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2020 マカロネシア&UK
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日記»
カナリア諸島、マデイラ諸島、アゾレス諸島、ブリテン島
13日目 フンシャル-マデイラ空港-ポンタデルガダ空港-ラジェス空港-プライア-アングラ
朝9時前に宿をチェックアウトし、隣のカフェで朝食をとる。これがマデイラ最後の食事だ。
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最寄りのバス停から空港バスに乗ってマデイラ空港へ。空港の正式名称は、クリスティアーノ・ロナウド・マデイラ国際空港。現役サッカー選手の名前が正式名称になっている珍しい空港だ。空港にはクリスティアーノ・ロナウド選手が獲得したトロフィーのいくつかが飾られている。
マデイラ諸島を後にして向かうのはアゾレス諸島だ。アゾレス諸島は、大西洋中央部に位置し、アゾレス自治地域としてポルトガルの一部になっている。幅約600キロの範囲に点在する諸島で、有人島は全部で9島ある。リスボンから約1000キロ西にあり、1時間の時差もある。全島を合わせて約25万人の人口があり、そのうち約14万人が主島であるサンミゲル島に住んでいる。
12時過ぎ、まずはプロペラ機でサンミゲル島に向かう。
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時差があることを忘れており、1時間のフライトなのに食事があると喜んでいたが、実際のフライト時間は2時間以上。マデイラからサンミゲルも1000キロあるのだ。
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サンミゲル島のポンタデルガダ空港は乗継で、本日の目的地はテルセイラ島である。テルセイラ島は、アゾレス諸島では2番目に人口が多い島で、メインの街アングラドエロイズモは、サンミゲル島のポンタデルガダ、ピコ島のオルタとともに、アゾレス自治地域首都の一つとなっている。ポンタデルガダ空港は、新しくきれいな空港で、ゆっくり時間を潰せそうな待合室もある。
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ポンタデルガダからテルセイラ島のラジェス空港へは、約160キロ。さすがにプロペラ機でもこの距離はあっという間、無事にテルセイラのラジェス空港に到着した。
空港からのバスが時間通りに来ず、また乗り換えのプライアでも乗り場が混とんとして分かり難い。しかし、車窓からの景色は美しく、のんびりした雰囲気が島全体に漂っている。
アングラドエロイズモ、略称アングラは、15世紀にポルトガル人が建てた街で、長らくアゾレス諸島の中心都市として栄えてきた。19世紀前半のポルトガル内戦中には、亡命政権がここをポルトガルの首都としたこともある。中心部の旧市街地区は、「アゾレス諸島のアングラ・ド・エロイズモの中心地区」として世界遺産にも登録されている。
バスが到着したのは旧市街のど真ん中にある市役所前だった。
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宿はバス停からすぐだったが、そのまま少し世界遺産の街並みを少し歩く。
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街は予想以上に小さく、すぐに港に出た。ここから毎朝クジラウォッチングのツアーが出ており、その奥右側はビーチになっている。
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宿に荷物を置いて、再び市内観光に出かける。宿も世界遺産指定地区内で、すぐ近くには大聖堂(サンティーシモサルヴァドールダセー教会)がある。1568年に建設が始まり、100年以上かけて今の形になった歴史ある教会だ。
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教会の奥に市場があるが、時間が遅いためにほぼ閉まっていて、素通り。歴史ある街の坂をのんびり登ってゆく。
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街を見下ろす丘に建つのは、アルトダメモリアと呼ばれる記念碑で、街のほとんどの場所から見えている。15世紀に最初の要塞が建てられた場所に建つこの記念碑は、18世紀前半のポルトガル内戦時に当時の国王が滞在したことを記念して建てられたもの。オリジナルは18世紀半ばに建てられたが1980年に崩れてしまい、現在の記念碑は1985年に再建されたものだ。ここからテルセイラ公爵庭園の中を通る遊歩道を降りたかったが、時間が遅く、中には入れず。
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坂を下ってサンフランシスコ修道院へ。現在の建物は17世紀の建物だが、ここで最初に建てられた修道院は15世紀だった。ここでも着いた時間が遅く、外しか見れず。
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サンフランシスコ修道院からテルセイラ公爵庭園が見えるが、これも時間が遅く閉まっているので上から見ただけ。
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観光地が17時半に閉まってしまうのに、レストランが開くのは19時から。待つのが嫌なので、スーパーで買出しし、宿で食事をすることにする。ここテルセイラ島でもワイナリーがあるが、買い物をした小さなスーパーにあったアゾレス諸島のワインは、ピコ島のワイン2種のみ。ピコ島のワインは有名で、「ピコ島の葡萄園文化の景観」として世界遺産登録されているほどなので、今日は素直にピコ島のワインを2種とも購入した。
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血のソーセージ、チーズ2種、生ハムとすべてテルセイラ島のものを選び、美味しいワインと共に楽しんだ。