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2014 バングラデシュ&東北インド
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日記»
バングラデシュ&東北インド4州(トリプラ、アッサム、ミゾラム、メーガーラヤ)
4日目 -バダルプル-シルチャー-バガバジャール-ブルプイ-アイゾール
6時前に目覚めるとすでに明るくなっており、列車は水田地帯を走っていた。
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6時15分、列車は乗換駅であるバダルプルに到着。出発時の5時間遅れを全く取り戻せておらず、シルチャー(シルチャル)行きの列車には乗れないと思っていたが、ホームの逆側に列車が停まっている。乗り継ぐつもりだったシルチャー行きだ。こちらも数時間遅れていたのだ。すぐに切符売り場に走ったが、すでに窓口は閉まっている。小さな駅なので列車が入線すると駅員は窓口を閉めてホームに出るため、もう窓口は開かないとのこと。ギリギリまでホームで駅員を探したが見当たらない。これに乗らないと今日中にアイゾールに着けないので、切符がないまま列車に飛び乗った。
20数キロ先のシルチャーが終着駅の長距離列車で、3等の自由席車両も思ったほど混んではいない。空き席は見つからなかったが、女の子達が席を詰めてくれ、無事に座ることが出来た。珍しい外国人と話をしたくて、席を詰めてくれたようで、次々と質問を受ける。こちらも質問をと民族名を尋ねたところ、ナガ族だということだ。皆さんシルチャーの学校で寮生活をする仲間だそう。仲良くなった妻は、記念に彼女達のはめていたブレスレットをプレゼントしてもらい、腕にはめてもらった。
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到着前に検札が来てしまった。切符がないので罰金だ。乗ってきた列車が5時間以上遅れてきっぷを買う時間がなかったことを乗ってきた切符を示して交渉をする。今の列車よりも遅くにホームに入った列車で来たことは理解してもらったが、やはり罰金だという。周りの人々も協力してくれたが、駄目。シルチャーに着く寸前まで粘ったが、駄目で結局支払った。といっても2人で100ルピー=170円である。金額は最後まで中々言わないので色々粘ったが、こんなに安いとは思わなかった。領収証はくれたので懐に入れる訳ではなさそうだが、罰金はどうも裁量で決まるようだ。
7時20分にシルチャー到着。20数キロに1時間以上かかっている。
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下車後にコンパートメントで一緒だった女の子達と記念撮影。このあたりは小柄な人が多いが、妻との記念撮影で身長差が思ったよりも目立つ。
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ここからアイゾールに向かうと知った女の子達が、スーモ会社まで送ってくれるというので、一緒にオートリキシャに相乗り。切符を買うところまで手伝ってもらい、助かった。スーモというのはインド・タタ社の4輪駆動車の名であるが、このタイプの車を使った乗り合いミニバスが悪路の多い東北インドでは数多く走っている。そこから転じ、この地域ではスーモといえば乗合自動車を指すようになっている。この区間を走る一番大手が、ZAMZAM Travelsだそう。
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切符を買って、しばし散歩する。サイクルリキシャやオートリキシャが街中の主要交通機関だ。至るところに停まっており、観光ポイントで写真を取ろうとしても入っているし、そこにいたら客引きされる。
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近くでダールの朝食をとっていたら、ZAMZAMのスタッフが呼びに来た。すぐに出るというので急いて食べて戻ったが、ほとんど客がいない。基本は予約制で、これから予約している人の家を回るのだそう。空いているので前に座ろうと思ったら、予約時に決めた座席があるので、今からそこにいけと後ろに座らされた。
客のピックアップがてらで郊外の住宅地を見るのも楽しいものだ。天秤を担いたフルーツ&野菜売り。後ろの車がスーモである。
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街はインド風であまり辺境地であることを感じないが、郊外の家は竹垣の木造が多く、おもしろい。
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路上の野菜売り。トマトや大根など日本と同じ野菜も多いが、バナナの花やタロイモの葉など、南国らしい野菜も交じる。
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30分ほどかかってスーモは満席になったが、一旦オフィスに戻った。これならゆっくり食事させてくれれば~。まあすぐに出たので忘れ物があっただけかも。
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1時間ほど走ったバガバジャール(バガバザール Bhaga Bazar)で休憩。ここはアッサム州最後の街だ。この先のミゾラム州は禁酒州として知られている。ビールが飲める最後の街ということでビール休憩となる。運転手まで飲んでいるし、乗客の一人はベロンベロンで歩けなくなるほど飲んでいる。
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せっかくなので我々もビールとチキンを注文し、同じように楽しむ。しかし、休憩は終わらず。暇を持て余し、周辺を散歩したり、キッチンを覗いたりする。
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再出発してすぐに州境の検問。我々だけレジストレーションが必要で時間がかかった。ミゾラム州など東北インド7州は長年外国人の入域を制限してきた。ミゾラム州で入域許可書制度が廃止されたのは2010年のこと。まだ4年経っていないのだ。廃止後も外国人は州都アイゾールで役所に行って登録をせねばならない制度は残ったままになっていた。我々もそれが必要だと思っていたが、ここで自動的に登録が完了する制度に代わっており、それはそれでラッキー。
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ミゾラム州に入ると山道のくねくねした道が多くなる。設計定員9人の車に13人も載せているので、なかなか狭くて大変だ。運転手のドア側にも客を乗せるのは、アフリカくらいでしか見たことのない乗せ方だ。
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標高が上がると竹編みの壁が目立つようになった。
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洗濯物を道路に干すなど、のどかなものだ。
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14時頃、ようやく昼食休憩となる。コロシップ県のブルプイ村だ。チキンミールは、ライスや野菜、汁のお代わりは無料だ。久しぶりにお腹一杯になるまで食べた。
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かまどの火は薪を使っている。レストランのキッチンなのに意外にシンプルだ。
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食器洗いも汲み置きの水で、水は床に流している。道路沿いの斜面の家なので、下は崖だ。
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州都アイゾール到着は17時。山の中に出現した大都市だ。坂ばかりで平地のないところになぜこんな都市が生まれるのだろう?
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到着と同時に雨が降り出した。飛び込んだ宿は予算オーバーだが、その分十分にきれいで、価値はある。雨で他を探す気分にもなれないので、ここに決めた。夜行列車だったので、まずはシャワーを浴びて着替える。疲れていたので、そのまま眠ってしまい、本日は夕食もなし。