2人の世界旅 日々の記録

4年3ヶ月、1日も欠かさず綴った旅日記
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南スーダン>2008年12月11日(Thu)
★カポエタ→ナルース
:: 旅581日め : 世界旅85ヶ国め : 和人217ヶ国め : あづさ106ヶ国め ::

■南スーダン脱出の道
カポエタKapoeta、かなり気に入りました♪ 美しいトポサ族がいるから、町のお散歩が“超”がつくほど楽しいです。宿も快適だし、水もいい。・・・私たちは最近の旅では水にかなりのトラウマを持っています。なんたってジュバJubaの食堂でもらっていた水がチフス流行を繰り返すという白ナイル河の水を汲んだだけのもの(未消毒)と聞いたときは・・・かなりショックを受けていましたから。チフスがいなくたって、体に悪いものがいっぱい入っていそうな、そんなどこか濁った茶色い水。

カポエタの美味しい水に、疲弊した体が癒されています。「今日はもう一日ここに滞在しようね」と朝の段階では2人でそう話していました。のんびりトポサ族とたわむれながらお散歩でもしようと思っていました。

・・・のはずが、そういう「滞在気分」のときに限ってピッタリマッチの移動が見つかるのは何故?(苦笑) 私たちはケニアのロキチョキオLokichoggio行きの乗り合いタクシーと乗り合いバスを見つけてしまったのです。早速詳細を尋ねに行ったところ、何となんと、この車はナルースNarusを経由することも分かりました。

ナルースは、昨日エチオピアへの道を探している際、ブマ行きの車が出ると教えてもらったところですから、私たちは急遽予定を変更、カポエタを出て、乗り合いタクシーでナルースへ行くことにしました。

■素晴らしきナルースの村
乗り合いタクシーで2時間ほど進んだところにあるナルースに着きました。土壁に茅葺き屋根の、伝統的住居がポツンポツンと建つ小さな集落という感じのところです。

でも、ブマ行きの車はありません。トラックもありません。・・・ショック・・・。下車したところの向かいに路上ポリス(検問)がいたので、パスポートと旅行許可証(パーミット)を見せて、チェック完了。これまたスーダンビザもレジスト(外国人登録)もないことなどまったくチェックしません。実は南スーダンでは要らないんじゃないの? って確信したくなるほどに。

ポリスを会話に交えてブマ行きの車がないかどうか尋ねますが、やっぱり公共の移動手段はなく、トラックがたまに通りかかるのをつかまえるしかないらしいですね。幸いここは検問所なので、ポリスが手を挙げると100%車は止まります。でも何台も止めてもらっても、ブマ行きのトラックは1台もありませんでした。

荷物をポリスのいる木の下に置かせてもらい、身軽になって村の観光に出ました。

牛の水飲み

・・・ここが本当に本当に素晴らしいところ。川のほとりに造られた村は、放牧の牛がたくさんいます。牛はスーダン民族の象徴で、お嫁入り道具に使う民族もいるほど大事なもの。大量の牛が水場に集まる様子は大変に絵になり、スーダンらしさを感じることができます。また、ここのトポサ族の美しい女性たちは、一層、人の良さを残しています。ナルースなんて、外国人など来ないのでしょう、それをカポエタ以上の人の良さから感じたほどです。彼らから私たちに仲良くなろうとさえしてくれるのです。

女性のおっぱいむき出し度(裸族度)もカポエタよりも高いと思いました。そして腕にまとうメタルのアクセサリーも、首につけるビーズのアクセサリーも素晴らしい美的感覚です。

和人も「ナルースはいいね」って言っていました。

村の酒場を覗いてみると、早速おばさんがドンと1Lのお酒をふるまってくれました。そうそう、ナルースは、女性の伝統的な姿が美しいトポサ族と、比較的普通の村人の姿をするディンガ族が暮らすところです。酒場の中は、「こっちがトポサ族の座る場所、こっちがディンガ族」という具合に、民族で座る場所を分けていて、でも楽しげに会話をするなどの交流が保たれている点が面白い。分けるでもなく、混ぜるでもなく、2民族を「分けつつ共存させる」というあたりが、面白いなと思いました。

さてさて、再び夕方まで路上ポリスのところで車を待つも、今日は1台もブマ行きの車が通りませんでした。なのでポリスの案内で宿に入り、素晴らしいナルース村での一日を締めくくりました。

南スーダンに入ってから連日脱出方法ばかり模索している心休まらない旅、ただでさえ灼熱気候で体の消耗が大きく、水の悪い(カポエタを除く)体の負荷が大きな旅が続いている上に、興奮がやまない美しい裸族地域に突入してエネルギッシュになったからか、とうとう食欲が落ちてしまいました。

「明日はどこに行くのか」・・・そんな基本的なことすら分からないつかめない旅。

でも、まだまだ頑張らなくては。
本日の旅
行動 :カポエタからナルースへ移動、ナルース観光
朝食 :アマデャ(ケニアのウージと同じもの、麦粉をお湯で溶いたドリンク)、レガマタ(ケニアのアンダジと同じもの、揚げパン)/カポエタの食堂
昼食 :ウガリ(とうもろこし粉を炊いたもの)、マトゥンボ(内臓トマト煮)、カイワット(肉の赤い香辛料煮)/ナルースの食堂
夕食 :なし(お腹がすかない)
宿泊 :シーディーエーホテルC.D.A. Hotel

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旅情報
1ポンド=44.8円

*トポサ族の「ありがとう」
トポサ族は「ありがとう」を「アラハラ!」と言うそうです。