2人の世界旅 日々の記録

4年3ヶ月、1日も欠かさず綴った旅日記
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アラブ首長国連邦>2011年02月14日(Mon)
ドバイ行き飛行機→ドバイ
:: 旅1376日め : 世界旅217ヶ国め : 和人245ヶ国め : あづさ224ヶ国め ::

■頑張ることはできる・1
朝ドバイDubai到着。夜明け前のアザーン(お祈りを呼びかける放送)が空港前のモスクから鳴り響く。

ここは、中東、アラブの国。
「またここに来たんだなあ」と、2年前を思い出していた。

2年前、2009年の1月に私たちはこの世界旅の中でドバイに訪れています。そのドバイから、アメリカ太平洋方面を横切って再びドバイに戻ってきたので、2年かけて完全世界一周を達成していることになりますね。当時UAEは世界旅91ヶ国目でしたが、今は217ヶ国の訪問を終えています。これがこの2年間の軌跡です。

「次にどこへ行くのか」、「どこなら旅ができるのか」を見出すことこそ、ここドバイの課題です。ドバイ、もしくは隣の首長国のアブダビAbudabiには多くの国の大使館や領事館が集まっており、次の道探しに適した国と思い、ここまでやってきました。


たった2年でも、ドバイは大きく変化を遂げています。
まず困ったのが、空港に着いたばかりの旅行者に対し「バスはオールプリペイドカード化」され、現金でバスに乗れないこと。そして到着した第2ターミナルにはそのプリペイドカードを売る場所がないことでした。ふ~ざ~け~ん~な~あ~( `皿´ ) 苦労話は旅メモで(≫こちら、あまりに馬鹿げた話で続きを書くのもごめん。)

まあ、もともと、あづさにとっては「好きになれる要素がない」ドバイ。前回来た時は「国民の20%がUAE人(残りは外国人)」だったのが、今は「国民の8%がUAE人」になっているみたい。どんどん本来の国民(の率)が減っている。狂った国は好きじゃない。

2年前に滞在した、かろうじて安めの宿は、閉鎖していました。

デイラ地区のゴールドスークの近くで他の宿に入り、そのまま、ドバイでの用事をこなしていきました。

1)ツーリストインフォメーション探し
結果→有人のインフォメーションは、2年前は観光地地区の便利なところにあったのに閉鎖または移転の模様。今はテレフォンサービスのみ。これまた旅行者なめられてますね。旅行者はツーリストインフォメーションで「市内地図をもらったりする」んですよ? 旅行者で電話持っていない人、多いんですよ? 電話だと英語やアラビア語の会話ができない人(筆談や身振り手振りが不可になる上音声が聞き取りにくいので)、多いんですよ?

2)領事館探し
エリトリア領事館やスーダン領事館の住所や電話番号を書いた紙を片手に、領事館探し。でも宿の受付から電話をかけてもらっても、その番号はつながりません。移転してしまったのでしょうか。住所は○○タワーとなっているので、街に出れば「そのタワー」を知っている人がいるかもと思って尋ねたり、高級ホテルの受付で尋ねたりしましたが、だめでした。

和人は、先述のバスの件で奮闘してくれたので、本当に疲弊しているみたい。だから午後はあづさが1人で領事館を探しに行くことにしました。

クリーク(運河)を水上タクシーで渡って「アルシーク」Al Seek地区へ。教えてもらった通り、領事館が集まっています。

アラブ首長国連邦

サウジアラビア領事館。
前にイエメンのサウジアラビア大使館に行ったときは軽く門前払いでしたが、ここではビザ取得のための方法を教えてもらえました。大使館直接発給は不可能。サウジアラビア航空を通しての手配。

リビア領事館。
個人へのビザ発給は不可能。旅行会社を教えてもらい「そこのツアーに参加しろ」と言われる。

スーダン領事館。
現在外国人がビザを取れない/取りにくくなっている国の1つ。外国人が渡航先で安定して取れる場所は少ない。受付では門前払いでしたが、領事との対談を懇願して、セキュリティーの見張りつきで領事面接にこぎつける。「ビザは居住者にしか発行していない」と口を挟んで始終邪魔する副領事のせいで笑顔の領事の心は動かせなかった。ここでのビザ取得は不可能。

パキスタン領事館。
パキスタンも外国人が渡航先でビザを取れなくなった国の筆頭の1つ。ただ受付のおばちゃんの審査はクリア! 領事面接までこぎつけることができましたが、領事のミーティングが長引いているうちに領事館閉館時刻になり、明日へ。


もうね、本当、疲れるね!
「サウジ・リビア・スーダン・パキ」ったら「ビザ難関国」ばかり! ここに、現時点で外国人が渡航先でビザを取れないアルジェリアやエリトリアを含め、私たちの渡航先は、そういう難関国ばかり残っています。だから苦労をするのは仕方ない。でもここがドバイで良かったと思えるのは、午後からの4時間程度で領事館を4つもまわれたことにあります。普通の都市なら1日1つか2つがせいぜいですから。

正直「だめもと」であることに挑戦するのはすごく億劫です。収穫のない労力が好きな人はいません。でも私の好きな言葉に、「頑張ることはできる」というのがあります。今日の手元の紙メモにも大きめの字でそう書いてありますし、今までも、少し嫌なことに着手するときは自分にそう言って頑張ってきました。


   -期待に添える結果、望む結果が出ないかもしれない。
   「でもまずはやってみよう、やりはじめたら継続しよう、私は頑張ることはできる」-


難関国への挑戦が、始まっています。これを避けて、残りの太平洋の国(グアムとか)でのほほんとしたり、適当にアジアでのんびりする選択肢もありますが、私たちは今日のドバイから、「挑戦を始めること」を選んだのです。私たちは、旅の道を開くために、頑張ることはできるから・・・。


「だめもとで来たドバイ」
「でもまだ何も得ていない・・・」

でも結局、何も朗報を得ることはできていません。夕方のドバイを -イスラムのこの時間帯は人っ子一人いなくなる- 寂しくとぼとぼ歩いて、やっと見つけた商店でラブナとピクルス、2年前もお世話になったアフガニスタン人のパン屋でホブズ(薄パン)を買って、宿に戻りました。

イスラム諸国の大使館に女性1人で行くことも本当に疲れるのです。
・・・朗報を持って帰りたかった。何も得られなかった。・・・夕食は、2人で静かに部屋で食べたかったんですね。

でも和人は「今日はすごく進んだ1日だった」と嬉しそうに言ってくれました。今まで、ネットで得てきた情報は「可能性」ばかり。「可能性」じゃ旅は動かない。「これは不可能」「あれは不可能」という「不可能」を集めていくほど、自分たちが進める道が決まってくる、和人の言わんとすることはそんなところです。
本日の旅
行動 :ドバイ到着、領事館めぐり
朝食 :コーヒー/ドバイ空港
昼食 :チャパティ(薄パン)、チキンカリー、パパダム(揚げせん)/ドバイの食堂
夕食 :ホブズ(薄パン)、ラブナ(ねっとりヨーグルト)スライスオニオン混ぜ、ミックスピクルス、ラブナとホブズでチーズケーキロール、レモンティー/宿
宿泊 :ニアワランゲストハウスNiawaran GUEST HOUSE
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旅情報
1スリランカルピー=0.76円
1UAEディルハム=23.3円

*ドバイの安宿
安宿がないことで知られるドバイ。今回2人1室で泊まるにあたり180ディルハムの存在をようやく確認できたのみ。200ディルハムの部屋は数軒みかけた。