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2022 欧州 北極圏から地中海まで
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ノルウェー,オランダ,ドイツ,フランス,ルクセンブルク,ベルギー,スペインの旅
18日目 ビーフォート-ディクリス-ワイスワンパス-リエージュ-グラースオローニュ
ユースホステルの朝食はビュッフェ形式で、暖かい卵などはなし。しかし、蜂蜜など地元の特産品を取り入れているのが良かった。
いつもなら飲み物としては、ジュースやコーヒーくらいだが、ルクセンブルク産のハーブティーが6種類並んでいたので、最後に飲んでみる。まあ普通のハーブティーだし、お腹いっぱい食べて飲んだ後なので、中々進まず。最後は部屋まで持ち帰ってちびちびと飲む。
宿を予約した一昨日までビーフォートについては何も知らなかったが、ユースホステルが作られるくらいなので、観光名所のある村だ。せっかく来たのだからと立ち寄ることにする。なだらかな町を抜けると深い谷があり、奇岩が現れた。
奇岩の向かいに古城がある。11世紀に建てられたビーフォート城である。12世紀と15世紀に大きな拡張がなされ、19世紀と20世紀に修復され、今の姿となっている。
この古城からも何本かのトレッキング道が延びている。せっかくなのでほんの少しだが歩いてみる。道は整備されており、歩き易い。元々観光の時間をとってはおらず、心残りだが、すぐに引き返し、出発だ。
昨日走った道とは違って、この辺りはなだらかで、牧草地や農地も多い。途中農家の脇にカボチャの無人販売があった。いろんな種類のかぼちゃが並んでいる。近くでは家族総出でかぼちゃの収穫作業も見ることができた。
民家の庭先には、プルーンやブドウなどの果実がたわわに実っている。
並木がリンゴの木になっている場所も多く、収穫の秋なのだ。
グーグルマップのナビではドイツ国境に走る道が早いように出たが、ルクセンブルクの内側で街をつなぐ道を選んで走る。ディクリス(Dikrech)は、こじんまりした町で少し歩きたいところだったが、教会の写真を撮っただけで先に進む。
あっという間に最後の街であるワイスワンパス(Wäiswampech)に到着する。12時過ぎで昼食の時間だが、朝の食べ放題を食べ過ぎて、お腹が空かない。一応スーパーに入って色々みる。ここの入口でもかぼちゃが目立っている。月末のハロウィンに向けてのかぼちゃセールである。昨日のスーパーに比べるとルクセンブルクの食材も多いが、結局何も買わず。
1時頃ワイスワンパスを出発し、4分後にはベルギーに入っていた。ルクセンブルク、ドイツ、オランダの3か国に接するリエージュ州からの入国で、そのまま州都のリエージュに向かう。
リエージュは、ベルギーの南半分を占めるワロン地域中心都市である。歴史ある都市で見どころも多いが、ブリュッセルやブルージュ、アントワープなどに比べると観光地としての知名度は低い。実際、15年前の世界旅では2度も列車の乗り換えで駅に降り立っているのに、観光をせずに終わっている。3度目の正直ということで今回は一通りの見どころを訪れることにした。
リエージュ到着は14時半。最初は旧市街に入る直前、マース川を渡る前に車を停めようと思ったが、停められる場所がない。旧市街である対岸に建つ16世紀建造の宮殿、現在のクルティウス博物館を見た後、そのまま橋を渡って旧市街に入る。
レンガ色の縁取りが白い壁に映える聖バーソロミュー教会で制限時間の短い路駐場所を見つけ、この教会だけ見学。
そこから狭い一方通行の道を進み、モンタニュビューランを一瞬だけのぞく。旧市街の中心部から374段の石段が続いており、登った先の丘の上から街を一望できる場所だ。大回りすれば車でも登れるが、石段が人気の場所なので、今回はそのまま進む。そして、プリンスビショップ宮殿、聖ランベール大聖堂、オペラハウス、聖ポール大聖堂などを訪れるが、駐車スペースがなく、徐行しながら外観の写真などを撮ったのみ。最後の見どころの聖ジャック協同教会でも駐車スペースが見つからなかったが、最後なので妻に一時停止のまま車に残ってもらい、正面から写真を撮る。
計画では2泊する国では初日車中泊だったので今日も車中泊のはずだったが、妻に車中泊は疲れると拒否されてしまい、急遽Airbnbで宿をとっている。周辺に食事処はなく、キッチンがあるということなので、街はずれのスーパーで夕食の買い出しをする。キッチンがあるといってもどんなものか分からないこともあり、買ったのは基本的にそのままでも食べられる惣菜だ。
リエージュ発は16時。Airbnbは個人の家に泊まることになるので、看板などなく、時にたどり着くのが難しい。今回はスマホのナビで行けるはずだった道が、通行止めだったり、地図が正しくなかったりで苦労した。Airbnb社提供の地図で行き着いた場所は全く別人の家である。その家のおばさんはまたかという感じで、正しい場所を教えてくれたが、毎度無関係の個人に迷惑をかけるシステムは何とかして欲しい。
泊まったのはグラースオローニュ(Grace-hollogne)というリエージュ郊外の村。村だと思っていたが、後から調べると自治体としては人口2万人を超える市である。泊まった家は市域の西端で、どこが中心かも知らないままではあった。
とりあえず、家の周りを散歩することにする。教会が遠くに見えたので、そこを目指す。こじんまりした教会は、Église du château 、城の教会という名前だ。
木々に隠れて近くに来るまで気がつかなかったが、教会よりもずっと大きなお城が、教会の前に建っている。オリオン城(Château de Horion)で、14世紀に建てられた古城だ。公開されておらず入れなかったが、敷地には車が停まっており、今も住んでいる様だ。
夕食のメインはリエージュ風肉団子。
もう一品は、鶏肉のホワイトシチュー。ワーテルゾーイ(Waterzooi)というベルギーの郷土料理だが、昨夜のルクセンブルク料理として食べた鶏肉のホワイトシチューとほぼ同じだ。