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■シリアからレバノンへ
今日はシリアからレバノンへ移動します。通常は、互いの首都であるダマスカスDamascusとベイルートBeirutをつなぐ道を使うのが一般的ですが、私たちはバールベックBaalbeck遺跡に寄りたいので、レバノン北東部から入国する道が第一希望です。
まずはハマHamaからホムスHomsへ移動しました。ホムスのターミナルでは、バールベックを通るミニバスを見つけることができました。レバノン側国境では、・・・あった! 掲示物のツーリストビザの項の「Gratuit(無料)」の文字! そう、レバノン国境で取るビザは日本人は無料なのです。たまに例外もあるということでしたが、問題なく無料ビザをもらうことができました。良かった良かった。
朝宿を出て、シリアからレバノンと国を変え、バールベックに到着したのは午後3時すぎ。運転手が気を利かせてくれて、私たちをなんと遺跡のド真ん前で降ろしてくれたの! もちろん遺跡に直行して、観光することにしました。ダイナミックなジュピター神殿の列柱や、バッカス神殿の天井彫刻など、規模の大きさは感動的でした。
今日はあいにくの曇天で、ポツポツと雨が降っています。遺跡観光を終える頃には嵐になり、しかも大変に冷え込んできました。
雨宿りののち、雨が弱まったときに、今がチャンスとばかりに遺跡を出て、宿探しに向かいました。そうそう、バールベック遺跡の前で、ヒズボラ(レバノンのシーア派武装組織)のマグカップやTシャツが売られていたのが、印象的でした。ヒズボラの本拠地はこの辺にあるんです。それゆえバールベック付近は治安情勢に安心できない場所の1つとなっています。
さて、この町で唯一安そうな宿は施錠されていました。「うーん閉業したのかなあ」とオンボロ木製扉の前でポツネンと立っていたら・・・日本人男性峰川さん(仮称)登場。ここは「オーナー基本的に不在」という不思議な宿で、外鍵も客に預けてしまうとのことで、宿の鍵は現在唯一の客である峰川さんが持っているのです。彼に部屋を見せてもらったあと、近くの食堂の主人に電話してもらってオーナーと会うことができ、私たちはなんとかチェックインすることができました。
さて、その食堂では、可愛い日本人女性恵美ちゃん(仮称)が1人ごはん中でした。OL恵美ちゃんは会社の休暇を使った短期の旅行、峰川さんは恵美ちゃんよりはちょっと長めの計画で中東訪問、そして私たちはもうすぐ2年になる長期旅行。旅の仕方が違うのに、不思議とつながる空気を持った4人、ということだったのでしょう、私たちは明日から行動を共にすることになりました。
本日の旅
行動 :ハマからバールベックへ移動、シリア出国、レバノン入国、バールベック観光
朝食 :ファラフェルサンド(豆コロッケとキャベツきゅうりトマトをホンモス(ヒヨコマメピューレ)を塗ったホブス(薄パン)で巻いたもの)、コーヒー/宿
昼食 :バナナ/ミニバスの中
夕食 :Homos(ホンモス)、Grape leaves(ブドウの葉でビネガーライスを巻いたもの)、Falafel(ファラフェル)/バールベックの食堂
宿泊 :ホテルアシュシャムズHOTEL ASH-SHAMS
旅情報
1シリアポンド=2.11円
1レバノンポンド=0.0661円
*ホムスからバールベックの移動
意外に事前情報が少なかったこのルートは、シリアのホムスからレバノンのベイルートへ行くミニバスを途中下車することで、バールベックにダイレクトで移動できるというものである。1人200シリアポンド、所要4時間。シリア出国時には550ポンド(※ダマスカス→アンマンの国境では500ポンドにもかかわらず)の出国税が必要なので、その分のお金は残しておくほうがよい。日本人は国境で無料レバノンビザが取れる。レバノン側国境の商店で両替を行っており、1US$=1500レバノンポンド、つまり街中と同じレートで両替ができる。どうせなら国境で待たされるうちに両替も済ませておくのも一案。