2人の世界旅 日々の記録

4年3ヶ月、1日も欠かさず綴った旅日記
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カメルーン>2008年03月05日(Wed)
前日ヤウンデ
翌日ヤウンデ
★ヤウンデ
:: 旅300日め : 世界旅55ヶ国め : 和人214ヶ国め : あづさ76ヶ国め ::

■旅して300日め
旅をしているときは、曜日感覚さえ失いがちです。だから旅して何日めに当たるのかなどは全く気にかからないのですが、今こうして日記をつけてみると、この日は無事に旅して300日めを迎えた日のようです。この100日間を思い起こすと、次のようなことが印象に沸いてきます。
・カーボベルデの、絵の具パレットをちりばめたような鮮やかな旅に、リフレッシュ
・シンンガイエン、クンタバニ、カマクイエと、旅行者が使わないレアルートで旅を楽しみ
・シエラレオネ、リベリア、コートジボワールと、緊張の続く内戦国3国を渡りきり
・結婚して初めての年越しを緊張のリベリアで過ごし
・トーゴ-ベナン、夢の土地クタマクでのタイムスリップ体験
・ベナン、ガーナなど観光資源があれば観光地三昧
・チャド内戦によりルート変更を余儀なくされ、今も渡航可否に苦しめられる
・ナイジェリアの、空を仰ぐ丘の上の、素晴らしきスクル王国の旅
・西アフリカを全部渡りきった喜び
・ドゥアラでの警察騒動、ヤウンデでの暴動騒動、意図せぬ長期滞在・・・

こうやって書き連ねるだけでも、この100日間で、「いろいろなアフリカ」を見てきたんだなと、改めて、ここまでの無事に感謝します。

■ヤウンデ滞在、ビザ取りも終盤戦
今日、コンゴ共和ビザを受領しました。日付が固定されたビザなので、アイター、かなり厳しいです。日本大使館からチャドビザ申請用のレターを受け取ったときに申請したので、チャド渡航を前提の上で申請書類を書いてしまったためです。でも仕方ない、これで何とかするしかないということです。

途中スコールに降られました。なんかツイてないなぁ。

スコール

にわたずみ(流れる雨水)を見ながら、商店の軒先で雨宿り。

雨が止んだら赤道ギニアビザを申請するために赤道ギニア大使館に行きます。しかしコンゴ共和ビザが午後1時すぎの受領だったのでもう時計は午後2時をまわっています。赤道ギニアビザは正午に申請クローズとのことで、持っていた書類は受理されませんでした(事前に用紙はもらっておいたので宿で記入を済ませてはあります)。

ヤウンデYaoundeに来てから、ビザをいっぱい取ったなぁ。
でも、そろそろヤウンデ、出たいよぅ。

そんな、見たことのないビザいっぱいのパスポートを手にしたあづさは、とぼとぼと、何故かとっても泣きたくなりながら、和人の待つ宿に戻りました。

和人「おかえりー、あづさ」
あづさ「赤道ギニアダメだったー、受付正午までだって」
和人「じゃあもう取らずに明日出ちゃおうか」
あづさ「帰りね、チャドビザ申請に行こうかなナンテ思っちゃったくらい」
和人「何で行かなかったの」
あづさ「相談してからって思って」
和人「そっか」
あづさ (ρ_;)グス

3月3日の日記にも書きましたが、今はやっぱり“チャドに行ってはいけない”という悪い情報が欲しいんです。もともと地域情勢の基盤知識がある上で「調べて調べて調べつくす、聞いて聞いて聞きまわる」ということをしているのに、それなのに、実際に行き来している人からも大使館員からも、“安全に確信が持てる情報”しか返ってこないのでは、逆に外務省の「全土真っ赤っか地図(全土退避勧告)」の信憑性は下がってしまうばかり。だって、チャドには日本大使館もないから、チャドで現地調査をしていない情報だし、せめて、少しでも色分け(勧告区分分け)がしてあれば、信憑性は下がらないのに。・・・もちろん、強盗や傷害事件、そういった、世界のどこでも(もちろんカメルーンでも)起こりうるベーシックなリスクはありますから、今言及している安全はイコール危険ゼロという意味では決してありませんよ。でも・・・。

そして、涙目ながらに、和人に言いました。なんか、今までたまっていた気持ちがはじけだすような声で。

あづさ「だって、今の私たちのほうが、外務省情報よりずっと細かくチャドのこと知ってるよ?」
和人「そうだよ、だから、チャド大使館、行ってこいよ」

・・・堂々とした、和人の声。昨日だって何時間も話し合いをして、今日だってずっとそのことを考えていたのだから、互いに、突発的に出た言葉ではありません。

今、午後2時50分。チャド大使館でのビザ申請の締め切り時間は分かりませんが、まだ朝食も昼食も摂っていないけれど、あづさはチャド大使館へ、小走りで向かいました。和人は「またチャド調べてくる」と、ネットカフェに行ってくれました。

大使館を訪れると、チャド大使館領事が喜んで迎え入れてくれました。既に何度も顔を合わせた仲だものね。「ツーリストビザ申請します」と言うと、何故か前回はレター必要と言われたのに、今日は何も言わずに、申請用紙をそっと2枚出してくれたんです。「今日は本当はもう遅いんだけれど、この人に書類とお金と写真を渡していってくれれば明日の朝一番に作っておいてあげるからね」と言って、領事は帰宅していきました。あづさが申請用紙を記入している間、大使館の中は館員が1人、あづさの書類の提出を待っていました。

朝から何も食べずに駆け回った今日。でも何かが嬉しくて、心がふっくらするように暖かくて、通いなれた旨いマケロー(焼きサバ)屋のサバをつまみに冷えたビールを美味しく飲みました。

さてあづさは何がそんなに嬉しかったのでしょうか。もちろん、一生の思い出に残るほど嬉しいのは、チャド大使館に行く間際の2セリフを、2人で堂々とした声で会話できたこと・・・。

そんなときに、良いタイミングなのでしょう、カメルーンに研究で来ておられる小岩井さん(仮称)が、道路から見えにくいところにいた私たちを見つけてくれ、声をかけてくれました。そしてカメルーン地方部の、非常に旅しにくい地域の移動や詳細な村の名前などを、惜しみなく教えてくれたのでした。

通いなれたマケロー屋のおばちゃんが、日に日にどんどん身太のマケローをくれることも、ヤウンデで嬉しいことの1つです。
本日の旅
行動 :コンゴ共和ビザ受領、チャドビザ申請
朝食 :なし(大使館まわり)
昼食 :マケロー(焼きサバ)にコンジマン(エストラゴンパウダーと各種スパイスをブレンドした緑のタレ)とペペ(辛いタレ)をつける、バトン(葉に巻かれたマニオクのもち状のもの)、リ(白ごはん)にソス(肉煮込みソース)をかけた食べる、ビール/ヤウンデの路上ごはん屋とその近くのバー、クスクス(とうもろこし粉をついてまとめたパテ、今までのクスクスと思うと騙される、ヴタリとも呼ばれる)にフォレレ(ねぎのような葉がいっぱい入っているブイヨン&ミルク仕立てのウマウマソース)をかけたもの/ヤウンデの路上ごはん屋
夕食 :インスタントラーメン、クスクス/宿
宿泊 :オーベルジュルグロービュスAuberge le Globus

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旅情報
1セーファーフラン=0.25円

*ヤウンデで取るチャドビザ
ヤウンデのバストス地区にあるチャド大使館で取得。
和人は(何回か対談したのちに)「2時までに書類だしてくれたら2時半には渡してあげるよ」とも言われていたが、果たしてこれはノーマル規則なのだろうか。チャド内戦によりビザ申請者が少なくて業務処理が速いのか、顔見知りになったサーヴィス発言かは不明。
写真1枚必要、パスポートコピー不要、代理申請可。料金37000セーファーフラン。
申請書には詳細な旅行程を書く欄があり、それに基づきビザの入国日が指定される。
私たちは1回入国だけのルートを提示したのに、何故か30日滞在可能のマルチビザ(入国回数無制限)が取得できた。
申請用紙のフランス語は結構難しかった。英語補助もないので、フランス語に自信がなければ辞書を持っていこう。
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