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~クリミア、北コーカサス、カラムイク~
11日目 チェルケスク→キスロヴォツク
イスラム歴の元日は、昨日の日没から今日の日没まで。昨夜は皆さん遅くまで起きていたのか、朝から街は静まり返っている。ホテルのカフェに朝食に行くも、閉まっている。レストランにも人がいない。フロントにも人がいなかったが、館内で見つけ尋ねると、今日は18時からだという。今日の日付と8時半から11時という時間を手書きした朝食券を渡しておいて何言ってんだ? 昨日の夜使えば良かったのにだの、今日の18時以降に使えだの言われたが、何とか払い戻しをさせた。外に出ても空いている店は近くになさそう。これでは朝食が取れないが、昨夜食べすぎだったので朝は抜くことに。
ホテルのチェックアウト時間ぎりぎりの13時まで部屋で過ごし、バスターミナルへ。14時半のバスがすでに来ており、座席を確保。出発までの間にターミナルのカフェで昼食をとる。
本日の目的地キスロヴォツクは、スタヴロポリ地方最南部にある温泉保養地だ。ちなみにロシア連邦の地方というのは州とほぼ同じ意味で、ロシア連邦を構成している連邦構成主体の呼称の一つ。46か所の州、9か所の地方、3か所の連邦市、22か所の共和国、1か所の自治州、4か所の自治管区によって、現在のロシア連邦が構成されている。
チェルケスクからキスロヴォツクは1時間半のバス旅、途中に街もなく、あっという間だ。キスロヴォツクは山裾の奥にあり、車道は北側にしかつながっていない。ほとんどの都市では途中停車のバスもあるが、ここに来るバスはすべて終着となっており、出発バスの時刻表も街の規模を考えるとすっきりしたものだ。次の目的地であるナルチク行きは一日一本のみだが、ナルチクはメイン道路上にあるので遠くに行くバスでも途中下車ができる。切符の購入は迷ったが、しないでおいた。
宿は大改装中でロビーにはペンキなど工事道具で休む場所もない。それが理由かどうか分からないが、リビングルームと寝室が分かれたスイートルームにグレードアップしてくれ、部屋では過ごしやすくなり助かった。
街の中心部は歩行者専用道で、花壇や噴水がたくさんあり、ベンチも豊富。さすがはロシアで名だたる温泉保養地だ。
写真奥に見える建物は1904年に建てられたナルザン温泉の建物で、この街の象徴。ここで入浴してみたくてこの街の滞在を決めた。
ナルザン温泉の入浴場は残念ながら改装中で入れず。しかし、昔は社交場になっていたという飲用温泉のギャラリーは解放されており、賑わっていた。ナルザン水は炭酸を多く含んでおり、炭酸入りミネラルウォーターとしてロシア全土に知れ渡るブランドだ。
ナルザン温泉奥は遊歩道がずっと続く大きな公園で森林浴を楽しむ人々が大勢歩いている。ただ、ロシアに来てからずっと天気が良かったのに、北コーカサス全体で今日から天気は下り坂。曇っているのが残念。
夕食をどうするか迷ってスーパーに入ったら鳥もも肉の形だが驚くほど大きな燻製が売っている。聞いてみたところ七面鳥だそう。切ってあるのを食べたことはあるが、こんなもも肉にかぶりついた記憶はなく、買ってみた。食べきれる量ではないなと思いつつ、カスピ海産の大きなナマズの燻製も購入。ワインはコルク抜きがなさそうな宿だったので箱ワインだが、スーパーでの買出しがレストランで食べるよりもかなり高くついているw 本日からサッカーのワールドカップロシア大会が開幕となる。初戦のロシアサウジアラビア戦を見ながら贅沢な部屋食!