2人の世界旅 日々の記録

4年3ヶ月、1日も欠かさず綴った旅日記
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スペイン>2007年09月24日(Mon)
バルセロナ行き夜行列車→バルセロナ→フィゲレス→ポルトボウ
:: 旅137日め : 世界旅31ヶ国め : 和人212ヶ国め : あづさ52ヶ国め ::

■夜行列車でバルセロナ到着:10h1m
夜行列車で10時間の移動ののち、スペイン東部の大都市バルセロナBarcelonaに到着しました。

バルセロナといえば芸術の街で、ガウディ、ダリ、ミロといった、大好きな芸術家を多く輩出しています。だからスペインの旅で、どうしても訪れたかったのが、ここバルセロナなのです(*^.^*)

朝一番にバルセロナに到着して、早速街並み散策開始~! あれ? 今日はお祭りの日なのかな? 大きな大きな人形がパレードをなして歩いています。その人形は伝統的な装束をまとっていることから、これはこの地方の伝統のお祭りなのかと伺えます。

大きな音が聞こえました。爆竹? ううん、もっと大きな音。・・・爆弾?

音のする方向に歩いていくと、何十人もの人からなるパレード部隊が、めいめいに太い鉄砲を撃ちはなっています。カメラでその様子を捉えようとするのですが、振動が空気を伝わり、カメラや鼓膜が壊れそうなほどの爆音が鳴り続けます。これもきっとお祭りの一端なのでしょうね。それにしても、本当にすごい音でした。

バルセロナでの目的はガウディ建築をいろいろと見ることです。グエルParc Guell公園方面へ歩いていく途中、ガウディ設計の家であるカサバトリョCasa Batllo、やカサミラCasa Milaを見ました。ガウディ美、シュールレアリズムを思い出す曲線いっぱいのゆがんだ建築物はやっぱりすごいですね。個人的には色とりどりのモザイクタイルが美しい、カサバトリョのほうが好き。

さあ、途中スーパーで昼食用のビールやパンを買って、丘を上って上って、到着しましたグエル公園! ここはガウディ美術の宝庫で、公園の中のいたるところに何通りもの芸術様式が見られます。私たちはグエル公園ではおそらく一番有名な、ガウディデザインのモザイクタイルベンチに座って、のんびりゆっくりと芸術気分でビール&サンドイッチランチをとりました。

次は、バルセロナ最大の目的サグラダ・ファミリアSagrada Familiaへ移動します。言わずもがな世界的に有名な名所ですよね。

ただ実は、実際にサグラダファミリアに到着してみると、複雑な思いでいっぱいでした。ガウディの作品の中でもサグラダファミリアは自然美を多数取り入れていることで知られています。茎に葉がつくリズム、巻貝の螺旋が巻くリズム、木の幹が枝を広げるリズム・・・、サグラダファミリアには、そういった自然幾何が、たくさんの数学的要素と共にいっぱい込められて設計されています。

でもね、そういった“自然の美”を感じようとサグラダファミリア外観を眺めていても・・・自分の目の前に立っている“本物の木”のほうが、完全な自然美を持っているじゃない? と、妙にありふれた木や葉のほうが美しく見えてしまって、複雑な思いにかられてしまいました。

サグラダファミリア

もしそこでサグラダファミリアを離れていたら、きっと後悔していたでしょう。

入場料は安くないけれど、実際に中に入ってみて良かったと思います。塔の高さ60m部分まで入ることができ、そこから自分の足で下まで降りる仕組みになっているのですが、やっぱり、細かな芸術を触れながら見ることは良いものです。

一番良かったのは地階にある博物館部分でした。実際にガウディが、自然幾何をどうやってサグラダファミリアに取り込んだのかが分かります。「あ、この部分は椿の葉のリズムなんだ」とか、「あ、この螺旋階段は貝殻のリズムだったんだ」といった感じで、偉大な自然に敬意を払った建築設計には大きく大きく感動しました。

日本人建築士の関与についても詳細が展示されていて、感動もひとしおです。この博物館部分を訪れたあと、もう一度サグラダファミリア外観を見ました。全然印象が違います。サグラダファミリアを片鱗でも理解できたあとでは、涙が出るほどの感動におそわれました。

サグラダファミリアは、ガウディが作ったただユニークな建物として見るものではなく、ガウディやさまざまな建築士がそこに込めた、計算高い自然幾何の美を見るものだったのだと、訪問を終えた今、そう思っています。

■バルセロナ→フィゲレス:2h36m
サグラダファミリアからは、バルセロナフランサ駅、バルセロナサンツ駅と移動して、次の国モナコ公国を目指します。パリ行き夜行に乗ることも考えましたが、バルセロナから地中海沿いに走り、フランスとの国境を目指してフィゲレスFigueresへ。

■フィゲレス→ポルトボウ:30m
フィゲレスに着いたものの、今日は列車が国境フランス側のセルベルCerbereに行かない日であることが分かったので、国境手前の町ポルトボウPortbouまで行くことにしました。

1)国境スペイン側のポルトボウで夜明かし。
2)パリ行き夜行で早朝途中下車(リモージュLimogesあたり)してニースへ向かう。
3)ポルトボウから歩いて国境を越えてセルベルへ行くか。

・・・相談の結果、1を選択。3はバス路線図を見たときに相当の山越えになることが予想されたため、無理と判断しました。

駅の外に出てみます。駅の中にいた怪しい人も、外に出て行きました。再び駅に戻り、安全そうなところでシュラフを1つ出して、交替で寝ます。

テントもない、駅でのこんな野宿は、この旅初めてです。
本日の旅
行動 :ユーレイルパス旅13日め、バルセロナ観光、モナコ方面へ向けて移動
朝食 :Tortilla calabazin(トルティージャカラバツィン、ズッキーニ赤ピーマン極細玉ねぎでいっぱいの厚いオムレツ)、Ensaladilla Rusa(エンサラディーヤルッサ、ツナ赤ピーマンゆでいんげんグリーンピースゆでにんじんゆで卵のマヨネーズベースポテトサラダ)、カフェコンレチェ(いわゆるカフェオレ)/バルセロナのカフェ
昼食 :スペイン風バゲットパン、チョリソー、チーズでサンドイッチ、ビール/グエル公園のガウディ設計のベンチに座って
夕食 :生ハム、パン、チーズ、サングリア/フィゲレス行き列車の中
宿泊 :ポルトボウ駅内で床寝

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旅情報
1ユーロ=170円

*サグラダファミリア聖堂
メトロ5番線でSagrada Familia駅下車すぐ。私たちはグエル公園から歩いていった。入場料は8ユーロ。中で高さ60m部分まで上るリフトはリフト内で別途2ユーロを支払う。内部では幅の狭い螺旋階段や通路を歩くため、人体の横幅からはみ出る大きなリュック等で内部を歩くのは難しい。