2001年夏、8年ぶりにモンゴルを訪れた。前回はツアーしかない頃(実際には個人ビザがその月から発給はされるようになっていた。)で、わずか1週間の短い滞在。今ではその国が、個人旅行者が押し寄せ、日本人旅行者の溜まり宿さえある国に変身しています。
当初は今回の予定に入っていなかったのですが、急に予定が変わり、入国。期待以上に楽しむことが出来、1ヶ月滞在しました。
今では色々な情報がガイドブック等に出ていますが、普通の人とはかなり違った旅行をしたので、見方がずいぶんと違うかもしれません。ツアー以外ではまだまだ旅の難しい国ですが、なんとかがんばって色々見てきました。もし行かれる方は参考にしてください。
今回は出発前に調べなかったので、どのようなガイドブックがあるのかよく分からない。しかし、モンゴルで会った日本人は全員が「地球の歩き方」を持っていた。他に使えるものはないのかも。この「歩き方・モンゴル編」はツアーで訪れる人のための物。個人で来てもこれしか目を通さないのなら、結局ツアーに参加することになる可能性大。がんばっても、ウランバートル・ハラホリン・フブスグル湖くらいにしか行けないでしょう。
ウランバートルのデパートで新しく出たばかりの「ロンリープラネッツ」(英語)が売られていたので、私はこれを使った。地方の細かい町まで載っており、交通機関も詳しく書いてあるので役立った。とは言っても宿情報、移動情報ともに全く変わっていて実際には…。変化の激しい国なので色々難しい。
会話集を見た感じでは、最近はやりの「指差し会話集」がベスト。現地で手に入るベストはロンリープラネッツの「プレーズブック」。私はデパートでモンゴル人用の会話集を購入(これが安かった)。英語とモンゴル語だが、モンゴル語がキリル文字表記のみでキリル文字が読めないと全く役立たない。しかも、モンゴル人が海外で使うこと前提なので、メニューにモンゴル食がないなどなど、使い難かった。でもモンゴル人にはロンプラの物より人気がある。
ビザは必要。東京の大使館で簡単に取れる。普通は30日滞在可能のビザしか出ないが、60日取れた人もいた。
北京の大使館でも簡単。3日後の発給で40US$(元も可能だが高くなる)、11時までに申請すれば午後発給も可能で10US$プラス。午前中は11時までだが、わざと5分ほど時計を進ませており、早く締めるので余裕をもって行くべし。ここでは30日ビザのみ。
中国には他にフフホトと二連ホト(国境の町)に領事館があり。二連は北京と条件は同じ。フフホトは未確認。ロシアのウランウデなどにも領事館あり。
空港でビザを取った人もいた。
30日以上滞在を希望する人は延長可能。中国の様に延長日から30日でなく、もとのビザの期限を延ばしてくれるので、分かっている人は着いてすぐにすることも可能。この場合外人登録も必要となる。
中国・ロシアの列車に乗って下車しない人の為にはトランジットビザもあり、観光ビザより安い。
いずれもウランバートルの大使館での話。ダルハンやエルデネットにも領事館があったのでトライする価値はある。
中国との国境で外国人に解放されているのは、二連・ザミンウデ間のみ。鉄道は週に6本。1本は北京-モスクワの列車、もう1本は北京−ウランバートル、さらに2本がフフホト−ウランバートル、最後の2本が二連始発。いずれも二連で増結するので、二連からの切符は買いやすい。
ザミンウデまで71元(うち40元が税)。ダフ屋が大勢いて10元くらい上乗せしてくる。切符売り場は駅ではなく、駅を背に線路と平行に左に歩くと小さな窓口があり、そこで朝10時頃から売り出される。
切符の入手に失敗した場合は、ジープやバスもある。乗り場は駅の北東、結構離れている。
列車で行くとモンゴル入国係官に続き、モンゴル側の車掌がウランバートルまでの切符を売りに来る。14US$(または13900ツグルグ)ツグルグ払いの方が安いが外国人が持って入れる?元払い不可。これは二連から増結された車両(モンゴルの1等)の話。北京からのダイレクトなどに乗っていれば関係なし。
ザミンウデで切符を買いなおすと同じクラスの車両が国内線なので安く3分の2くらい。2等の簡易寝台はさらに安い。でも私がのぞいた時のザミンウデ駅切符売り場はメチャクチャ込んでおり、地獄の様相をなしていた。高くても列車内で買った方が良い。お金のない運び屋モンゴル人たちもそうしているのだから。
もちろんバスでザミンウデに行った人はこの行列に加わらねばならない。
ロシアとの国境もスフバートル‐ナウシキ間しか外国人には開放されていないらしいが未確認。ウランバートルよりモスクワ行きは週に3本、イルクーツク行きは毎日。他にダルハン始発やエルデネット始発のモスクワ行きがあり、ダルハンの駅ではモスクワ行きも毎日となっていた。ガイドブックを見ると列車の国籍によって値段が違うとあるが、エルデネット駅で見たかぎりどの日も同じ値段。モスクワまで簡易寝台で七万ツグルグぐらい。(7000円は安い!)
国境はこれ以外にもたくさんあり、実際に越えた旅行者にも会ったことがあるので、他もボーダーもトライする価値あり。ボーダー設備のないところから馬で勝手に越えるのも簡単?
通貨はツグルグ。コインもあるが、ほとんど見ない。10〜10000ツグルグまでの紙幣が流通していた。(93年は1ツグルグ札から)10ツグルグで1円強。
ウランバトールの宿はゲストハウスでもUS$払い。飛行機も外国人はドル払いらしい。なのでUS$の現金も少しは用意した方が良い。もっとも銀行でTCから$現金に替えられるし、ツグルグからも両替商で交換可能。
両替はUS$現金からがベスト。しかも50$札か100$札、小額紙幣はレートが悪い。売り買いのレート差は良心的な両替商(ライセンスを持ってオフィスを構えたところ)ならわすが0.1%!(1$=1096ツグルグのレートで両替し、余っても1097ツグルグで1$が買えた)
銀行は少しレートが悪いが、TCの両替可能。市場などに路上ヤミ両替屋がいるが、レートは銀行並み。両替商の方が良い。
日本円など他の通貨はUS$よりも弱い。中国元はザミンウデの両替屋(四角で黒いバッグをもった路上両替屋が駅の外にたむろ)が良く、ウランバートルでのレートは悪かった。
地方での両替レートは悪いとガイドブックにあり、両替は首都で大量にした。したがって、ガイドブック記述の真偽は確かめていない。
高額紙幣で米ドルを持っていくべし、予備の金はドルTC。
前回ツアーだったこともあり、今回は“自力でどこまで回れるか”に挑戦。モンゴル一周するつもりだったが、モンゴル最大の祭ナーダムに何度も引っかかり、不成功に終わった。
バスには、大型のいわゆるバス、日本や韓国製のハイエースサイズのバン、ロシア製のバンを一回り大きくしたサイズの車、ロシア製の小型ジープなどがある。
長距離路線になるほど、人を詰め込み、ウランバートル‐ホブド間の車などは、窓から体がはみ出した状態で走っていた。(上海雑技団なみ)その状態で、未舗装路を丸2日走るのだから恐い。見ただけで行くのをあきらめたくなるようなバス。(ナーダムの時期なので特別かも)
モンゴルの車は、満席になってから何時までも出発しない。客の家や運ちゃんの家に寄ったり、スーパーでの買い物タイムがあったり。いやそれ以上に意味不明の待ち時間が…。さらに客を集めようとしているのではない。客が来ても断ってるから。良く分からない国だ。
バスがなくヒッチも難しいとなると残るはチャーター。各県庁所在地にはチャーターしてくれる客を待つジープがあり、難しくはなかろうが、外国人と見るとぼってくる。
途中でチャーターするなら、ウランバートルで仲間を集め、全ルートをチャーターした方が良いかも。
ホテルには外国人料金があり、なくして行く方向ではあるが、まだまだ残っている。2〜5倍高くなるので、外国人料金のある宿はコストパフォーマンスが悪い。
宿は個室でも1人につきいくらの計算をするのが普通。3人部屋を1人で借り切っても、1人分の料金でOK。2人部屋を3人で泊まると3人分の料金を取られる。この理不尽さが共産主義の名残か?泊まった中ではダルハンの新しいホテルだけが、一部屋いくらの料金設定だった。
地方は全部で7ヶ所の宿に宿泊。料金は1人当り1200ツグルグから4000ツグルグ。看板がない所も多く、地元の人に教えてもらわねば、外からホテルと分からない宿も多い。シャワー設備の一切ない場所、共同の場所、部屋についている場所などさまざま。3食付き2500ツグルグ(格安!)もあった。
ウランバートル、エルデネット、ダルハン以外は宿の数も少なく、さらに外人料金のない宿を探すとなると選択の余地はほとんどない。
個人で地方へ行くならモンゴル語が必須。英語を話す人は皆無に近い。モンゴルで購入した会話集を使ってなんとかしのいだが…。発音が難しく、覚えるのは難しそう。文法などは日本語と似ていて簡単らしいが…。もっと言葉が通じればどんなに良かったことか。
文字はモンゴル文字(中国の内モンゴルで使用)。ロシア語と同じキリル文字を使用。ソ連のくびきから逃れ、モンゴル文字を再び使おうということになったらしいが、そう簡単には変えられない。キリル文字の読み方だけでも覚えておくと、看板などが読めるようになる。だいたいはアルファベット通りなので最低このくらいはがんばりましょう。
最初に一言。モンゴルでは食事が旅の楽しみとはならない。衛生状態も悪く下痢しやすい。21世紀になってもまだペストの心配が必要な国なんて他にないでしょ?
一口目は結構うまいと思う料理が多いが、一皿終わる頃には飽きてしまう味。それが毎食となると、正直きつい。それでも昔は無かった野菜類があるし、ウランバートルでは日本食、韓国食、中華料理、西洋食とそろっているので、かなり楽にはなっている。でもこういう食事は外国人用で、モンゴル料理は…。
羊が食べれなければ、悲惨。ベジタリアンなら旅行を諦めたほうが良いかも。
食堂はレストランというのが中・高級、ゴアンズとかカフェと看板を出しているところが安食堂、一食50円から100円くらいなもの。
肉+ライス+サラダが一皿に盛ってある食事が一般的。お勧めは野菜スープ。場所によって中身はずいぶん違うが、これは飽きずに最後までおいしいと感じた。野菜スープと言っても羊の肉がたくさん入っているので、念の為。
ホーショール:羊のひき肉を小麦粉で包んで揚げた物。少しなら悪くない。しかし、地方へ行くとこればかり。特にナーダムで食堂が閉まると、これしか手に入らず、最後には見るのも嫌になった。
ボーズ:肉まんの形をした餃子。ホーショールと並ぶ代表的なモンゴル料理だと思っていたが、地方に行くとほとんど見かけない。具は羊のひき肉のみなので、これもすぐに飽きる。揚げたホーショールよりは、蒸してあるので皮があぶらぎっていない分食べやすい。
乳製品は食堂では見かけなかった。ゲル(遊牧テント)訪問すれば、色々な乳製品をたくさん出してくれる。
韓国人がたくさん入ってきており、ウランバートルの市場などではキムチも手に入る。羊に飽きてくると、キムチ&ライスで幸せ。
カップラーメンも行き渡っている。ホーショール攻めに遭ったときにはこれが一番。
モンゴルと言えば、草原、馬、羊、ヤク、ゲル(遊牧テント)などを思い浮かべる人が多いでしょう。上記のものは街から離れるとどこでも見ることが出来ます。93年にはウランバートルから歩いて草原に行けましたが、今は街が広がって…。
少し詳しい人になると、ナーダム、ラマ教寺院、恐竜の化石、ゴビ砂漠、あるいはモンゴル帝国の遺跡などが興味の対象になるのでしょうね。
いずれにしても、上記のものを苦労せず楽しみたい方は、ツアーまたは車のチャーターがお勧め。私はそのような旅行をした訳ではないので、念の為。
モンゴル最大の祭がナーダム。この時期は世界中から観光客が集まる。実は込んでいるナーダムは避けるつもりだったのに、しっかり直前にウランバートル入りをし、ナーダムを満喫。さらにそのあと地方でもナーダムを何度か見ることとなってしまった。
上海にいる時モンゴル行きを急に決めた。いつもはガイドブックで色々下調べをするが、今回は予備知識なし。ただ、中国のガイドブックを見て内モンゴルのナーダムが7月末であることを知り、勝手にモンゴルも同じだろうと決めつけていた。ナーダムの前にモンゴルを終えようと急いでモンゴル入りをしたのが、7月上旬。そこでナーダムが11日であることを知った。地方のナーダムはウランバートルの全国大会の予選だと思って安心していたが、さにあらず。その後も各地でナーダムに引っかかった。ナーダムになると店は閉まり、トランスポートも無くなるので、動けなくなる。要注意。
色々な場所で詳しく紹介されている祭なので、詳細は省く。知られていないことを幾つか。
開会式、相撲の行われるメインスタジアムのみ有料。切符は1日ごとで、午前と午後の2度入れる。でもトイレは外。言えば一度出ても入れるのかなぁ。
人気は開会式と相撲の決勝。切符は当日で大丈夫と宿で言われていたが、全席前売りで売りきれ。開会式は見れなかった。あわてて翌11日の入場券を購入。でも朝から見てると飽きるし、疲れる。会場がでかいので、望遠のないカメラではたいした写真も取れない。せめて双眼鏡でも持っていれば良かったが…。相撲の盛りあがる後半は宿に戻ってテレビ観戦。事故で決勝は夜11時ころとなり、照明もなくテレビでは闇が映ってるだけだったけど…。。
弓射の会場は出入り自由。スタンドから競技者までの距離は近く迫力あり。大統領も来ており、すぐ近くまでやって来た。(写真)
競馬会場は遠いので車が必要。交通規制を敷いているが、バスは走っている。込んでいるので、メインスタジアム前から乗るのは至難の技。街に戻って乗った方が良い。
出発地点は数十キロ先。連絡を取っていないのか、ゴール地点にいつ来るのかさっぱり分からない。予定時間を確認し、早すぎたので近くを散歩していたら、予定より早く来て、もう少しで見逃すところであった。
ゴールの先に回ると、疲れ果てた旗手(8歳前後の子供)の様子が見れる。みな埃だらけで顔は真っ白。口をきく事も出来ない子が多い。中には鼻血なのか、血と埃が顔中に付いてふらふらになっている子供もいた。レース自体より、ここで見た子供たちの姿が印象的。
このほか、ゲームのトーナメントもあり。夜に広場で見たダンスや民族音楽も良かった。
何ヶ所かあるが、訪れたのはバヤンホンゴル県のシャルガルジュート。県庁のあるバヤンホンゴルからジープで3〜4時間。標高が高い(推定3000m)のか、息苦しくなる。途中の景色も非常に良いが、温泉自体が、美しい川と花の咲く草原の丘、そして山に囲まれた非常に景色の良い場所にあった。
温泉は目の周りを洗って目に効く温泉、腰を温めて腰痛を直す温泉、水蒸気を吸って喉に効く温泉とさまざまあって、モンゴル人が長期療養に来る場所である。
水洗トイレの水が温泉で、便器からもわもわとたちのぼる湯気がなんとも気持ち悪かった。
本来バヤンホンゴルからたくさんの乗合ジープが出ているはずであるが、シャルガルジュートのナーダムに当ってしまい、見つけるのに苦労した。
史上最大の国家モンゴル帝国の首都カラコルムのあったところ。今回の旅で私の目的の場所となった唯一の場所である。
日本を出る前にモンゴル帝国関係の歴史小説や解説書を読んでいたもので…。
今は観光と農業の田舎町。大帝国の首都カラコルムの痕跡はほとんどない。亀石くらいか。今も続いている発掘の成果が待たれるところ。山の上に登り、チンギスハンの時代に思いを馳せるのが、GOOD。一緒に登った2名は私がいつまでも景色を眺めているので最後は退屈そうだった…気分は世界の覇者だったのに。(^^;;
カラコルムの遺物がないのになぜ観光客が集まるかというと、ここにモンゴル最大(であった)エルデニゾーと呼ばれる16世紀建立の寺院があるから。もちろんこの寺も一見の価値あり。
また町とエルデニゾーとの間に巨大な穀物貯蔵庫がある。これは日本の援助。そしてハラホリンはモンゴル最大の小麦生産地となっている。山の上から見ると見渡すかぎりの畑が続く。草原が続くモンゴルの景色をからすると異色の世界なのだ。こうして唯一の伝統産業である遊牧を出来なくするのに手を貸すのか、馬鹿な日本のODA。遊牧と農業は決して両立しないのに…。ここはチンギス以前から遊牧民の争奪の地、もっとも遊牧に適した豊かな土地なんだぞー。
モンゴル人はもともと遊牧をしていたので地方には都市なんてなかったのだが、定住化政策の進んだ今は小規模ながら町ならたくさんある。草原だったところを区画整理して、作られた町は一見面白味がないが、滞在すると意外に面白い。
今回訪れたのは、バヤンホンゴル、アルタイ、アルバイヘール、エルデネット、ダルハン。
最後の2つは鉱山町なので、にぎやか。ツーリストの多いウランバートルよりも私はのんびり出来た。
前の3つは県庁と定められたことによって成立している行政都市。面積のわりに人がいないので、寂れた感じを受ける。市場はどこもにぎやか。食べ物や品物が少しずつ変わってくるので、色々訪れると面白い。一般に輸入品の値段はウランバートルから離れるほど高くなるのだが、アルタイの市場では極端に安い中国製品がちらほら。砂漠を越えて入ってくる密輸品(?)。
ザフハン川は最高だった。
バヤンホンゴルからアルタイへヒッチした車が、我々の為に道を大きく外れ、ザフハン川に行ってくれた。最高のピクニックスポット!!!
バイトラグ川も良い。乾燥したゴビ地方にいると美しい緑の谷が恋しくなるのでしょう。
モンゴルでは急速にインターネットが普及しつつある。首都ウランバートルにはインターネットカフェが乱立。一月の間に新しいところも幾つかオープン。なんと日本人の為に、日本語ウインドウズが入っているところさえある。
料金は800〜1000ツグルグ/時間、ざっと1時間100円。速度はまあまあ。一番旅行者が多い時期だったので、どこも旅行者で込んでいた。別料金だけどスキャナーで画像取り込んだりも可能。中国や韓国のようなゲームセンター化は今のところしていない。
エルデネットにも何軒かあったが、スピードが遅く使い物にならず。
モンゴルでは各県庁所在地の郵便局にインターネットカフェを配備。でも使える人もないまま機械をばらまいたので、訪れた都市はどこも閉鎖していた。入口の前に電話ボックスを設置して二度とインターネット室には入れないところさえ…。何考えて金を使ったのか…。どこかの国の援助でしょう。日本でない事を祈る。
訪れた場所(ハラホリン以外)は、ガイドブックにあるような場所でなく、何が良いのか説明は難しい。でもめちゃめちゃ楽しかった。遊牧民は旅人に対して親切だから。
どこの国でも、首都にいたり、ツアーに参加するだけでは本当の姿は分からない。特にモンゴルのように急激な変化が進行している国は。ぜひ地方を訪れてほしい。草原のゲルも地方の方が観光客慣れしていないはず。私の言いたいことを今ならまだ実感できるでしょう。
旅行者が増え、今のような気風が失われるのが非常に心配。93年にはゲルの移動は馬でしていたのに、今はトラック。当然現金が要る。でも昔のような遊牧では食料が確保できてもお金は手に入らない。いつまで旅人に対する無償の親切が続くことやら。
モンゴルには中国の500分の1も人がいない。内モンゴル自治区の人口と比べても10分の1。すでに経済を支配しつつある中国に実質併合されなければ良いが…。