2人の世界旅 日々の記録

4年3ヶ月、1日も欠かさず綴った旅日記
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ハイチ>2009年10月02日(Fri)
ペチョンビル→ポルトープランス→ペチョンビル
:: 旅876日め : 世界旅145ヶ国め : 和人224ヶ国め : あづさ161ヶ国め ::

■雨のポルトープランス
明日、ポルトープランスPort-au-Princeから移動しようかな。だから今日は、明日のバス移動について調べなければなりません。

バスターミナルを探すのも一苦労。手持ちのガイドブックだけでは情報が不安ですし、いったんタプタプ(小型トラック改造の乗合)に乗って街まで出たら、カパイシェンCap Haitien行きのバスが出る場所を地元の人に尋ね、そこへは更にシェアタク(乗合タクシー)を使って到着しました。

ハイチ

バスターミナルは、黒人さんが溢れかえっていて、売り子も路上ごはん屋も集合していて、いやはやアフリカンな世界です。カパイシェン行きバスの時刻や料金を聞き終わったところで、和人とは、このまま近郊行きのバスに乗ってみようかとも話していましたが、いつのまにか天候が悪化し、あっという間に大雨になってしまったので、おでかけは中止です。

このバスターミナルは「エスタシオン」と呼ばれます。エスタシオンからタプタプでメインストリート(アビエーションと呼ばれる)まで戻り、家に帰るバスを濡れながら待ちました。

この、メインストリートの交差点は、見るも無残な様相でした。

大雨が降って、もともとアスファルトに堆積していたヘドロが溶け出し、ヘドロ水が路上を覆っています。車が通るとヘドロ水が歩行者にぶっかかる、歩道には食べ物を売る人々が連なっているのに、そこにヘドロ水がかかるのです。衣類も車も真っ黒に染めていく中、私たちの衣類も黒い汚水がかかりました。匂いがついてしまったのがちょっとキツイです。

でも、人は優しいです。治安が悪いと言われますが、バスを待ちながら、簡単な食事を食べながら、路上にいる人々と触れ合うのは、彼らが明るく接してくれるからすごくほっとします。楽しい時間を過ごすことができます。

雨は一向に止みそうにありません。バスに乗って、私たちは家路に向かいました。

■癒しのUN職員の家
なんだか疲れたな。
「ハイチに来て良かった度」が100%なのは間違いなく、アナザーワールドを見ることができて実に良かったとさえ思っているのですが、治安が悪いと言われているところを旅することには多大な疲労が溜まります。

「なんだか疲れたなぁ」って思ったとき、ハイチに来た初日に、泊まるはずの家が見つからない私たちを助けてくれたUN(国連関連組織)職員が共同で住む豪邸を思い出しました。お別れのとき「また一緒に飲もう」と言ってもらえていたこともあり、「おみやげ持って、またあの人たちに会いに行こうか」っていうことになりました。

建国から200年が経つのに、独裁とクーデターと様々な政情混迷が続くハイチに、2004年、国連は国連ハイチ安定化ミッション(MINUSTAH)を発足させました。現在ハイチには膨大な数のUN職員が駐在しています。

さて、お土産といってもたいしたものは持っていません。カンクンCancun(メキシコ)で寿司パーティーをしたときの余りの醤油(超小ボトル)とわさびを持ち、アボカドを買っていきました。「私たちは明日離れます。お世話になった人に、最後もう一度会っておきたくて」と言うと、オーストラリア人おじさんは喜んで私たちを家に入れてくれました。しかも彼は仕事で日本に来ていたこともあり、「わさびは私の大好物なんだ」と、わさび醤油をたっぷり絡めてアボカドを食べてくれました。

それがきっかけになり、素敵な豪邸で、お酒もいただきながら、いろいろなお話をしました。オーストラリア人お兄さんは仕事でスーダンに駐在していたことがあり、私たちが昨年スーダンを旅行したと言っても驚かないから、逆に私たちが驚きます。
(※スーダンは22年間の内戦で、特に南スーダンなんて旅行者が入れる状況じゃなかったんです、私たちが訪問する直前までは)。そしてそんな彼が職務上撮った、“旅行者が立ち入れない地域”の写真の数々は、大変に興味深かったです。


更に嬉しかったことがあります。

私たちは、というより、和人は、の話ですけど、彼はカリブ海の計画を立て、いざ航空券をネット予約で次々と購入していくにあたり、過密な日程に(2ヶ月で30ヶ国をほとんど飛行機で訪問する)、ハリケーンの到来を大変危惧していました。ハリケーンで日程が崩れると、その時点以降のフライトがパーになってしまって、大損をしてしまうからです。多少の崩れには対応できるスケジュールを作ってくれていますが、それでも、飛行機の旅は融通がきかないから怖いです。

でもUN職員は、「今年はカリブ海にはハリケーンはない」と断言してくれました。彼らは食糧支援の仕事に携わっており、ハリケーン動向には最新設備をもって管理しているので、彼らの言うことは、大変に信頼できます。

家に帰ったら、ナターシャはとてもきれいな格好(アフリカ人の正装のよう)をしていました。親しい知人を家に招くということは知っていましたが、私たちもその席に同席させてもらえ、美味しい赤ワインをいただきながら、この家最後の交流を楽しく過ごすことができました。
本日の旅
行動 :ポルトープランス観光
朝食 :トマトスパゲティー、キャベツトマトキュウリアボカドサラダ、オレンジルイボスティー/ナターシャ姉さんち
昼食 :トムトーム(とうもろこし粉を練って冷やし固めたもの)、カラール(肉なし骨入り少しピーナッツ風味のオクラソース)、パタ(さつまいも揚げ)、パテ(ミニ揚げパン)、プワソン(小魚から揚げ)/ポルトープランスの路上ごはん屋
夕食 :ビール、アボカドわさび醤油、サーモンフライ香草みじんかけ、ブルーチーズ入りグリーンサラダ、白ワイン2種/UN職員の方の家、赤ワイン/ナターシャ姉さんち
宿泊 :ナターシャ姉さんち
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*雨天時のポルトープランス
日記本文にも書きましたが、雨が降ると地上はヘドロ洪水になります。ズボンの裾とか黒くなるので、注意。