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2016 北東アジア周遊

Day25 →ティンダ

　夜中にサハ共和国のハニ駅に40分停車することが分かっていたので、頑張って降りてみるつもりだったが、寝過ごしてしまった。気がついたらサハ共和国は通過。列車はすでにアムール州を走っていた。これまでに見なかったような湿地帯が続いている。

　湿地の景色を見ていて思い出したことがある。シベリア横断道路の完成は2000年になってのことで、それまでは湿地帯を越える車道がなかった。車で世界一周をした友人が冬にロシアを横断しており、何故？って質問したら、日本海側からバイカル方面に車で走ることができるのは、水が凍結する冬のみなんだと教えてくれたのだ。
　12時40分に列車は終着ティンダに着いた。昨日の朝8時半に出発してから延々27時間の列車旅、疲れた～。（計算間違いではなく、東に進んで時差があるので27時間）

　疲れてはいたが、ここは今回の大移動の中間点でしかない。もう一本27時間乗車の列車に乗ることになっている。次の列車は夜中の1時48分発である。13時間あるのでホテルに入って休んでも良いが、そんなことをしたらこの町は見ずに寝てしまいそう。迷いながら、まず駅の待合室をチェックする。最後の数時間なら過ごせそう。駅には乗り継ぎの人のための時間制ホテルがあり、6時間料金や12時間料金がある。いったん受付に行き、料金チェック。町を一通り見てから6時間ホテルに入るのが良さそうだ。
　ティンダは東西に伸びる第2シベリア鉄道の中心駅。また、シベリア鉄道との距離が近い場所にあり、鉄道はシベリア鉄道の駅とつながっている。この線は、アムール・ヤクーツク鉄道と呼ばれ、ティンダを越えて、サハ共和国の首都ヤクーツクに向け建設中である。ヤクーツクまで完成間近となっており、完成したらヤクーツクまで行きたいところだ。現在はティンダの北600キロほどのトンモトまでの営業となっている。幹線の交差する乗換駅とあって、ティンダの駅は立派な駅だ。

　ティンダで一番の観光ポイントは、バイカルアムール鉄道歴史博物館である。（第2シベリア鉄道の正式名称は、バイカル・アムール鉄道であり、頭文字をとって、BAMと呼ばれることが多い。日本語でもバム鉄道と呼ばれることがあるが、Mには鉄道の意味が含まれている。）駅から博物館へ向かう途中に林があり、そこを突っ切る。

　森を歩くと、案の定、うまそうなキノコがたくさんある。大移動の途中なので、採れないのが残念。

　博物館に中国語の看板。我々の視覚にも入りやすいのでないよりは良いが、少し驚いた。期待していた博物館なのに休館日でがっかり。

　2つ目の観光ポイントは教会。見どころはこの2か所、もう行くべき場所は残っていない。まだ着いて1時間、あと12時間もある。

　鎌と槌のモニュメント。この町のモニュメントは共産主義時代の物ばかりだ。

　公園。

　市場。

　昼食はウズベク料理。バイカル湖方面だけでなく、こんな奥地にまでウズベク人が大勢いる。

　BAMのレリーフ。このビルの左入り口にビュッフェの看板がある。昼食をとったばかりだが、紅茶でも飲んで休もうと入ってみた。

　ビュッフェに入り、最初は飲み物を飲んでいただけだが、コンセントを使わせてくれたので、長時間移動でバッテリーの切れかかっていたモバイル機器の充電をさせてもらう。閉店まで2時間も居させてもらったので、最後にアクロシュカというロシアスープを頼んでみた。

　木造の教会。

　目的もなく歩いているとおばさんに英語で話しかけられた。英語の先生だそうで、暇だったこともあり長々と話をする。夏休みで生徒はいないが学校見学でもしないかと誘っていただいたので、見に行くことにする。町一番のギムナジウムで、日本の小学生から高校生までに相当する一貫校だ。

　色々な教室を見せてもらい、時間が進んだ。

　夕食の時間となり、カフェに入る。ここもシェフはウズベク人。

　ここでも電源を借りることができたので紅茶を飲みながら閉店の23時まで粘らせてもらった。

　駅に着いたのは23時過ぎ。気温は10度、寒い。列車が着くまでもうすぐなので、あとは待合室で列車を待つ。