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2022 欧州 北極圏から地中海まで
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ノルウェー,オランダ,ドイツ,フランス,ルクセンブルク,ベルギー,スペインの旅
23日目 アジャクシオ-ビバリオ-コルテ-ロスティーノ-バスティア空港-バスティア-
10時半に出発、島横断ルートで東に向かう。アジャクシオの市街地にいる間は渋滞したが、郊外に出ると車は極端に少なくなった。島第一の都市アジャクシオと第二の都市バスティアを結ぶ幹線なので道幅は広く、走りやすい。天気の良い日に山間部の景色良い道とあって気持ちの良いドライブとなる。
1時間20分ほどで島の東西を分ける分水嶺ともなる峠に到着した。以前のコルシカ島はアジャクシオを県都とする南コルシカ県とバスティアを県都とする上コルシカ県に分かれており、ここがその境界だった。ただし2018年に県が廃止され、今はコルシカ島で一つの自治体となっている。
さらに15分ほど走ると見晴らしの良い展望台に着く。はるか下の谷には道路とともに島横断鉄道が見えていた。正面には19世紀初頭に建てられた古い要塞が見えている。
坂をグングン下って最初の町ビバリオ(Vivario)だ。小さな教会やモニュメントがあるくらいだが、景色は素晴らしく、気持ち良い休憩ポイントである。
ベッキオ(Vecchio)川には新しい大きな橋が架かっており、そこから現役の鉄橋と旧道の橋が見える。川の水は澄んでおり、人気の水遊び場となっている。
さらに進むと線路が徐々に近づいて来た。5分程走った所にあったゲストハウスの上には線路を支える石組がきれいに見えている。
高原地帯の中心地コルテ(Corte)は大きな町ではあるが、村の集合体のような感じでのんびりしたところだった。コルテを過ぎると高原地帯は終わり、狭い谷を抜けて一気に海岸方面に下ってゆく。途中、絶好の鉄橋ビューポイントがあったので、ここでピクニックランチにする。ムゼル高架橋(Viaduc ferroviaire de muzelle)と呼ばれる場所である。
14時半、無事にバスティア空港に到着し、車を返却する。コルシカ島のドライブは472キロで25.5リットル。ハイブリッドの車だったので山道ばかりでも18.5キロ/リットル、燃費の良い車で良かった。でもガソリン代が1リットル300円もしたのは予想外、離島は高かった。
ここから15時発のバスで市内に向かう。20キロしかないのに10ユーロ≒1500円は高いが仕方なし。市内の到着は鉄道駅の前だった。せっかくなので列車を見に行く。線路を見てイメージしていた列車とは違ってモダンで快適そうな列車だ。
荷物を持ったまま街歩きをする。まずは観光局へ。地図をもらってどこを歩くか検討する。城壁に囲まれたシタデルの中を強く勧められたので、少し遠いがそこまで歩くことにした。途中にあるナポレオン通りは街一番の繁華街だ。
観光局一押しのシャキトリ店がナポレオン通りにある
U PAESE だ。店内の天井からずらりとぶら下がる生ハム原木は圧巻だ。垂れるオイルを受ける黒いキャップは初めて見るもので家で作るときの参考にしようと思う。生ハム、ソーセージといったシャキトリだけでなく、ワインやチーズなどコルシカ名産の食品を集めた専門店で見ているだけでも楽しい店だ。
ナポレオン通りを端まで歩くと左側にヨットハーバーが見えた。
ヨットハーバーをぐるりと歩いてシタデルに向かう。市街側に見える聖ヨハネバプティスト教会の壁には天使の絵が描いてある。
丘の上に見えるシタデルに登るのは大変そうだなと思っていたらエレベーターがあり、一気に上まで登ることができた。市街の方を振り返ると港に大きな船が3隻見える。一番左の黄色い船が今夜乗る船だ。
シタデルの内部は迷路のようになっており、時折素敵なカフェもある。しかし、観光客の姿はほとんどなく、閉まっているところがほとんどだった。
総督の宮殿(Palais des Gouverneurs)は、一部公開されているが、営業時間外なのか、中庭までしか行けず。
サンタマリアアスンタ大聖堂は外観の非常に美しい大聖堂だ。しかし、周辺の道が狭い上に正面は逆光で良い写真は撮れなかった。中は誰もおらずガラーンとした大聖堂。
下りは階段を降りようかと思ったが、北側の道は行き止まりで、海岸部には続いていない。道が分からなくなり、結局戻って、エレベーターで降りた。
帰りも同じ道を歩き、最後にスーパーマーケットに立ち寄り、ワインとつまみを購入する。
18時前に港の待合室に行く。18時から乗船開始だと聞いていたが、乗客が少ないためか、中々始まらない。何人かの乗客が危機に行くが、待てと言われるばかり。18時半に手続きが始める。待合室から船までは遠く、手荷物検査が皆さん済むまで待たされて、同じバスで船まで移動する。18時45分、ようやく乗船できた。
6年前にサルジニア島へ行った時と同じような船だが、乗客は今日の方が多い。船内を色々歩いてから長居する場所を決め、ワインを開ける。つまみは豚の頭の色んな部分の肉をゼラチンで固めた珍味。タンやホホ肉、耳などが入っていて、変化の楽しめる良いつまみだ。
寝たのはベンチ。出港前後は賑わっていた船内だが、ほとんどの皆さんがキャビンをとっていたようで、夜は静かだった。