2人の世界旅 日々の記録

4年3ヶ月、1日も欠かさず綴った旅日記
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インドネシア>2010年08月19日(Thu)
ジャヤプラ→センタニ→ワメナ
:: 旅1197日め : 世界旅199ヶ国め : 和人243ヶ国め : あづさ207ヶ国め ::

■秘境へ行こう
いよいよです!とうとうです! バリエムBaliemの谷へ行くときがやって来ました!

バリエムの谷。
横に長ーく島が連なるインドネシアの、ニューギニア島は一番東の島。大きな島は国境線が中央を縦に分割し、島の東半分はパプアニューギニア、西半分はインドネシアという異なる国の領土となっています。その国境線の引き方は、アフリカなんかにもよくある「地元の人々の生活を無視してズバッと縦線引いてみました」的な、欧州諸国の恣意を強く感じるもので、実際、その島の山間部はダニ族の居住地域であったのに、配慮のない国境線で民族分断されてしまいました。

インドネシア側を中心に話をしますと、山あいにある「バリエムの谷」は、海岸部都市とは陸路ではつながっていません。その昔第二次世界大戦の際、日本軍がその山と谷を越えてパプアニューギニアの首都陥落を目指したそうですが、だめでした。そんな厳しい山あいに住んでいるダニ族は、長く文明から切り離されて暮らしてきたのです。中心の町はワメナWamenaです。

ジャヤプラ-ワメナ間のフライトはTrigana airのほぼ独占路線です。1日10往復とかいう高頻度で飛んでいるので、予約ナシで飛び込んでみたら、朝空港で簡単に航空券が買えました。ついでに再びここに戻ってきたときのために、マカッサルMakassar行きの航空券も買っておきました。

1時間のフライト。陸の孤島へ行くのだから、上空からは道路ではなく、未開のジャングルや河川が眼下に見えます。そしてワメナに着いたら、空港から歩いてたった5分で、「コテカ」を身につけるおじさんに出会った!!

「コテカ」はインドネシア語、ダニ族の言葉で「ホリム」、英語ガイドブックでは「ペニスガードpenis guard」。ダニ族の男たちは凹凸のないひょろっとしたひょうたん(細い竹の筒みたい)にペニスを入れて、あとは何もまとわずに裸で歩きます。男性生殖器といえば陰茎(ペニス)のうしろにもう一つ、大事な精嚢(精巣を入れる袋)があるわけですが、そこを隠さないのが、他の国で見られる裸族とは違います。むしろ、その精嚢部分にひもをくくりつけてひょうたんの筒を固定するんですね。精嚢がひもに圧迫されて精嚢にひもが食い込むのもよく見えてしまいます。和人は「いたそー」と言いますけど・・・、あづさには一生分からない感覚としか言えないのさ(^^ゞ

コテカ1つの姿で歩く、これこそ、かつてダニ族が世界に与えた「秘境の裸族たる衝撃」です。陸の孤島という隔絶性も、インドネシアの東の果てというただでさえ辺鄙な地理的要素も手伝って、秘境のイメージが定着しています。

このバリエムの谷の地域では、ワメナはそこそこの規模を持つ中心的な町なので、谷に住む皆さんにしてみたら、池袋並みのメトロポリタンな大都会。だからそんなワメナをぷらぷら歩いているコテカおじさんは、ツーリストに写真を撮らせてお金を稼ぐために来ている人です。彼らの素の暮らしを見ようと思ったら、ここから更に陸路で移動して、もっともっと僻地に行かなければなりません。

もちろん私たちも、ワメナから更に田舎に行ってダニ族の生活を見に行きますよ。今日のところは宿探しをして、ワメナ観光をして、不意に出会ったコテカおじさんの写真を撮らせてもらいました。

インドネシア

でも言葉が通じなくて意思疎通ができなくて結局お金払えなかった、というか最初に渡したお金が少なかったみたいで地面に投げられてしまった、撤退(苦笑)

ということで、バリエムの谷の本番は明日から。
本日の旅
行動 :ジャヤプラからワメナへ移動、ワメナ観光
朝食 :nasi(ナシ、ごはん)、ayam goreng(アヤンゴレン、フライドチキン)、mie goreng(ミーゴレン、焼きそば)、nasi uduk(ナシウドゥク、ココナッツミルク炊きごはん)、Ikan goreng(イカンゴレン、素揚げ魚)、インゲン/センタニの空港
昼食 :Sayur kuar(サユルクワ、野菜のココナッツカレースープ)、テンペとタフの炒め物、インゲンのサンバル(辛ペースト)炒め、nasi/ワメナの食堂
夕食 :Soto Ayam(ソトアヤン、春雨入りスープにほぐした鶏肉Bakso(バクソ、牛肉団子)コル(キャベツ)バワンゴレン(揚げエシャロット)ロントン(押しごはん))/ワメナの食堂
宿泊 :ホテルスリカンディHotel Srikandi
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旅情報
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*ジャヤプラからワメナへのフライト
トリガナ航空がフライトを出しているが、ジャヤプラの町にはオフィスがなく、町の旅行会社でもチケットを買えないのでセンタニにある空港に行ってチケットを買う。1日多数のフライトがあるので、たぶん、朝に行けばその日のどれかの便には乗れると思う(私たちは朝空港に行って午前中の便に乗り昼にワメナに着けた)。チケット購入の際はワメナ地域の旅行許可証の提示を要求されるので、必ず事前に取得しておくように。また、ジャヤプラ→ワメナはワメナ→ジャヤプラの2倍の価格であるため、ジャヤプラで往復チケットを買わないほうがよい。現地で帰路チケットを買おう。