャー氏は英語が話せませた(トーゴはフランス語圏です)。なので私たちは、クタマクの観光や歩き方、村から村の距離など、その事務所で細かい情報を得ることができました。いろいろな話を聞き、今日の作戦もちゃんと立てることができたのは、有難いことでした。

今日はこれから、警察でパスポートにトーゴ出国のスタンプを押してもらったら、バッサンバBassambaの村へ行きます。バッサンバの村はクタマクの中央に位置し、伝統家屋であるタタに宿泊ができるというのです。もう午後の時間帯なので、ここから15km離れたバッサンバには歩いてはいけませんが、バイクタクシーに乗ってならば15kmなんてすぐだから、夕刻の美しいバッサンバの村が見れるのです。

「タタに泊まることができる・・・!」、もうそれだけで、心拍数が上がる興奮を感じます。

事務所で、クタマク内の地図を紙に写したら、バイクタクシーで30分ほど未舗装の道を行き、バッサンバの村に到着しました。ロジャー氏が村長に電話をしてくれていたのか、おそらくはその息子が出迎えに来てくれました。

■タタについて
バッサンバの村は、筆舌に尽くしがたい、美しいタタで満ち溢れていました。

そうそう、タタについて、説明をしておいたほうが良いですね。

タタとは、バタマリバ人の独特の建造物で、壁も床も泥で作られます。地べたの1階と、屋上、そして中2階など、平屋式ではなくて階層式になっている点に、建造の技術が評価されています。大きな円筒形の円周部分に小さな円筒形を配置させた(別の言い方をすると、小さな数個の円筒形を泥でつなぎ、大きな円筒とする)、複雑な構造をしています。円筒が複数あるのは、家畜のための円筒、穀物を保存するための円筒、キッチンや寝室、その他といった、生活のいろいろいろなものを仕切りつつも合体させるための知恵なのです。

■バッサンバ村で過ごす1日
夕刻の、太陽の陽射しが美しい時間に到着した私たちは、出迎えに来てくれた青年とともに、その素晴らしい村を歩いて観光しました。

タタ

まるで“陸の竜宮城”のようなタタの数々は、もう、ハート直撃の素晴らしさの連続です。私たちを圧倒する、巧妙な造りをもつタタ。タタの前には、フェティッシュの数々(呪物崇拝の対象となる石)もあり、彼らが自らの信仰を守りぬいていることが伝わってきます。私たちは、竜宮城のような泥のお城に囲まれて歩きながら、人々が身にまとう装飾に目を奪われながら、ときおり、彼らの伝統的なお酒である「バナ」を飲ませてもらいながら、ともあれここのあまりの素晴らしさに、心を奪われっぱなしでした。

私たちは今日は、そのタタに泊まらせてもらえることになりました。そして晩ごはんは、村を闊歩する1羽の鳥をさばいてトマト煮込みにしたもので、これを彼らの主食であるヤム芋と一緒に食べさせてもらいました。

わずか30年前まで裸族だったバタマリバ人は、きっと服の着心地が良くないのでしょう、女性は胸をはだけて歩いています。

・・・世界で、こんなところ見たことない・・・!!

興奮と感動でいっぱいの今日の体験は、きっと世界のほかの場所では味わえないものなんじゃないかな。そう考えるだけで、もう、ほんと、心が、熱い。
本日の旅
行動 :ダパオンからクタマクへ移動、バッサンバ村滞在
朝食 :アカサ(精製とうもろこしの粉をお湯に入れてダマダマにしたおかゆ、レモンと砂糖で甘酸っぱくしている。炒ったアーモンドを加えてもらったので香ばしさもアップして美味しい)、カッファ(精製とうもろこし粉をなめらかに溶いて加熱して冷却し、ゼリー状にしたもの)にプンツ(ボンヤナという緑色ビサップのような野菜の入ったピーナッツソース)をかけて食べる/ダパオンの路上ごはん屋
昼食 :コム(とうもろこしを練ったもの)をソストマト(トマトの生ジュース様)とピマンベルデ(緑唐辛子ペースト)で食べる/カンテの路上ごはん屋
夕食 :ゆでヤム芋、ホロホロ鳥のトマト煮/バッサンバ村
宿泊 :バッサンバ村のタタ

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旅情報
1セーファーフラン=0.25円

*クタマクの簡単な位置関係図

カンテ――事務所――チチラ――バッサンバ――ワテルマ――ナトバ――(国境)――ブクンベ

カンテ-事務所間は2km、事務所-バッサンバ間は15km、
バッサンバ-ナトバ間は10km、ナトバ-ブクンベ(ベナン側)は5km

カンテは世界遺産登録地域から外れており、事務所からナドバまでが世界遺産登録地域である。なおベナンのブクンベにも同様の文化が残っており、民族的にはトーゴ側と同じである。

バッサンバの村ではタタに泊まることができる。おそらくは観光客をタタに泊める経験も少ないのだろう、料金に含まれる内容は交渉できる。私たちは1泊2食つき1人3000セーファーフランを支払った。彼らの文化に強く触れることができるタタへの宿泊体験はオススメ。ただし寝るために貸してもらえるものは硬くて痛い竹のゴザしかない上、結構風も強いため、寝袋またはシーツはあったほうがよい(私たちは両方使いました)。

私たちはバッサンバまではバイクタクシーで行き、そこからベナン側の町ブクンベまではすべて歩いて行きました。

事務所では世界遺産入場料を支払う。1人1500セーファーフラン(地元の人の3倍料金)。