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2024スペイン、アルジェリア»21日目 サンタクルスデベザナ-アルタミラ-オビエド
西サハラ難民キャンプ訪問とスペイン全自治州訪問完了の旅
2024年05月11日(Sat)
21日目 サンタクルスデベザナ-アルタミラ-オビエド
休養と薬で体調は回復し、予定通りに出発する。約30分走り、10時40分にアルタミラ到着。「アルタミラ洞窟とスペイン北部の旧石器洞窟美術」として世界遺産登録されたアルタミラ洞窟である。旧石器時代の壁画が欧州に残ることを最初に知らしめた洞窟がこのアルタミラ洞窟だ。1万8千5百年前から1万4千年前くらいに描かれた壁画で、1万3千年くらい前に入り口が崩壊し外気と遮断されたため良い状態で保存されていたのだそう。
現在は劣化が激しく、普通に訪問できるのはレプリカのみ。本物の洞窟には週に5人のみが入れるが、20年以上前に締め切られた順番待ちリストを使って入場者を決めているという。レプリカでさえ人気で、混雑期には事前予約しないと入れない。レプリカの洞窟には20名程度づつ、時間を空けて入場するので、切符を買うときに入場時間が指定される。レプリカの洞窟入口は博物館内にあり、待ち時間にアルタミラ洞窟発見の歴史や周辺の洞窟についてなどの展示を見ることができる。
そしてようやくレプリカの洞窟へ。一面に描かれた多数の壁画は圧巻、素晴らしい。レプリカと分かっていても人気なのが良く分かった。
博物館を出ると周りは公園になっており、柵の向こうに本物のアルタミラ洞窟入口が見えた。
12時半にアルタミラ出発。当初計画では巡礼の道の1つ北の道と重なる部分の多い海岸近くの下道を進むはずだったが、内陸の高速道路を通って一気にアストゥリアス州の州都オビエドへ。
14時20分に宿にチェックインした。高層マンションの上層階にあり、街がよく見えるマンションの一室を借りるホームステイだ。宿でビスケットをいただいて昼食とする。
一休みしてオビエド観光に出かける。ここにも「オビエドとアストゥリアス王国の建造物群」として世界遺産登録された物件がいくつかある。まずはサンフリアンデロスプラドース教会へ。9世紀に建てられた石造りの教会。
街の中心、レストランが並ぶ通りに入ると高いところから飲み物を注ぐ変わったスタイルのウエイターがおり、よく見るとどの店でも同じように入れている。スペインでは珍しくここで皆さんが飲んでいるのはリンゴを発酵させたシードルである。この入れ方でシードルを入れるのはエスカンシアードと呼ばれる儀式で、注ぐ時にはたくさんシードルを飛び散らせる。そして飲む人は飲み干さず、口をつけた場所から最後に残したシードルを地面に流すのだ。たくさんこぼすので正直もったいないと思ってしまうが…。
レストランの通りの先にフォンカラーダという世界遺産登録の古い泉。9世紀に飲料用として造られた泉だ。
泉を見た後、先ほどの通りに戻り、早目の夕食にする。飲み物はもちろんシードル。エスカンシアードをしてもらいました。しかし、コップの周りは飛び散ったシードルでベトベトで、なぜこんなことをしているのか良く分からない。お代わりを注ぐ時もやってもらえるが断って、そっと入れてみた。味の違いは正直分からない。
チョリソーシードラ、チョリソーをシードルで煮たもの。なんでもシードルなんだなと思うが、ワインや日本酒だって料理に使うからおかしくはないのか。
もう一品はロヨデボニート。ツナをほぐしてハーブなどと混ぜてロールにして蒸した魚料理。これは美味しい。
通りと大通りの交差点にあるシードル樽のモニュメント。食事した通りは別名シードル通りだそう。
オビエド大聖堂の一角にあるカマラサンタデオビエドは世界遺産登録された聖堂。
大聖堂前の広場では各種チーズの青空市が開かれており、たくさん試食をさせてくれた。
ミサの時間で、カマラサンタデオビエドには入れなかった。リモスナ門は18世紀バロック建築の門である。ここも大聖堂に連なる場所だが、ミサでどこにも入れない。
写真の左が考古学博物館。大聖堂に連なる建物で入れるのはここだけだったので入る。
考古学博物館は非常に広く、見るものがいっぱい。古代の地図が好きなので、そういう展示が特に興味深かった。
帰りに巨大スーパーに立ち寄る。少しだけ買い出しして宿に戻った。