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エタノール各種

エタノール ・本品は15℃でエタノール95.1〜95.6vol%を含む(比重による)。
・性状:本品は無色澄明の液で、特異なにおい及びやくような味がある。
・比重:0.814〜0.816
・保存条件:遮光して、火気を避けて保存する。
・保存容器:気密容器。

無水エタノール ・本品は15℃でエタノール99.5vol%以上を含む(比重による)。
・性状:本品は無色澄明の液で、特異なにおい及びやくような味がある。
・沸点:78〜79℃
・比重:0.797以下
・保存条件:遮光して、火気を避けて保存する。
・保存容器:気密容器。
・注釈:エタノールに比べてより吸湿性であり、より低温で揮発しやすく、かつ引火性
 も大きい。無水となるほど特異臭は少なくなるが、通常エタノール同様の特異なにお
 いがある。

消毒用エタノール ・本品は15℃でエタノール76.9〜81.4vol%以上を含む(比重による)。
・製法:エタノール830mLに精製水を適量加えて全量を1000mLとし、混和して製する。
・性状:本品は無色澄明の液で、特異なにおい及びやくような味がある。
・比重:0.860〜0.873
・保存条件:遮光して、火気を避けて保存する。
・保存容器:気密容器。
・注釈:エタノールの殺菌上の最適濃度は50〜80%の間が適当とされている。

専売アルコール ・我が国の専売アルコール規格の一部抜粋は以下の通りである。
  醗酵アルコール
無水1級
醗酵アルコール
含水特級
醗酵アルコール
含水1級
合成アルコール
無水
合成アルコール
含水
エチルアルコール
容量%
99.5以上 95.0以上 95.0以上 99.5以上 95.0以上
※その他、蒸発残分、夾雑物など様々な項目による規格項目があります。
※また、我が国では主に醗酵法によって製造されています。


感想 ・局方で規定されている3種のエタノールの違いはそこに含まれる水分の違いです。
 しかし、無水エタノール以外のものは水分量にもはばがあり、エタノール量をきち
 んと把握しながら何かを調製する作業には不向きといえます。
・また、日本薬局方以外のエタノール商品には、水とエタノール以外の成分が意図的
 に混和されていることもありますので(イソプロパノールなど)、ご注意を。
・私が常備しているのは無水エタノールです。キッチンまわりの消毒をするときには
 80%の濃度にまで薄めたり、油汚れを浮かせて取るときにはそのまま使ったり、揮
 発性を高めたエアーフレッシュナーを作るときには水の混和量を少なめにするなど
 やはりピュアなエタノールは扱いやすいのです。

リファレンス ・第十四改正・日本薬局方解説書、廣川書店


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最終記載日:2004年2月9日

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