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2016-7 イタリア、バチカン、マルタ

イタリア、バチカン、マルタの3ヶ国周遊 by Azusa
日記:2016年12月23日(Fri)

スリーマ→イムディーナ→ラバト→ハジャールイム→バレッタ→スリーマ

昨日の悪天候から一転して、今日は微風の快晴\(^^)/
スリーマSliema地区で泊まっている宿は海に面して建っています。暴風雨の昨日は宿から出た瞬間波しぶきがザバーっと公道に海水を降らせて怖かったのですが、でも今日は、宿から出た瞬間に「わあ♡」と歓声をあげるほどの美しい光景が広がります。

黄金とサファイア色。
素晴らしく甘美なコントラスト。

マルタの海はきれいな地中海ブルー。
そして、石組みの建造物を作るもととなる、淡い黄色、いわば「マルタ色の岩盤」とのコントラストがとても美しく見えるのです。

今日はイムディーナImdinaを観光しようと思います。ムディナMdinaとも呼ばれ、それこそムディナと聞けばずばりアラビア語の「メディナ」(旧市街を指す言葉)ですよね。マルタのムディナはかつてこの国の首都であり、何千年もの歴史があります。首都だった頃は人も多くにぎわっていたけれど、バレッタが首都になってからは今は人口が減少し、今は「静寂な街」という別名もついています。

城塞都市の城壁は、その、「マルタ色」の岩を切りだして作っています。大変美しい。今日は天気が良く、そのマルタの岩盤色の城壁が、青空に素晴らしく良く映えています。

ゲートをくぐり、中を一通り歩きました。普通石畳の道というのは凹凸が多くて歩きにくいものなのだけど、このムディナの石畳はきれいに平らに作られていて、驚きます。観光客を乗せる馬車が近くを通ると、「かっぽかっぽかっぽかっぽ」と、馬の足に合わせた、馬車の音色が響きます。石畳っていいですよね。こんなにも蹄の音が耳に響くだなんて、異国情緒満点です。

歩く人は少なく、昨日見たバレッタValettaのような銀座歩行者天国のような煩さもなくて、ついでに言うと割とこじんまりとした小さめの規模なので歩き疲れることもなく、すがすがしいうちに観光無事終了です(^o^)

ムディナ近隣の住宅街はラバトRabat地区です。ここからハジャールイム(Ħaġar Qim)へ行くバスが1時間に1本あります。これに乗ることができて、次は世界遺産の神殿遺跡、ハジャールイム神殿とムナイドラ神殿へ。

ここは紀元前3000年?建造とも言われる古い時代の巨石神殿跡です。巨石の遺跡っていいですよね、木や土造りと違い、持ち出されず焼かれず飛ばされず、だから何千年もこうして残る。さらにここの2つの遺跡は、日照や風雨から風化を防ぐために、上部に大きなテントがかけられていました。

ruins

本当はあともうひとつ、ハイポジュームの地下神殿にも足を運びたかった。入場料1人30ユーロというとてつもない高額で、なおかつ1日入場70人制限をかけるという、すごそうなところです。1人30ユーロってざっと5000円とすると、2人で入場料だけで1万円って、ちょっとひるみますけれども、「折角マルタに行くのだから」と、踏ん切りをつけて行くと決めたら、今月と来月は工事中のために完全閉鎖中なのだと分かって、ほっとしたような残念なような、何ともいえない気持ちです。

ですから今日は、ハジャールイム神殿とムナイドラ神殿を観光したら、あとはバスに乗って宿へ戻ります。














・・・バス停、観光を終えた人でいっぱーい。













・・・みんなバスを待ってるー。










・・・バスが来ない・・・。















何十分待っても、来ない・・・。















・・・これはおかしい。

そう、明らかにおかしいです。ここにいても仕方がない。観光を終えた人が次々やってきて人が膨らむばかりです。そこで私たちはバスが来る方向へと向けて歩きはじめました。停留所1つ分でも先に乗ることができれば、今いるバス停の混雑に巻き込まれなくなります。何よりも、ただ何もしないで、折角の美しいマルタで時間を潰すことがもったいないと思いました。

歩いた道は、海に近い断崖の上。
風景がね、素晴らしい。
きれいな海が見渡せる道を歩いているうちに、「ブルーグロット」という、観光名所でも知られる大きな海の洞穴近くに来て、写真に撮ることができました。

ちょうどそのタイミングでバスがやってきて、バレッタ乗り継ぎでスリーマへ戻り、無事に本日のおでかけ終了です。

 * * *

なお、待っても待ってもバスが来なかった件について、追記です。
この日の翌日ニュースで見たのですが、私たちがバスを待っても待ってもバスが来なかったあのとき、「リビアで旅客機ハイジャック、マルタに着陸、犯人投降で終結」という事件が起こっていたのだそうです。マルタ空港は他のフライトが欠航を余儀なくされるなどの混乱があったそうです。私たちが待っていたバスは1時間に1本の路線バスだったのですが、そのあまりの遅れ方から、1本を臨時便に使うなどして順当な運航ができなかったのかもしれません。

改めて地図を見ると、マルタって、地理的にはチュニジアの目と鼻の先とも言える国なんですね。
つまり、リビアも近いのだと、そして、リビアの混乱の影響を、きっと何度も受けているに違いないと、改めて思わさせられたのでした。
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