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2022 欧州 北極圏から地中海まで
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ノルウェー,オランダ,ドイツ,フランス,ルクセンブルク,ベルギー,スペインの旅
5日目 モション-サンネション-ボードー-スボルバル
深夜まで何度もトイレに行っていたが、最後には水下痢も治まり、眠ることができた。脱水状態でまずいとは思うが、バス移動の途中でトイレに行くのは難しいので、水分も取らずに出発する。
8時20分発に乗って港町サンネション(Sandnessjøen)を目指す。出発してしばらくは、アルミの精錬所沿いにバスは走る。
モションを過ぎると町はなく、人家もほとんどない。フィヨルド沿いに走ったあと、海を離れU字谷を徐々に登ってゆく。長いトンネルを越え、しばらく進むと再びフィヨルドの海。目的地サンネションはアルスタ島にある港町で、大きな橋で島に渡る。
サンネション到着は9時20分。ここから船でしか行けないような小さな村々を結ぶ高速船に乗るのだが、出港時間まで4時間以上ある。バスが一日二本で、船は一日一本しかなく、4時間待ちは仕方ないところ。しかし、日曜の午前中の為、開いている店は一切なく、歩いている人もほとんどいない。寒いのに待合室もないのだ。とりあえず町を歩く。ショッピングセンターやカフェもあるが、開いていなくては入ることもできない。そんな中、唯一煙の上がっている煙突を見つけ、行ってみと、そこは魚屋で、タラの燻製を作っているおじさんがいた。中に入れてもらい、燻製室などを見学させてもらう。
公園にベンチがあり、荷物を置いて一休み。しかし、トイレがないので水も飲めない。妻はベンチでパソコン作業などしているというので、荷物を預けて、一人で山のトレッキングコースに向かう。郊外にはかわいらしい屋根の木造家屋があって、良い散歩道。
山の上には砲台跡があった。
トレッキングコースには全く人が来ず、山中で用便も済ませそうだったので、少し水を飲んでみた。数分後に水下痢。お腹が落ち着くまで、しばらく町方向の景色を見て休む。
人がほとんどいないので、日曜の午前中は皆さん教会に行くのかと思っていたが、教会にも人はいない。
町に降りて妻と合流したが、腹具合がやはり良くなく、もう一度山の上に戻り、出港一時間前くらいに町に戻る。
船の出港準備が始まっていたが、乗船できたのは出港30分前だ。
夏の旅行シーズンは常に満席で、予約が必須とのことだったので予約しておいたが、出港時の乗客は10数人。売店の食べ物もこんなに用意してどうするのだろうと思ってしまう。
この船はヌールラン県の県都ボード―(Bodø)まで5時間、途中小さな村に10数か所寄りながら行く。フィヨルド観光船としても知られており、ツーリストに人気がある。運賃は790クローネ≒11500円もする。物価の高いノルウェーの交通機関の中でも特に高く、ボード―に行くだけならバスと列車で行く方がずっと安いのだ。
昨日妻が買い込んだ食料がたくさんあるので、朝も昼も妻はそこから食べており、私は絶食をしたまま。船にはトイレがあるので、安心して水分補給、何度もトイレに行く羽目にはなったが、脱水症状の兆候が出てきているので、水分をとれる環境なのは嬉しい。とはいえ、熱は下がっているし、景色を楽しむ余裕はある。
小さな村からでも必ず人は乗ってくる。サンネションからボード―なら他の交通機関があるのだろうが、途中からはそうもいかない。この船は地元民にとって貴重な足なのだ。
北極圏に入る時には船内アナウンスがあった。夏の旅行者だらけの時なら盛り上がるのだろうが、今日は地元の人ばかりで、誰も反応していなかった。
ボードーで船を乗り換え、ロフォーテン諸島に向かう。違う船に乗り換えだと思っていたら、次のスボルバル(Svolvær)行きも同じ船だった。下船したところだ次に乗る人が長蛇の列。うわっと思ったが、そのままUターンし乗船できたので並ばずに済んだ。
この船もツーリストに人気だが、この季節のロフォーテン行きは夜なので、景色の期待はできない。北極圏に入っているので夏ならば白夜で問題ないが、9月下旬ではもうだめ。出港してしばらくしたら暗くなってしまった。
22時半、スボルバルに到着。歩いて予約してあったホテルへ。昨日のホテルも今日のホテルも無人チェックインのシステム。遅く到着することも気にならないが、なんとも味気ないシステムだ。
昨日の朝から絶食したままなのみ全く食欲がないまま。回復はしてきた気はするが、困ったものだ。