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2022 欧州 北極圏から地中海まで
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24日目 -ツーロン-マルセイユ-マルセイユ空港-パルマ
フェリーは予定通り7時にコートダジュールの港町ツーロンに入港した。下船は車優先で、徒歩の人はエレベーター前で待たされ、上陸は7時20分だった。10月半ばになっても夏時間で、7時20分ではまだ真っ暗だ。
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ツーロンでは港から続く朝市が有名である。フェリーと飛行機を予約する段階ではここからマルセイユ空港までそんな時間がかからないつもりで、この朝市を楽しみにしていた。しかし、綿密に計画を立てると始まってすぐに出発せねばならないことが判明してしまう。仕方ないので準備中の朝市を見るべく、教会の立つルイ・ブラン広場から始まるラファイエット大通りを歩き始める。
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正式な営業開始時間は8時からだそうだが、7時半でも並べ終わったものは販売しており、客の姿もちらほらある。食用のかぼちゃの花も売られていた。
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カフェで朝食をとろうと旧市街を歩くが、開いている店は少なく、開いていてもまだ客が入っていない。なんとなく入りそびれて先に進んでしまう。
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ビクトルユーゴ広場の北にあるのはオペラハウス。この辺りがツーロン旧市街の中心となる。
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自由広場にある噴水。後ろに見える建物も劇場だ。
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そしてツーロン駅へ。バスターミナルも併設しているので一応マルセイユ空港方面へのバスを聞いてみたが、ないとのこと。以前はここから空港バスがあったのに、今は空港に行くのに列車2本とバスを乗り継がないと行けないのだ。仕方なく、ここでは列車2本の乗り継ぎ切符を購入する。
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まずはマルセイユ中央駅行きの近郊列車だ。通勤時間帯なのにさほど混んでいないのは助かった。10時ちょうどにマルセイユ中央駅に到着。
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マルセイユ中央駅での乗り継ぎ時間は40分だが、まだ朝食をとっていないので駅から出てカフェに向かう。
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チェックしてあったカフェは壁画が目立ち、すぐに見つかった。駅周辺のカフェの中では圧倒的にグーグルの口コミ件数が多く、評価も高い店なのだ。
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人気店だけあって非常に混んでいたが、味は普通の朝食。あまり時間がないこともあり、ゆっくりとはできなかった。
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マルセイユ中央駅からも近郊列車で、空港最寄りのビトロイエ駅へ。そこから市内バスに乗り換え、11時半にマルセイユ空港に到着した。
ここからはブエリング航空(Vueling Airlines)で、スペインのマジョルカ島に飛ぶ。ブエリング航空はスペインのLCCだ。LCCでは珍しく1週間前からウェブチェックインができ、席が選べるところが良い。ボーディングパスを印刷しないでも良いのも助かる。欧州に来てからは誰もマスクをしていなかったので、我々もしない習慣がついていたが、この空港にはマスクをしている人がチラホラいる。と思っていたら、スペインの公共交通機関はマスク着用義務が続いているそうで、スペイン行き便は搭乗時にマスク着用を要求されるのだった。同じマスクを着用している人が多いので、カウンターでマスクを配っていたのかも。ウェブチェックインで済ませてカウンターに寄らなかったので、びっくりしたが、マスクは持っていたので事なきを得る。
定刻の13時20分よりも5分ほど早く離陸した。45分ほど飛んでマジョルカ島が見えて来た。
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さらに島の上空を横断し、14時20分にマジョルカパルマ空港に到着。定刻よりも15分早い。
マジョルカは、Mallorcaと綴られる。スペイン語ではlloの発音は、ジョともヨとも発音できる。主にスペインの人はヨで中南米の人はジョと発音するが、彼らは厳密に区別することがないという。昔から日本ではマジョルカ島として知られていた島であり、私自身がそう呼んで来たので、ここではマジョルカと書いている。しかし、最近は日本語でマヨルカ書く方が多いようで、旅行会社のパンフレットもマヨルカに変わっている。調べてみると、なんとこの島の言葉はバルセロナと同じカタルーニャ語なのだ。そしてカタルーニャ語だとlloはヨなので、正しい現地読みはマヨルカとなる。ただし、ここは世界的な観光地であり、滞在中はずっと英語を使っていた。英語ではMajorcaと綴り、マジョルカとなる。そのため英語でしゃべると相手もマジョルカと発音するので、私はマヨルカ発音の方に違和感があったりする。
空港からバスでパルマの中心部に向かう。このバスに乗るときもマスクが必須となっている。街までは10キロで普通の市バスなのにバスの料金は一人5ユーロと高い。実は地元民は1ユーロ、観光客からは5倍の料金をぼったくっているのだ。そして普通の市バスなので座る場所もないほど混んでいる。5倍も払っている観光客に座らせろと怒りたくなるシステムだ。
バスの終点で降り、しばらく歩く。この教会の前がマジョルカでの宿だ。元々はこの島でも車を借りて郊外に行くつもりだったが、車疲れを感じ、この島は旧市街でのんびり過ごすことに決めたのだ。
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17時近くになってしまったが、遅い昼食をとることにする。さすがにランチタイムは終わっており、夕食時間には完全に早すぎる。スペインでは食事にありつくのが難しい時間だが、観光の島なので、そこは問題なし。午後はずっとレストランで飲み食いしている人も多いのだ。
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スペインに来たので、飲み物はサングリア。車がないと昼間から飲めるのがうれしい。
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食べたのは、イカのパンボリと豚のパンボリ。パンボリというのはパンとオリーブオイルのいう意味のマジョルカ名物で、オリーブオイルのかかったパンの上に調理されたイカや豚が載せられて出てくる。
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お酒をゆっくり飲んでいたので昼食を終えて店を出たのは18時半。スーパーで買い出しをして、宿に戻る。シャワーを浴び、19時半から部屋で食事なのか2次会なのか分からないような夕食タイムとなる。ソブラサーダ(Sobrasada)という生肉ソーセージが絶品だ。完全な生肉ではなく、生ハムのように非加熱熟成させたソーセージで、生ハムが好きならハマる味だと思う。これもマジョルカの名物だ。
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階下のレストランが賑やかになってきたのは22時過ぎてから。さすがスペイン、夕食時間が遅く、これからなのだ。