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■エチオピアのソマリア
不思議な見出しをつけました。「エチオピアのソマリア」、それが今日のテーマです。
「ジジガゴーイング、ジジガゴーイング」
(←可愛いおねーちゃんの声で読んでください^^)
「ジジガJijiga行きのバスが出るわよ」と、テントの外から声が聞こえて私たちは目を覚ましました。まだ外は真っ暗。昨夜泊まるところがなく困っていた私たちをバスターミナル内で寝かしてくれたポリスの声でした。そして私たちは朝6時にジジガ行きのバスに乗り、正午にジジガに到着しました。
ジジガはエチオピア東部の、ソマリ人の町です。宿を決めたらまず昼食を摂りに食堂に入りましたが、ここには、エチオピアお決まりの「インジェラ」がありません。何があるのかと聞こうとしても、何も言葉が通じません。食堂内で食事をしている人の食べているものも、見慣れない物ばかりです。ソマリアの食事しか見ることができず、人々の言葉は皆ソマリ語なのです。
「そう、ここは、ソマリ人の町。文化はソマリアなのだ。」と、食堂でそれを実感できたとき、なんだかすでにエチオピアを出国してしまったような気分になってしまいました。・・・まだエチオピアにいるのにね。
この町は、とても暑いです。標高の高いアディスアベバAddis Abebaから低地にやってきたので、夏のアフリカのような空気を感じます。町にはラクダがいて、それが妙に暑さに似合っていました。
人々の格好は、女性は髪を隠すなど、イスラム教の国と同じです。エチオピア自体はキリスト教の国なので、この点でも、ジジガがエチオピアではなくまるでソマリアであることが実感できます。
町をお散歩していると、ソマリア式の独特の住居も見ることができました。草や木で作った半ドーム型の住居には布(衣類)を何枚もかけて雨避けにしたり、方形の家には屋根の上に土を乗せて草を生やすといった具合です。写真は前者のタイプです。
人の気質は大変に良いと思いました。外国人である私たちを見ても嫌悪感などは持たず、「興味津々」といった感じで私たちを見続けています。友好的に声もかけてくれますし、子供たちも無邪気で可愛いものです。
ソマリア。
誰もが名前を聞いたことがあると思います。20世紀の激しい内戦により無政府状態となった、世界で名立たる悪名高き国として。
でも、ここはエチオピア国内です。その中に作られたソマリ人の輪は、今日私たちが見た光景は、絵に描いた「平和なソマリア」なのだろうと思います。
でも、このジジガは1泊で出ようと思います。
「エチオピアのソマリア」にいるのは、気分が半端だったからです。
半端は嫌。だったら本当のソマリアに入り、きちんと「ソマリアのソマリア」を目にしたいのです。
明日は、いよいよ、ソマリアのハルゲイサHargeisaへ。なお、私たちが向かうのはソマリアの北部、イサック氏族がソマリア内戦の過程でソマリランド共和国を建国(独立宣言)した地域です。国際承認は得られず、未だソマリアの一部のままではありますが、実質は独立国並みに機能している地域です。
ちゃんと入国できて、それなりに落ち着ける宿が見つかるといいな。そうしたら、明日はもう12月28日ですから、年越しの準備をしようと思います。
本日の旅
行動 :ディレダワからジジガへ移動、ジジガ観光
朝食 :ファシーラ(チャパティ生地に青ネギ入り溶き卵を塗って封筒のように折って揚げたもの)/バス車内
昼食 :ブリース(カルダモンやシナモンをほんのり炊き込んだリゾット風ごはん)、バスト(スパゲティー)、イリップ(牛燻製肉)、キャベシュ(肉汁ゆででかキャベツ)、ホダラ(千切りキャベツサラダ)/ジジガの食堂
夕食 :バスト(あらびき肉辛ピーマン玉ねぎトマト油のスパゲティー)/ジジガの食堂
宿泊 :アムードホテルAmoud Hotel
旅情報
1ブル=10.5円
*ディレダワからジジガへの移動
バスターミナルから朝5時にバスが出る。毎日便はあるらしい。当日朝バスターミナルに行ってもチケットはまず問題なく買える。1人28ブル、所要6時間。