2016-7 イタリア、バチカン、マルタ

ターラント→ポテンツァ→サレルノ


今日のタイトルの、「ターラントTaranto→ポテンツァPotenza→サレルノSalerno」という文字に、「何w、あなたたちw、イタリアのどこをさまよってるのw」と、不思議がられるかもしれません。ターラントは日本人に著名な観光地ではありませんが、でもターラントは世界遺産の人気観光地であるアルベロベッロAlberobelloに近い都市で、今日移動するサレルノは2009年の織田裕二主演の話題の映画のタイトルにもなったアマルフィAmalfiの最寄りの都市です。

さて、昨日の日記に、トラブルが2つ立て続いたことを書きました。
今日の日記では、3つめのトラブルについてまず書く必要があります。

昨日泊まった宿のご主人が朝7時ごろに車で迎えに来てくれました。今日の7:55出発予定のマテーラMatera行きのバスに乗れるよう、チケット売り場でチケットを買ったのちにバス乗り場まで送ってくれることになっています。

マテーラは世界遺産になっている観光地ですが、結果から言うと今日訪問することができなくなってしまったため、どんなところかを書くことが叶わないのですが、急峻な岩盤斜面の洞窟住居群。洞窟教会や洞窟礼拝堂、そんな「サッシ」と呼ばれる伝統を観光するところだそうです。

そう、今日の本当の予定は、「ターラント→マテーラ→ポテンツァ→サレルノ」だったのです。

さて、昨日は、イタリアのトイレや宿等の不思議(というか不満)について書きましたが、今日はもうひとつ、バスチケットの不便さについて、ちょっと書かせてください。イタリアは、とにかく不思議なことが多過ぎて(苦笑)

さて、日本でバスに乗るとき、どうします?
今でなら「交通系ICカード」、スイカとかパスモみたいなカードでピッと乗れますし、そのICカードは外国人観光客でも買えます。カードがなくても大丈夫、バス車内で現金払いができますね。だから、バスに乗りたい人は、バス停に行ってバスを待てばいい。

でも、イタリアでバスに乗りたい人は、タバコ屋に行くんです。なぜならイタリアではバス車内で乗車券を買えないのです。だったらバス停に券売機を置けばいいと思うのですが、バス乗り場の券売機もあまり見ません。多くの場合は、バス乗り場の周辺を見渡すとさりげなくタバッキ(Tabacchi、タバコ屋)が存在するので、そこでバスチケットを買うのです。

でも、誰が考えたって、分かる。
タバコ屋にもそれぞれ事情もおありでしょうから、お休みをいただいたりすることもあるでしょう。実は私たちは昨日もタバッキ(タバコ屋)に行って、ターラント→マテラのバスチケットを買おうとしました。でも、売ってくれませんでした。今日は宿のおじさんがタバッキに行ってくれました。でも、それでもチケットを買えないんです。なんか、コンピューターの調子が悪いのが理由らしいのですが、果たして本当でしょうか。ともあれ、イタリア人がイタリアの店でイタリアのチケットを買えないのですから、言葉もできない私たちが買えないのは、これで確定です。チケットがない以上、目的地には行くことができません。

この、バスチケットをタバコ屋で買うというシステムは、おそらくイタリアでバスシステムが始まった頃の名残りではないかと思います。あるいは勤勉な日本人運転手とは違い、バス車内で運転手から切符を買う仕組みでは、運転手がお金を着服するのかもしれません。今はもちろん、インターネット予約を受け付けメールで乗車券バウチャーを受け取り乗車時に提示するという、今どきのバス会社もあるのですけれど、ローカル路線ほどタバコ屋代行販売の仕組みが根強く(そして多分それが主要)残っているのも事実です。

宿のおじさんはいろいろと車を走らせてくれました。別のタバコ屋に行ったら、そこは閉まっていて、インフォメーションに行ってもそこでは売っていなくて、タクシーの運転手に聞いても、他にチケットを買えるところが分からなくて。

なんでだろう。
なんで、地元の人が地元のバスチケットを買えないのだろう。

それよりも、なんでだろう。
なんでタバコ屋がバスの切符を売るんだwww
「ところ変われば」という言葉に尽きるのかもしれないけれど、今回のようにタバコ屋が閉まっていたりタバコ屋が売ってくれないときに、多いに困るじゃないかと、ぶつぶつ、不満が尽きません。

なお、ポテンツァから先の移動は、先ほど書いたような、インターネット予約をしメールで乗車券バウチャーを受け取り乗車時に提示するという、今どきのバス会社の移動を予約済みです。ポテンツァ→サレルノのバスは夕方出発ですから、そういう事情から、ポテンツァへは行かねばならず、今いるターラントからポテンツァへ、列車で直接移動することにしました。

マテーラは観光計画を立てて、精緻な見どころルートも独自に組んで、予習もしたところだっただけに、残念な気持ちでいっぱいです。でも、地元のおじさんがマイカーを四方八方に走らせてチケット購入に全力を尽くしてくれた結果がこれならば、あきらめなければなりません。

 * * *

今日は、マテラの観光をして、ポテンツァは乗り換えをするだけのつもりでした。

なのに、マテラに行けなくなったことで、ポテンツァ滞在時間が数時間長くなりました。困ったな。ガイドブックも持っていないし下調べをあまりしていない。

でも地図は持っている。くねくねと九十九折に上る線路があるのはここが急峻な場所である証。それならばその線路を走る列車はきっと山岳列車だから、それに乗って山の上に登り、地図上にある教会や大聖堂などの見どころを歩こうと思い、ポテンツァ駅から歩き始めることにしました。

ポテンツァ駅を出たら、乗り場の駅はすぐそこに見えました。1人25セントを払って改札をくぐりました。登りエスカレーターを幾つか登って、さあ列車のホームはそろそろかな? と思う頃、あれれ? そこは駅の出口で、外に出てしまいました。

この急峻な坂道が多い町では、街中のエスカレーターが作られた模様です。これがあれば標高の高いところまで楽に動くことができます。街を歩くと、それはまるで香港の街づくりを思い出す、急斜面の喧騒の都会です。街中のエスカレーターがあり、更に、エスカレーターでは間に合わないほど急峻なところには、街中に高低移動用の無料エレベーターもありました。こういう街の作りはとても珍しいですし、勉強になりますし、珍しいからとても楽しいです。

そうして、高いところへと登って登って、やっと街の中心部広場(ピアッツァpiazza)に到着しました。いやーここに到着するまでの間にも、十分に旅気分を味わえました (^^)v

ピアッツァのまわりには幾つもの見どころの教会もあり、目抜き通りらしくファッションブランドショッピングストリートもあり、ひと休みできるバーもありました。でももうすぐお昼時だし、ちゃんとごはんを食べたいな。そう思って道を歩いていたら、イタリアでは珍しく英語で声をかけてくるおじさんがいたので、おじさんに良いレストランを教えてもらうことができました。

そのお店はとても良いところでした。お客さんの対応にあたってくれるのは英語もフランス語もスペイン語も話せるお兄さん。日本人ツアー客もこのお店を使うとのことです。ツアー客の対応もされていることから、無料の地図をくれるなど、ツーリスト向けサービスも気が利いています。

お料理も、「レストラン」というクオリティーで前菜から食後のコーヒーまでついて、ワイン1人500mLデカンタ(つまり2人で1L!)までついて、1人20ユーロというリーズナブルな価格です。お店の人もフレンドリーで、前菜をすでにいただいているにもかかわらず、お隣の席に運ばれた別の前菜に興味を持っていると、そのお料理までサービスで出してくれちゃうなど、お店の皆さん、本当、優しい(^.^)

バシリカータ州の手打ちパスタは、とても美味しかった。豚の顔の皮や肉の煮凝り寄せも、子羊のステーキも、食後のリンゴ酒も、特製の辛味オイルも、いろんなものが美味しかった。

お店の人も、そのお店に来る人も、みんな親切で、アットホームで、素晴らしかった。

kitchen

すっかり満足したら、あらもうすぐサレルノ行きのバスがやってくる時間になっていました。

ちょっと急ぎ足で丘を降り続け、ポテンツァ駅の近くのバス乗り場に到着したら、もうバスが到着していて、客を待っていました。結構雨に濡れてしまいましたけれど、バスの中では、全席に電源とUSB差込口があり、無料でwifiが飛んでいて、快適に過ごせました。

そして、到着した先の、サレルノのお宿の人も陽気で優しくて、居心地の良いところでした。

 * * *

あれ?
お目当ての観光地にいくバスチケットを買えないという嫌な始まりの1日でしたっけ?

いいのいいの。
むしろ、予定していなかったポテンツァの観光も楽しくて、今日はずっと小雨も降っていましたから、手作り料理が本格的に美味しいレストランでお料理を楽しめて、これで良かったんじゃないかな。

今は、サレルノは雨が降っていますよ。
明日のお天気は、さあ、いかに?

明日は、今までその憧れを胸に詰めてきた、アマルフィ観光です。