2人の世界旅 日々の記録

4年3ヶ月、1日も欠かさず綴った旅日記
 旅して » 2人の世界旅 »旅日記 » インド »
 旅して » 旅紀行 »旅日記 » 世界旅» インド »
インド>2011年01月04日(Tue)
★バラナシ
:: 旅1335日め : 世界旅215ヶ国め : 和人245ヶ国め : あづさ222ヶ国め ::

■聖なる河ガンガーのほとりで
吐く息が白い朝を迎えました。とてもとても寒くて、気温は推定摂氏4、5℃といったくらいでしょうか。今はガット沿いの宿に泊まっています。「ガット」とは、川岸全般を指す言葉でもあると思うのですが、インドやバングラデシュでは「船着き場」のような、何かしらの施設があるところにガットという呼び方をしているようでもあります。だからガットにも、○○ガット、××ガット、△△ガット・・・、というように固有名称が細かくつけられています。今いるガットは、シバラSivalaガットというところです。

シバラガットは、ガンガー(ガンジス河)にずらり並ぶガット群の中で南端に近いので、ここから川岸を北に向けて歩けば、ガットの一通りの散策ができそうです。

インド

吐く息が白い。だけれども、それだけではなく、白い霧も立ち込めています。青空の下の綺麗な風景も好きだけれども、こういう風景も良いな。見ていて飽きない。

ガンガーは、北インドの主要宗教であるヒンドゥー教徒には聖なる河、神の住む河、何物にも替え難い存在です。ガットには多数のサドゥー(行者)もいました。河のほとりを見ると気温摂氏ヒトケタだというのに服を脱いでガンガーの水で沐浴する人々も・・・。私だったら寒くてできない。彼らにはその寒さにも打ち勝つほどの、聖地へ込める大きな思いがあるのでしょう。

ガットを次々歩くと、いろいろな人に出会います。集会をする者、先述のサドゥー、お弁当を囲むおばちゃんたち。インド人の様々な生業がいちどきに見られ、振り向けばそこには雄大な河が音を立てずに流れている。

ガンガーは、インド随一の聖地。死体を焼いた灰(または死体そのもの)を流す河です。何でも、焼いた死体の灰をガンガーに流せばその者は天国?浄土?(ヒンドゥー教の用語ではこういうのを何と表現するのだろうか)に行けるそう。ガットを南から北へ向けて歩いていくと、終点は、火葬場です。火葬場は写真撮影禁止。死体が毛布にくるまって、担ぐ男たちの歌声と共にタンカで運ばれてきて、ガンガーの水をかけられる。そして死体は焼かれていきました。

バラナシは、そういう場所。インドの大多数の人々が、自らが死ぬ場所としてバラナシを選ぶ、そういう場所。今日観光した場所は、そういうバラナシでした。バラナシの別名は「マハーシュマシャーナ(大いなる火葬場)」ですから。


最近、ルンビニLumbiniやクシナガルKushinagarといった、仏教の聖地を旅していたけれど、今日のバラナシとガンガーはヒンドゥー教の聖なる地です。ヒンドゥー教徒はインド人の8割を占めます。現在インドに仏教徒は1%しかいないわけで。でも、今日、やっとやぁーっと、「今を生きるインドらしいインド」の旅が始まりましたよ。嬉しいな。
本日の旅
行動 :バラナシ観光
朝食 :プーリー(小麦粉の風船揚げパン)、マサラ(じゃがいもとヒヨコマメのカレー)/バラナシの食堂
昼食 :カツ丼、キムチ/バラナシのレストラン
夕食 :プレーンナン(薄パン)、Palak Paneer(パラックパニール、ほうれんそうピューレとチーズの緑カレー)、プレーンチャパティー(非発酵薄パン)/バラナシのレストラン
宿泊 :サンデヤゲストハウスSANDHYA GUEST HOUSE
関連ページ
行程 行程  お金 お金  写真 写真  お宿 お宿  ご飯 ご飯  ≫2人の世界旅トップ
旅情報
1ルピー=2円

*インドのATMに注意
インドでは、高額紙幣になると、少しでも欠けたお札を誰も受け付けてくれなくなる。私たちは無人のATMでそういった札が出てきてしまい、処理に非常に苦労した。薄く醤油がしみこんだ紙テープ(色が似ている)を張って、混雑する切符売り場で何とか使った。もしそういう押し付けができない限り、インドの中央銀行に行かなければ交換してもらえなくなるので要注意。ちなみに中央銀行に持っていくと手数料を取られるので結局損をします。