2人の世界旅 日々の記録

4年3ヶ月、1日も欠かさず綴った旅日記
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ベネズエラ>2009年12月09日(Wed)
★カナイマ→ラトン島→ライメ展望台→エンジェルフォールの滝つぼ→ラトン島
:: 旅944日め : 世界旅172国め : 和人235ヶ国め : あづさ188ヶ国め ::

■エンジェルフォールツアー・2日目
いよいよお楽しみの本番でーす\(^o^)/\(^o^)/

さて、今朝になり、昨日説明された予定から変更が生じ、新たな説明がありました。もともと
1)今日はエンジェルフォールの最寄りのラトン島に行くだけ。
2)明日は朝4時出発でエンジェルフォールの間近まで行く。
3)途中乗客を乗せて川登りできない箇所は1時間ほど歩く必要がある。

とのことでしたが、朝4時のことなど事前に聞いていなかったため、私たちを含む4名が、懐中電灯を持ってきていませんでした(私たちは旅の荷物にはLEDヘッドライトを持っていますが、暗い時刻のトレッキングのことなど聞いていなかったのでシウダードボリーバルCiudad Bolivalに預けてきてしまったのです)。

変更後は、
1')今日急いでラトン島へ行き、今日夕方トレッキングを済ませて滝を見る。
2')明日は朝6時半に出発してカナイマに戻る。滝へは行かない。
3')今日急ぐため1時間の歩きを15分のジープ乗車に替える(1人5ボリーバル追加徴収)。

というものになりました。さあ、今日の旅日記は、時系列で動き方を書いてみることにします(全部文章にすると長くなるでしょ?)。

10:40 モーターボートでカナイマ発。乗客7名、船頭2名、ガイド1名。
11:00 途中下船。
11:09 ジープに乗って進む(1人5ボリバールの追加徴収あり)
11:25 ジープ下車。
11:30 ボートに乗る。先ほどと同じボート。
11:35 下船。
11:35 徒歩開始。ここは高さ1m弱の滝になっているためボートが客を乗せられない。
11:41 乗船。滝登りお疲れ様でした→ボート君。
12:00 川岸に上陸、小屋がある。ランチ。
12:23 乗船。ここから先川が浅いところで何度か川の中でボートを手押しした(男性陣のみ)。
15:22 ラトン島到着、上陸。
15:35 テントに荷物を置いてトレッキング開始。
16:12 通常1時間半かかるところを脅威の37分で世界一の滝の展望所到着! 疲れたぞ!
16:25 再びトレッキング開始。
16:31 世界一の滝の滝つぼ到着! みんな水着になって泳ぐ。
17:00 戻り開始。
17:45 ラトン島到着。お疲れ様でした!

「こんな細かい時刻いつもメモしてるの?」って誰かが聞いたら、あづさはあっけらかんと「うん」と答えます。あづさはA型、細かいことなぞ大したことありません(^_^)V 移動している日(って、ほとんど毎日)はいつもやっていることですし、今日も、船の上で揺られながらも、時刻は大事とばかりに書き留めていました。

今日は天気が上々だったのが、何より嬉しかったですね! ボートには屋根などありませんので、日焼け止め必須です。印象に残っているのは、「11:35」のところに書いた、高さ1m弱の滝をボートが登る光景。そして、「12:23」以降に何度も遭遇する、川が浅いところで乗客を降ろして(男性陣のみ)、男性人総手で船を押す光景です。皆短パンか水着とはいえ、川にザブンと入るのは勇気が要りそう。特に、一番前に座っていたイギリス人くんがやる気満々で、「ゴリッ」と船底をこする音がしてガイドが手で「ヘルプ」の合図をするや否やババッとカメラも荷物も置き捨てて川に飛び入る姿がかっこよかったなー。

また、「15:35」以降はすごかった・・・。森の茂みを歩きながら登っていくトレッキングでは、木の根が無数に土壌をはりめぐらし、ゴツゴツと岩がむきだしになっているため、暗くなってから歩くのは大変危険です。ガイドのミゲルちゃん(青年です)は、滝からの戻りが遅くなることを心配しているようで、とにかく、とにかく、進むのが、速すぎるっ(ToT)

通常1時間から1時間半はかけて歩くという山道(最初のほうは平坦です)を、37分ってすごい・・・。私たちのほかに、もう1人日本人の男性がいて、トレッキングなどもよくたしなまれる方なのですが、「こんなに早く歩いたことないです」と言うほどの超速トレッキングだったのでした。

なお、心配していたあづさの膝でも、ついていくことができました。流石に和人と旅をしているとトレッキングはしょっちゅうです。だからあづさ自身は歩くことはそれほど好きでなくても、東京OLが長くて旅前は運動不足であっても、この2年ちょいの旅で、実はかなり鍛えられていたんだと実感できました。危険な道でも、数歩先まで足を置く場所が、すぐに判断できるのはトレーニングの賜物。以前だったら滑ったりよろけたりしていたようなコケだらけの岩や木の根の上も大丈夫。そして、ハードなトレッキングでもヘタらない体になっていたようで、今日は健脚ミゲルちゃんのすぐ後ろを猛スピードで進んでおりました。実際、トレッキング初心者で普段から運動不足のアルゼンチン人女性は、途中からかなりヘタっていました(後方で歩いていた和人談)。

超速トレッキングの後に私たちの視界に入ってきた、天から降る滝。顎を高く上げて、「世界一の滝」を見上げて、まず最初に、「本当にここに来て良かった」と思いました。

正直なところ、感動はマックスまでは大きくはありませんでした。何故? エンジェルフォールは今までに何度もテレビ映像で見てきて、「うわあ、秘境にある世界一の滝は何てすごいんだ、私も見てみたい!」と、すごさが強調されすぎた映像を見てきてしまったためでしょうか。テレビ番組って、本や雑誌からは伝わらない世界の姿を見せてくれるけれど、誇大な強調は良くない点だなと、つくづく思うわけです。

それでも感動度は90%くらい。かなり高いですよ! 高さ1000mもあるテプイ(テーブル状大地)を見上げ、その天井付近から、天の水が落ちてくる。979mの落差はあまりに高すぎて、水が途中からしぶきになり、連続的な水としては地上に落ちないというのは有名な話です。

ベネズエラ


ジンバブエとザンビアにまたがる、あの有名な「ビクトリアフォールズ」(ビク滝、≫こちら)でさえ高さ100m程度。まずはこの写真をゆっくりと見てください。高さは約1000m。写真の滝の、上から1/10だけを見てくださいな。それがビク滝の高さです。如何に、如何に、この滝が高すぎるかが分かるでしょうか・・・?

風がふいたら、滝の中ほどから下が、風下に流されました。

それを見たとき、「ああ、本当に、滝は途中からしぶきになっているんだ!」と実感しました。何よりも、「ベネズエラに行ったら絶対エンジェルフォールを見たい!」と思ってきた10年以上前から募らせてきた夢が叶ったことに対しては、100%以上の感動を得たわけです。

ツアー客はめいめいに写真を撮っていて、一通り皆が写真を撮り終えたら、更に6分歩いて(普通に歩くと10分くらいかな?)、滝つぼへ行きました。世界一の落差の滝は、途中から水が散り散りになってしぶきになるけれど、しぶきも落下していきますから、それが再凝集して川となります。その川でツアー客は泳げるわけです。

川の流れが思った以上に速くて、「しぶきの集まりでこれだけの水量と流速になる」、つまりエンジェルフォールの水量はとてつもなく多いのだと、ここに来て実感できることもありました。

川は冷たかったけれど、川に入ったり、写真を撮ったり、たっぷり楽しみましたよ! そして、「暗くなる前にラトン島まで下山」を一番気にしているミゲルちゃんの合図で、下山を開始しました。帰りは45分かかっています。最後の数分は日没後で、足元が見えにくい暗さになっていたのです。

今日滝を見に行き、下山が遅れた他のツアーグループの女性が転んで骨折?しました。かわいそうです。こんなところに病院などありませんから・・・。ミゲルちゃんの下山開始の合図は的確だったと思いました。

「世界に1つしかない」「世界で一番の滝」を見た今日は、とてもスペシャルな日になりました。

ベネズエラの最大の目的を大満足で果たすことができ、本当に嬉しい1日でした!

本日の旅
行動 :エンジェルフォールツアー2日目
朝食 :パンケケ(パンケーキ)、ケソ(白チーズ)、目玉焼き、カフェオレ、パインジャム、桃ジュース/カナイマの宿
昼食 :ツナトマトチーズスパゲティー、桃ジュース/途中の川岸
夕食 :ポジョアサード(チキン直火焼き)、エンサラダ(きゃべつにんじんマヨネーズ)、アロースアマリージョ(黄色く炊いたごはん)桃ジュース/ラトン島の宿
宿泊 :カンパメントラトンシートCampamento Ratoncito
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旅情報
1ボリーバル=17.8円

*ラトン島宿泊について
モーターボートで下船して、エンジェルフォールへのトレッキングスタート地点となるのがラトン島(日本のガイドブックではラトンシート島とも表現される)。「Isla Raton」と表現されても、ここは島ではなく、あくまで川岸。ラトン島は、夜は電気が流れており、コーヒーも自由に飲ませてもらえるし、便座つきトイレ(流す水は手汲み)もあり、テントの中にはエアーマット、寒いときのためのかけ布団も幾つもあり、かなり快適だった。洗濯は川ですればよい。消灯後も歓談など楽しみたい人にはろうそくを提供してくれる。事前情報ではハンモック泊だったが行ってみたらテント泊でびっくりした。確認したところ、ラトン島の対岸にもツーリスト用宿泊施設が設けられているようだった。