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2020 マカロネシア&UK
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日記»
カナリア諸島、マデイラ諸島、アゾレス諸島、ブリテン島
4日目 ララグーナ-オロタバ-テイデ国立公園-サンタクルス-ララグーナ
宿の隣のパン屋でエンパナーダを購入し、朝食にする。
すぐ近くにララグーナの中央市場があり、見学。色々美味しそうなものが売っているので、今日は市場で買出しをし、ピクニックランチを楽しむことにする。他ではあまり見ない塩漬けの肉があり、これが生ハムの様に食べられるなら買おうと思ったが、残念ながら調理用だ。
予定より遅く、10時過ぎてからレンタカーで出発する。北海岸のオロタバ付近には伝統生活がより残っているということで、山の斜面にある街を走る。博物館を目指すが、道を間違えてしまう。狭い一方通行の道ばかりで、戻るのにかなり大回りをした。おかげで行く予定のなかった展望台へ。
展望台の近くにはテネリフェ島のシンボルである竜血樹が何本かあった。この木から採れる樹脂が赤い色をしていて薬用になる。古代より珍重されたこの樹脂が竜血と呼ばれ、それが採れる木としてこの木が竜血樹と呼ばれている。
ピノレレ民族学博物館に着いたところでもう昼過ぎ。他に客がいなかったので、ここでピクニックランチ。テネリフェ産のワインにレバーペーストや生ハムなどで美味しくいただく。
博物館は数十年前までは普通に村の中心だった建物を修復公開したもので、この地方の伝統家屋となっている。当時の商店で売れ残っていた古い商品をそのまま並べているのがおもしろい。
博物館からさらに山の方へ向かい、世界遺産にもなっているテイデ国立公園へ。テイデ山は標高3718メートルあり、スペインの最高峰となっている。インフォメーションは博物館にもなっており、見学。そのあと博物館周辺のコースを歩く。
博物館から見るとテイデ山の頂は、まだまだかなり先である。登山するつもりで予約制の登頂パーミットをひと月以上前に取っているが、旅行用の軽装で登るのは躊躇してしまう。登頂パーミットは日付や時間も指定されているので、登れるのは明後日と決まっており、その日の天気次第?
いくつか奇岩も点在し、さすが人気な山だけはある。
登山口を通過し、インフォメーションとは逆側にあるコースを今度は歩く。このチンチャード岩とテイデ山の景色は1000ペセタ紙幣として使われ、スペイン人に親しまれてきた場所だ。
溶岩の際まで歩いたら、足の裏が痛くなってきた。ランニング用の靴は底が柔らかく、登山には向いていないなと明後日の登頂に後ろ向きな気分になってきた。
島の南海岸を走り、島最大の都市サンタクルスデテネリフェに到着する。今日もカーニバルの重要行事があるので、通行止めの場所が多く、車を停める場所も中々見つからず、苦労した。歩きだしたころにはもう真っ暗。まずは夕食をとる。エビなどを食べたが、一番印象に残ったのはサルモレホという冷たいスープ。これは美味かった。
カーニバルの行事は数週間にわたって続くが、そのフィナーレを飾るのが「いわしの葬式」(Entierro de la sardina)と呼ばれるパレードで、それが本日22時から。時間が余るのでしばらく旧市街を散策し、パレードの出発地点へ。
葬式なので喪服の人が多い。巨大なイワシはイワシには見えないかわいい魚だ。
女性の喪服姿の男性も多く、悪乗りしている感もあるが、それがカーニバルらしいおもしろさだ。
山車に乗ってコンサートをしている歌手もいる。
スタート地点で一通り見た後、中間地点でもう一度見る。最後はイワシを燃やし、皆さんで泣くということなのでそこまで見るつもりだったが、疲れてしまった。最後までいると道路が大渋滞するとも聞いていたので、早めに帰路に着く。
サンタクルスの街中にも竜血樹があり、昼間に見たものよりも老木で、大きくて貫禄がある。
午後11時半頃に無事帰着。予定よりも早かったが、長い一日で疲れた。