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■古都ザビード
世界遺産名は「古都ザビードZabid」、今日の目的地はそこです。
朝はタイズTa'izzをお散歩をしました。でも午前中のうちにザビードへ行けるバスが出るので、私たちは早速ザビードへ向かうことにしました。
ここはイエメン。女性達はアバヤという黒装束をまとい、黒いフェイスマスクをつけています。黒装束は地面にすれるほどの丈があり、外から見えるのは、目と手のみです。
アフリカでもいくつもムスリム(イスラム教徒)の国を見てきましたが、ここまで敬虔なイスラム国家を体験するのは、今回の世界旅では初めて。
イスラムの国ではバス前方に女性(およびその家族)を座らせます。なのであづさと和人は前から2列目という良い席に座ることができました。一番前の席に座っていたお目目美人系のモナちゃんが本当に可愛くて、あづさと仲良くしてくれて嬉しかった。モナちゃんはIT系の仕事をしているので、英語が話せるの。イエメン人は英語を話せる人が本当に少なく、私たちはアラビア語会話ができない(単語は知っていても会話は難しい)ので、ちょっとしたことでいろいろと助かりました。
バスが昼食休憩を取った場所は、ンガラナという町です。あまりお腹が減っていなかったのですが、モナちゃんが女性用の個室(イスラムの国の食堂では女性が他人に食事を摂る姿を見せることのないよう個室が設けられています)にあづさを招いてくれ、ホブス(アラブの薄パン)を一緒に食べようと言ってくれました。1/3ずつを2人で食べ、残った1/3を外にいる和人が後から食べました。
ザビードには、お昼過ぎに到着しました。
町の人、「ホテル」という英語を理解できません。それならばと「フンドゥーク」とアラビア語で尋ねたら、子供が喜んで近くの宿を教えてくれました。さて、宿に荷物を置いたら、世界遺産の古都を観光に行きましょう♪
ザビードは9世紀にアラブで初めて大学が設立された学問都市でした。城壁に囲まれた小さなエリアには100近いモスクがあります。最古の大学はアルアシャーエルAl-Asha'aerモスクと言い、今も人々のお祈りの場になっています。
Wikipediaの文章を引用しますと、「イエメンの中でも最古の都市であると同時に、13世紀から15世紀にかけて、イエメン王国の首都であり、また、アラブ、イスラーム世界において名声をはせたザビード大学もあったことから、教育・宗教の中心地でもあった。また、イエメン王国よりも前の時代に遡ると、819年から1018年にかけてはズィヤード朝の、1022年から1158年にかけては、ナジャフ朝の首都でもあった。」とのことです。読むほどに素晴らしい、長い歴史の中で大事にされてきたところであることがよく分かります。
城郭都市。城壁の中は、多数のモスクのほかに商店や民家もあり、今もそこで多くの人々が暮らしているのです。確かに保存状態は良くない部分もあり、危機遺産に登録されているのも理解できますが、白い古い壁が迷路のように連なるザビードは歩いていて楽しい。その長い歴史を垣間見れる、素敵なところだと思いました。
変に修復してピッカピカになっている世界遺産より、修復が手つかずで、1000年以上も前と変わらない造りを見られるほうが、素敵だと思いませんか? ザビードは、そういうところです。
本日の旅
行動 :タイズからザビードへ移動、ザビード観光
朝食 :アセーラマンガー(マンゴ缶とミルクをミキサーしたジュース)、アセーラレモン(レモンと砂糖をミキサーしたジュース)、ホブス(アラブの薄パン)/タイズのジュース屋
昼食 :ホブス、シャイ(甘い紅茶)、グアバジュース/ンガラナの食堂前
夕食 :チョコレートビスケット/宿
宿泊 :ザビードツーリストホテルZabeed Tourist Hotel
旅情報
1リアル=0.47円
*タイズからザビードへの移動
YEMITCO社バスで800リアル。YEMITCO社前からバスに乗る。バスはホデイダ行きを途中下車する形になるので、毎日移動できる。所要約4時間だが、私たちの場合は運転手がザビードを通り越してしまったので、途中下車して反対方向のバスに乗り直し、時間がかかってしまった。