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2019 東チベット

カムとアムド
日記:2019年05月11日(Sat)

3日目 成都→丹巴(ダンバ、ロンダク)

 5時頃に起床、うるさい場所で寝たので良く眠れなかった。少し奥に行くと静かな場所があり、場所選びは失敗だったかな。今回は香港simを一人一枚づつ買っており、昨夜先に寝てしまった妻の分も設定しようとしたところ、最初はうまく行ってメール受信などは出来たのに、その後うまく接続できなくなった。うーん。設定の確認は後回しにし、始発のメトロに乗って茶店子バスターミナルに移動する。
 成都発のバスは、中国人ならネットでも購入できるようになっているので、そのサイトを見てバスの時刻やタイムテーブルは把握していた。今日の目的地である丹巴へのバスは9時半発である。それほど急ぐ必要はなかったが、景色の良いルートなのでなるべく前に座りたく、まずは、チケットの購入である。インターネット販売や自動券売機が浸透してきたためか、以前ほどは窓口に人は並んでいない。しかし、中国の身分証があれば自動販売機で並ばずに買える切符を彼らは何故並ぶのだろう。
 切符を確保したので、次は腹ごしらえ。中国の朝食の代表である小籠包と妻が好きな四川名物の酸辣麺。これを食べて、中国に来たなという感じがしてきた。
19/05/11 08:13:52
 バスは新しい大型バスだ。車高が高く、窓ガラスもまあきれいで、景色が見やすいバスでうれしくなる。最初は高速道路で渋滞もなく、非常にスムーズだ。新しいトンネルがいくつもあり、昔はどれほど時間がかかったのだろうと考えてしまう。
 最初のトンネルを越えるともうそこはチベット世界。18世紀、清に侵攻されるまでのチベットはこんなに成都の近くまで広がっていたのだ。清の支配下になった後もチベット文化は息づいており、今でもチベット世界の一部となっている。清の時代に分割されたのはチベットのうち、カム地方とアムド地方と呼ばれていた地域で、今の青海省、甘粛省、四川省、雲南省にまたがった地域である。今回訪れようとしているのは、このカム地方とアムド地方だ。今日の山越え部分はアムド地方だが、アムド地方は旅の後半の予定で、今日の目的地丹巴はカム地方の町である。
 2時間半走ったところで食事休憩となる。臥竜(ウォロン)村で、周りは臥竜国立公園になっている。食事はメニューはなく、客が厨房に入り食材を見て注文するスタイルだ。食材が豊富すぎるとどう注文しようかと困ってしまう。
19/05/11 13:00:58
 そして無難に麻婆豆腐を食べる。美味しかったが、やはりバス会社と契約している店は、ちょっと高い。
19/05/11 13:04:24
 休憩の後、バスはどんどん高度を上げてゆく。つづら折りの道を登ると四姑娘山が見えてきた。
19/05/11 14:16:28
 数年前までは標高4200メートルの峠道だったが、今は標高3800メートルにトンネルが出来ており、そのトンネルが本日の最高地点である。トンネルを越えるとヤクがたくさんいた。チベットに来たなーと感じる。
 急坂を下り切り、四姑娘山景区の基地となっている四姑娘山村付近で、再び休憩。バスの運転手もこの山越えはきついのか、中国にしては休憩が多い。
19/05/11 15:10:32
 この辺りの村はチベット独特の建物や装飾が多く、休憩時間の散歩にはちょうど良い。しかし、高度が高いためか、ここでは簡単に息切れしてしまう。
19/05/11 15:11:08
 小金県の辺りまで来ると、見応えのある建物が数多く車窓から見える。この辺りまでが、アムド地方。
19/05/11 16:20:24
 丹巴は周辺に残るチベタンの伝統集落が人気で、そのうちの一つ中路郷が見えた。ここには外国人も泊まれる宿がいくつもある。旅行記を読む限りの印象だが、観光客が訪れる3つの村の中で、ここが日本人には一番人気がある。
19/05/11 17:54:04
 丹巴の街が見えた時、ど真ん中に巨大なビルが見え、なんだこれ~っ。
19/05/11 18:01:14
 17時、丹巴のバスターミナル到着。7時間半かかった。ここは標高1900メートルくらいなので、高度順化してゆく初日としてはちょうど良い高さだ。
 建物はチベット風で、シャッターの絵まで素晴らしい。道行く人も民族衣装で良い感じだ。
19/05/11 18:09:28
 今朝インターネットで予約した宿にチェックイン。英語が通じるとサイトにはあったが、全く通じない。まあ良くあることだ。中国は前払い+押金(デポジット)が普通だが、お金については何も言われず。部屋は値段の割には非常にきれいでほっとした。
 すぐに散歩に出ようと思ったが、出かけたのは1時間半後。やはり強行軍で来たので疲れているのだ。元気なら裏山に上るつもりだったが、街の散歩だけにする。チベット特有のものが色々あって、それでも楽しい。
19/05/11 19:48:32
 それにしてもホテルの多い街だ。この街を含む一帯が美人の谷として有名であり、近くの村の一つは中国で一番美しい村に選ばれた村なので、中国人に大人気なのだ。
19/05/11 19:49:58
 チベット人の民族衣装にある刺繍も今や機械化されている。もっとも同じ場所で手縫いもしていたので、本当に良いものは今も手縫いだろう。
19/05/11 19:55:14
 広場では他の中国の街と同じように夕方になると人々が集まって踊っている。チベット人も漢民族も一緒だ。
19/05/11 20:23:32
 雨が降ってきて、ダンス大会終了。一部の人々は広場に面した高級ホテル前でひと休み。
19/05/11 20:30:40
 泊っている宿で名物料理を尋ねたところ、勧められたレストランがこの高級ホテルのレストラン。中は博物館のようになっていて、素晴らしい。
19/05/11 20:35:28
 バター茶用のポット。
19/05/11 20:37:36
 バター茶の材料であるバター、クルミ、ツァンパ。ちょうど注文が入ったのか作る様子を一部見ることもできた。
19/05/11 20:49:44
 妻はここで食べる気満々だったが、散歩の途中でジャガイモを食べたりしていたので、私はあまり空腹でない。明日来ることにして、小さなレストランで軽く夕食。食事場の隣がキッチンで、料理するところがすべて見えるので、妻は大喜びだ。まな板は太い丸太そのままで、実に使いやすそう。料理もおいしかった。
19/05/11 21:01:38
 宿のWIFIを使うとやはり使えないサイトが多く、色々苦労する。スマホのテザリングで日本と同じ必要なことはできるが、容量に限りがあるので、そればかりという訳にもいかず、パソコンの検索サイトを変えたり、ニュースサイトを変えたりと色々と設定に時間を費やした。
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