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2019 サウジアラビア
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自由な旅が解禁になったサウジアラビアへ
4日目 国境-バトハ-ホフーフ-リヤド
サウジアラビアのバトハ国境を出発して約20分、深夜の0時40分にバトハ村に到着。ここで初めての食事休憩となる。バスは食堂の前に停まるが、トイレは少し離れたモスクのトイレを使う。ここで最初のサウジアラビア料理を食べる。昼にドバイで食べた料理とほぼ同じ。ご飯の上に肉を乗せるのがアラブの代表的な料理なのだ。
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1時過ぎに出発し、しばらく眠っていたが、バスのハザード音で目が覚めた。酷い砂嵐で、道路上に砂が走っている。車はハザードを付けながら徐行している。砂嵐で遅れたのか、定刻なら1時台の到着であるホフーフに着いたのは4時過ぎだった。明るくなるまでバスターミナルで待つことにする。妻は女性待合室にある絨毯の上で仮眠。男性用にはそんな良い場所はなく、私はベンチでスマホの充電をしつつパソコン作業をする。
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サウジアラビアには世界遺産が5ヶ所登録されている。そのうちの一つが「アハサー・オアシス、進化する文化的景観」として昨年登録された文化遺産だ。アハサー・オアシスは世界最大のオアシスで、ホフーフはその中心都市である。広いオアシスの中で世界遺産に登録された物件は全部で12ヶ所、その半分の6ヶ所はホフーフの中心部から歩いて行ける場所となっている。今日中にそれらを訪れたく、6時半頃から歩き始める。
まずは線路と街の中心部の間に広がるシーフオアシスを歩く。ゴミが多いのは残念だが、ナツメヤシが茂るオアシスの朝は気持ちが良かった。
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次に、クザム要塞。残念ながら閉鎖しており入れなかった。
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少し裏通りを歩くと、リッチなサウジアラビアというイメージとかけ離れた普通のアラブの田舎町が広がっている。
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肉屋の看板にラクダがあるのがサウジアラビアらしいところだ。
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ほとんどのモスクは質素なスンニ派のモスクだが、明らかにシーア派のモスクだと分かる美しいモスクもあった。
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3つ目の世界遺産物件は、200年の歴史を持つカイサリアスーク。
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スークの内部は空き店舗が目立ち、ごみごみした感じはなく、美しいスークだ。
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4つ目の世界遺産物件は、サホード要塞。こちらは入れるはずだったが、ここも修復のために閉鎖中。
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この辺りが街の中心部なので、次に行く前に腹ごしらえをしたい。店を探している間にSIMを売っている店があったので入ったが、居住ビザがないと売れないと断られた。SIMを買えないとネットにつながらず、色々と不便、タクシーさえ呼べないのだ。困った。
サウジ料理の食事処が見つからず、パキスタン料理店に入った。サウジ料理に比べると桁違いに安くてびっくり。でも味は良かった。昔来た時はフィリピン料理ばかり食べた記憶があるが、安かったからだったのか。
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この先計画していた世界遺産物件に行くのは少し遠い。寝不足もあって妻はもう歩きたくないという。とりあえず、スークに戻ってひと休み。妻が休んでいる間に私はスークを一回りし、良さ気なカフェを見つけてきた。
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スークの公衆トイレもモスクのトイレだ。サウジアラビアで便意をもよおしたらモスクを目指せば良いのかもしれない。
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スークの奥にあったカフェに入る。伝統的なものがたくさん飾ってあって良い雰囲気だ。
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小ポットで600円もするアラビアンコーヒーを注文する。入れ方が分からないので最初は店の人に見本を見せてもらった。アラビアンコーヒーはこげ茶色ではなく、黄色い色のコーヒーだ。コーヒーの香りはあまりせず、何種類かはいっているスパイスの香りが刺激的だ。
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コーヒーに砂糖を入れて飲んでも良いが、甘いものを食べながら砂糖なしで飲むのが普通だ。ナツメがついてきたが、さらにコーヒーに合うデザートを店の人がプレゼントしてくれた。甘い麺の上に塩の効いた卵焼きを乗せており、意外においしい。
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カフェで伝統文化を堪能したので、疲れていることもあり、今日の観光はここまでにする。もう一度オアシスを通り、鉄道駅へ。列車を予約のものより早め、リヤドに向かうことにする。
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列車はキャンセル待ちでとったので、車両はバラバラ。妻は向かいに座った女の子たちと仲良しになり、アラビア語を教えてもらっていたらしい。写真も撮らせてもらっていた。私は一人で爆睡だ。
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ホフーフからリヤドへは310キロあるが、途中駅はなし。約2時間で到着した。時間を早めたが、到着時はもう真っ暗。街の中心部の宿までタクシーに乗ったらぼられたが、仕方なし。疲れすぎてちゃんと交渉が出来ない。
宿は商業地区のど真ん中、非常ににぎやかな場所にある。荷物を置いてすぐに街へ。市場をふらふら歩いた後、夕食をとる。そして最後にシムカードを購入。電話会社のオフィスで購入したら、指紋等もとられた。これが規則なら設備のない街のSIM屋で売れないのは仕方ない。居住ビザがなければ購入できるSIMのコースも決まっている。
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旅に出て4日目、ようやくちゃんと横になって眠れる!