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2019 サウジアラビア
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自由な旅が解禁になったサウジアラビアへ
3日目 ドバイ-国境-
入国手続きを終えると日が変わり、27日となる。乗り継ぎ客の多いドバイ空港は、出国後のスペースは非常に広く、仮眠場所も多い。しかし、入国してしまうと仮眠場所はほとんどない。昨夜はほぼ寝ておらず、明日の夜は夜行バスなので、今日は遅いがホテルで泊まろうと当初は思っていた。しかし、準備する時間が足りず、ホテルを取らないまま来ている。今更ホテルを探すのは面倒なので、いつものように朝まで空港で仮眠をとることにする。幸いソファーが一つあったので、妻はソファー。私は、機内で寝たし、パソコンでやらねばならない雑務を色々残していたので、椅子で作業をして過ごす。
明るくなって妻が起きる。元気なら8年ぶりのドバイを少し観光しようと思っていたが、空いたソファーで横になったら寝てしまった。空港出発は11時だ。
気分がサウジアラビアなので、何度も来ているドバイで見たいものが特にない。空港から街までが近いこともあり、時間つぶしを兼ねて、街まで歩く。歩いているとUAE(アラブ首長国連邦)料理店があった。ドバイには世界中の食べ物屋が集まっているが、その一方でUAE料理店は少ない。事前にきちんと調べておかないと中々見つからない。アラブ料理店で検索をしても、レバノン料理店やイラク料理店がほとんどなのだ。レストランの開く12時には少し早かったが、ちょうど店が開いたのでここで昼食をとる。個室はアラブ風で床に座るスタイルである。
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美味しい鶏料理。スプーンやフォークも付けてくれたが、米がパラパラしていて食べ難いこともあり、アラブ風に右手で食べる。パラパラご飯がまた美味しく、出て来た時は食べ切れない量だろと思ったが、ペロリと食べてしまった。
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空港と街の中間あたりにある時計塔。
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新しく拡張したスークにはまだ店が入っておらず、ガラーン。
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来る度に泊っていたディラ地区のスーク付近の雰囲気は昔のまま。色々な国籍の人が集まる街だ。
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サウジアラビア行のバス会社はスークの近くに集まっている。インターネット予約を英語で出来るのはサウジアラビア国営のSAPTCO(Saudi Arabia Public Transport Company)のみなので、ここで予約。この会社は毎日リヤド行きとダンマン行きの2本がでている。当初予定はリヤド行だったが、サウジで行きたい場所が多くなりすぎたので変更し、16時発のダンマン行きで途中のホフーフで下車の予定。
待合室でサウジアラビア入国に備え、妻はアラブの民族衣装であるアバヤに着替えた。すると同じバスを待っていたサウジの女性が、着方のおかしなところを指摘してくれた。せっかくなので直すついでに、正しいしカーフの巻き方を教えてもらう。
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スカーフの巻き方が分かるようにたくさん写真を撮っていたら、隣でサウジ人の連れの女性がスマホで動画を撮りだす。最後の記念写真を撮っている時にも背後から動画をとっている。
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他の女性もスマホで写真を撮っており、今は女性も写真に抵抗が少ないようだ。撮影された動画はすぐにスマホで家族と共有され、電話越しに一緒に楽しんでいた。
VIPタイプのバスで前後が広く、リクライニングも効く。
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ほぼ定刻にバスは出発する。ドバイの街はさらにビルが増えている。写真の左側は、ブルジュ・ハリファ。世界一である高さ828メートルを誇るビルだ。ただし、サウジアラビアのジェッダで来年完成予定のビルに世界一の座は奪われるはず。
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アブタビへの分岐近くで日没時のお祈りストップ。夕日がきれいだ。
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UAE出国は非常にスムーズ、サウジアラビアのビザ確認もない。しかし、出国税が一人約1000円かかった。
そしてサウジアラビアの入国である。新しく取得できるようになったE-VISAは、それまでのビザと違って入国方法が指定されていない。しかし、VISA取得公式サイトの説明には、「すべての空港、すべての港から入れる」とあるだけで、陸路についての言及はない。制度が始まって2ヶ月、既に訪問した人の記録もインターネット上にいくつかあるが、陸路入国の記録はない。ダメならダメと書くだろうと心配はしていないが、入国係官が慣れていないと時間がかかるかなと心配だった。しかし、行列に関係なく手続してくれたので、さほど待たされず。指紋や顔写真はしっかりと撮られた。ほぼ質問事項もなく、あっけなく入国手続きは終了した。
バスが出発したのでこれで終わりかと思ったら、次は税関。ここで待たされて日が変わる。と思ったがサウジと時差があり、まだ27日だ。ようやく我々のバスの荷物検査。全員が荷物を持って下車し、徹底的な荷物検査。検査官はペットボトルの匂いまで嗅いでいる。ペットボトルを取り上げられた人がいた。酒でも入れていたのか? その後、バスはどこかに行き、さらに1時間近く待たされた。車体に隠して変なものを持ち込まないかチェックしていたのだろう。これで手続きは全終了、日は変わって28日、いよいよサウジアラビアの旅が始まる。