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2024スペイン、アルジェリアの旅

西サハラ難民キャンプ訪問とスペイン全自治州訪問完了の旅

2024年04月27日(Sat)

7日目 サセルエラ-カンポデクリプターナ-キンタナルデオルデン-オカーニャ

 今日も朝食は宿で昨日の残り。宿の人は朝になっても来ず。9時にそのまま出発する。夜半からの雨は出発時には止んでおり、ホッとしたのは束の間で、すぐに降り出した雨はどんどん強くなり、豪雨になってしまった。180キロ、2時間40分で、カンポデクリプターナに到着した。
 スペインのラマンチャといえば、17世紀初頭に出版された小説ドン・キホーテだ。主人公のドン・キホーテが丘の上にある30~40基の風車を巨人と思い込み突撃する場面があるが、その舞台だと目されている場所がカンポデクリプターナだ。ドン・キホーテの時代から19世紀まではこの丘に34基の風車があったとする記録が残るが、現在は13基だけが存続している。13基だけでも白く美しい風車群は非常に見応えがある。しかし、雨は止んだものの空はどんよりと暗く、青空に映える白い風車群のイメージにはほど遠かった。
24/04/27 18:45:10
 風車のいくつかは博物館になっているということだが、雨だったためか、開いているものはない。でも間近に見上げる風車は美しい。
24/04/27 18:48:54
 民家の屋根にはドン・キホーテとその愛馬ロシナンテの像が取り付けられていた。
24/04/27 18:52:54
 丘のふもとに広がる市街を少し散歩する。レコンキスタでグラナダを追われたアラブ人がカンポデクリプターナに避難してきて住み着いたそうで、今もアラブ風の街並みが残されている。
24/04/27 18:54:42
 街から戻ると少しだけ青空が広がって来て、日が当たって美しい風車も見ることが出来た。
24/04/27 19:04:18
 キンタナルデオルデンという観光地ではない街で昼食にする。今日もまずはビールだ。付け合わせで出てきたのは血のソーセージであるモルシージャを卵とスクランブルしたレブエルトデモルシージャを乗せたトーストとスペイン風オムレツといわれるトルティージャ。
24/04/27 20:50:52
 さらには、モヘテ=スパイシーなトマトサラダ。そしてその上に乗ったトレラス=闘牛士と名付けられたピクルス類の串刺しも付いてきた。
24/04/27 21:02:54
 4種類も前菜が付いてきたので、ビールが食事の前になくなってきた…。
 プリメロは、まずカジョスアラマドリレーナ=牛モツのトマト煮。
24/04/27 21:08:34
 プリメロのもう一品は、トルテリーニトレスケソス。トルテリーニは正方形の生地に詰め物をしたパスタ、トレスは3、ケソはチーズで、3種類のチーズが使われたトルテリーニパスタ。
24/04/27 21:09:28
 ここで隣のテーブルのおじさんがビールのほとんど残ってない私たちを見て、ボトルに半分ほど残っているワインをくれた。セットメニューではビールかワインが選べるが、ワインは一人でも一本出てくるようで、皆さんよく飲み残している。それを店の人に断ってから譲ってくれるというので、ありがたくいただくことにしたのだ。もともとラマンチャはワインの産地として有名で、もちろんこのワインもラマンチャ産である。
24/04/27 21:35:34
 セグンドの一品目はまたもバカラオ=タラ。今日は揚げ物でワインによく合う。
24/04/27 21:33:42
 セグンドのもう一品はカチョポデテルネラ。豚肉に生ハムとチーズを挟んでカツにしたもので、これは絶品。
24/04/27 21:34:00
 美味しくビールとワインを飲みほした後はデザート。いつもはスペイン語のメニュー解読に苦労するが、この店ではあるデザートをお盆に乗せて持って来てくれるので、見て選ぶことが出来た。
24/04/27 21:50:36
 品目が多かったしワインまで飲んだので、今日は昼食に100分くらいかけていた。
 本日のお宿のあるオカーニャまでは約1時間、16時半に着いた。宿は地下の洞窟部屋、岩が剝き出しのすごい部屋だ。地上階以上は普通のアパートで、趣味で作った地下室を宿にしているおもしろい場所だ。
24/04/27 23:44:54
 オカーニャも中世の姿を残す都市で、カスティーリャ・ラマンチャ州の見どころの一つだ。宿は旧市街の中心部なのですぐに観光に出ようとしたが、妻はまだ本調子ではないのか休んでいるという。明日は時間がないので、結局今日も一人で観光となる。
 16世紀半ばにルネサンス様式で建てられたサントドミンゴ修道院(写真左)は、宿の目の前にある。写真を見ると大聖堂の中は素晴らしいが、修復中のためか、時間のためか、閉まっており入れず。
24/04/28 00:37:08
 18世紀に造られたマヨール広場はこの街の中心となる場所。1階部分にあるたくさんのアーチが印象的だ。
24/04/28 00:44:52
 サンタマリアデラアスンシオン教会は11世紀の末に建てられたモスクを改修して建てられた教会。ちょうどミサが始まるところだった。しかし、教会よりもその手前にある覆面の大人と子供の像が気になる。周りには説明となる看板の類は一切ない。後から調べたところ、オカーニャで有名なセマナサンタ(聖週間)でこの姿の人々が大勢歩いている写真が見つかった。そういえばグアテマラのセマナサンタでも見たような記憶がある。さらに調べるとカピロテと呼ばれる衣装で、カトリックの改悛者の象徴であり、厳粛なパレードに参加するメンバーにのみ許されるものだということが分かった。
24/04/28 00:48:28
 聖ヨハネ洗礼者教会はこの街では珍しく白い壁の部分が残っている。13世紀、イスラムの時代に建てられたシナゴーグだった建物で当時のアラブ風だが、イスラムではなくユダヤ寺院だったので破壊されず残ったのだ。今はキリスト教会となっている。
24/04/28 00:55:06
 ロペデヴェガ劇場は、16世紀に建てられた旧イエズス会オカニャ大学を劇場に改装したもので、現在も劇場として使われている。
24/04/28 01:00:34
 夕食をどうするか分からなかったので、最後に明日朝でも良いように軽く食料を買って宿に戻る。昼食が多かったので夕食はなくて良いということになり、そのまま寝ることにした。
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