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2022 欧州 北極圏から地中海まで
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ノルウェー,オランダ,ドイツ,フランス,ルクセンブルク,ベルギー,スペインの旅
15日目 ディーフェル-リンゲン-キルヒヘレン-ヒュルト
朝食後、近所を少し散歩する。大きな並木の下にはどんぐりがたくさんたまっている。周辺も農家だが、茅葺き屋根の伝統家屋がたくさんあるのが印象的だ。なんだか野外博物館にいるような気分になる。
出発前にもう一度羊と戯れる。呼べば近寄って来て、撫でられると嬉しげなのだ。
チェックアウトの12時近くまで宿の周辺で楽しんでしまった。出発してすぐ、宿の裏で馬を散歩させている宿の人とすれ違う。
観光地でも何でもない村だと思っていたが、近くにドルメン(支石墓)があるのを地図で見つけ、訪れる。農場のすぐ裏に隣接しているこの巨石墳墓遺跡は、その出土時から紀元前3350年から2700年の間に作られたものだと判明している。大きくて見応えがある。柵などなく、自由に触れることができるのも良い。
ここからは東に進み、ドイツに入る。伝統的ドイツ料理のレストランということで探した結果、リンゲン(Lingen)という街を目指す。ハノーファーを州都とするニーダーザクセン州にあるリンゲンには知られた見どころもなく、主要道路沿いでもないので、日本人観光客などまず立ち寄らないだろう。それでも英語が全く通じないのは予想外だった。車の駐車の仕方が分からず、仕方なく入った有料の駐車場でも支払い方法が分からないので何人もに話しかけたが、全然通じないのだ。今まで何度もドイツに来てここまで困った記憶はなく、不思議だ。ノルウェーやオランダでは全員に英語が通じていたので、久しぶりに言葉の通じない地域に来たなと思う。
目当てのレストランは中央広場に面した人気レストランAlte Posthaltereiである。お手頃価格の評価で、Googleの口コミ評価も非常に高い。ランチには遅い時間となっていたので空いていたが、店内は趣のある老舗といった感じの店だ。
さすがにレストランのウエイトレスは普通に英語が通じ、助かった。一番ドイツらしいドイツ料理のお勧めでと選んでもらったのが、シュパンフィアクーバーガー(Spanferkel burger)、子豚の肉を使ったバーガーだ。
もう一品はチキンフリカッセ、鳥のクリームソース煮込みだ。付け合わせがライスなのが意外だ。人気の店だけあって2品とも美味しく、満足。
飲み物に水を頼んだのだが、この水が4ユーロもしてびっくりだ。ビールを一杯づつ頼んだ方が安いとは思わなかった。ミネラルウォーターでもないのに・・・。水を頼むのも一々値段を確認せねばならない。レンタカーだとアルコールが頼み難いが、ビールを少しなら運転も許容されている国なので、今度からはビールかな。
店を出るとちょうど3時で、目の前にある旧市庁舎のからくり時計から人形の楽隊が出てきて演奏を始めた。
広場にはおもしろい神話上の動物噴水がある。季節的なものか、水はなく、魔物が宴会しているかのようにも見える。
ビールとつまみをこの皿に乗せ、宴会に参加してみたくなる。
オランダでは自転車優先の街造りが目立つが、ここドイツでも同じだ。車を規制するだけでなく、自転車で来た方が便利だよというアピールができる街づくりを日本でもして欲しいものだ。
高速道路を走るのはあまり面白くないので景色を見ながら下道を走るが、もともと出発時間が計画よりもかなり遅く、時間が無くなって来たので、再び高速道路に入る。トイレに行きたくなり、キルヒヘレンで高速から降りて、スーパーマーケットに立ち寄る。行けるところまで走って車中泊する予定なので、夕食の買い出しをここでする。
明るい場所で撮影をしたいということで、スーパー外のテーブル席で、買ったものを開封し、撮影する。アスピック(Aspik)は、肉汁のゼラチンで具を固めたもので、この日は豚肉やパプリカ、ヤングコーン、人参などが具として固められていた。普通のハム同様に薄切りにしてくれるのが凄い。
左がレバーケーゼ(Fleischkäse)で、左がフレッシュチーズ(Frischkäse)。ドイツ語をパッと見ると同じに見えるが、全く違うもの。レバーケーゼはミートローフの一種で、ドイツ語の綴りはLeberkäse。Fleischkäseはドイツ南部からオーストリアにかけての名前となっている。
ドイツの酒ならビールか白ワインと思ったが、つまみに合いそうなのが赤ワインだったので、赤ワインを選んだ。ドルンフェルダーはドイツで開発された人気の赤ワイン品種で、生産量の伸びは他を圧倒しているそう。
給油をして高速道路に戻り、南に進む。デュッセルドルフやケルンといった人口密集地帯を迂回するように巻く道だが、やはり車が多い。ケルンを抜けた辺りにあったサービスエリアで本日は終了。
車の中で夕食をとる。久しぶりのワインがうまい。おかずもつまみになるものばかりで美味しくて、もう一本ワインが欲しくなるところだった。