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2022 欧州 北極圏から地中海まで
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ノルウェー,オランダ,ドイツ,フランス,ルクセンブルク,ベルギー,スペインの旅
16日目 ヒュルト-エルフトシュタット-トーライ-フェルクリンゲン-サールユニオン-ロド
車中泊をしていたヒュルト(Hürth)の休憩所を出てすぐに高速から降りて、朝食とろうとカフェを探す。店が少ない地域で、朝から開いている店が中々なく、エルフトシュタット(Erftstadt)のスーパーに入っているパン屋のカフェスペースで朝食にする。丸いパンに肉類を挟んだバーガーを2種、どちらも美味しかった。
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1時間ほどゆっくりし、走り出したのは10時半。遅くなってしまったので基本は高速道路だ。しかし、高速は日本の高速以上に景色もつまらない。ランチのために下道の降りると景色良い道が続き、ほっとする。
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目星を付けていたトーライ(Tholey)のレストランに着いたのは13時44分だ。ランチのキッチンはクローズしたので飲み物しかダメと最初は言われたが、もう一組客が来たこともあってか、作ってもらえることになった。茅葺き屋根の伝統家屋の農家が、宿とレストランをやっており、晴天のガーデンで食べる食事は素晴らしいものがある。
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ビールと鹿肉の煮込み、そして農家サラダなどを注文する。鹿(ダマジカ)の煮込みは名物のジビエだ。
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外のテーブルで食事をしたが、屋内のテーブル周りも装飾が素晴らしく、趣あるレストランとなっている。
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レストランの周りには牧場があり、そこからトレッキング道が何本も伸びている。のんびり時間をとって滞在をしたくなるような場所だが、急ぎ足の旅で残念だ。
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ザールラント州フェルクリンゲンの製鉄所跡は、ユネスコの世界遺産に登録されている。現在では日本でも富岡製糸所や八幡製鉄所などが世界遺産登録されているが、近代の産業遺産として世界で初めて世界遺産登録されたのはこのフェルクリンゲンで製鉄所、1994年のことだった。巨大な製鉄所で場所がたくさんあるせいか、駐車場も巨大なのだが、中はがらんとして見に来ている人は非常に少なかった。
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ドイツのザールラント州からフランスのロレーヌ地方に入る。ドーテの月曜物語に含まれる「最後の授業」の舞台として知られるアルザス=ロレーヌ地方は、元々ドイツ語文化圏に属し、住民の大多数はドイツ系のアルザス人(アレマン系)である。ドイツ文化圏なら国境が変わってもそれほど差を感じないかなと思っていたが、車で入ると標識がまず変わるし、車間や追い越しの仕方も急に変わってびっくりする。街で聞こえてくる言葉もフランス語だ。
元々予定に入れていなかったフランスのアルザス=ロレーヌ地方を急遽組み込んだので、1泊しか時間が取れない。宿泊がロレーヌとなるので、夕食の買い出しがてらアルザスのサールユニオン(Sarre-Union)に立ち寄ってスーパーに入る。妻がアルザス料理とロレーヌ料理にこだわり、色々と食べきれないほどの食料を買おうとする。量を抑えるように言ったが、明日が私の誕生日で前夜祭だと押し切られる。ワインは昨夜1本で寂しかったこともあり、今日は2本。アルザスの発砲ワインとボルドーの赤にした。
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宿泊は、ロレーヌのロド(Rhodes)にある農家。ゲストハウスの部屋も別棟にあるが、泊まったのは羊小屋の2階を改装したただっぴろい部屋で、農具などが部屋に飾ってある。ベッドは藁を敷いただけのベッドで、寝袋が必要となっている。寒さを心配していたが、なんと薪ストーブがある。ペレットを燃やすこともでき、このペレットが自動投入となっているが面白い。
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ディナーは、キッシュロレーヌ(ロレーヌ地方のキッシュは有名でこの後で訪れたルクセンブルクやコルシカ島でも売られていた)、シュークルートガルニ(Choucroute garnie、アルザス地方の煮込み料理で、塩漬け肉やソーセージ、ジャガイモ、ザワークラウトなどが入っている)、カンコワイヨット(Cancoillotte、アルザス=ロレーヌの南に隣接するフランシュコンテ地方の名産として知られる流動性のあるチーズだが、ロレーヌやルクセンブルクでも作られている)、ブルードーヴェルニュ(Bleu d'Auvergne、アルザス=ロレーヌに関係なくフランスのオーヴェルニュ地方で生産されるブルーチーズ)。そしてワイン2本とフランスパン! 素晴らしいディナーでした。
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藁のベッドは意外に寝心地良く、熟睡できた。