旅して » 旅紀行 »旅日記 » 2022 欧州 北極圏から地中海まで »日記»

2022 欧州 北極圏から地中海まで

28日目 サンペドロデルピナタール-アリカンテ-バレンシア

　ホテルで出た朝食は、ラスク(biscottes)、マーガリン、ジャム、チーズ、シリアルバーに温かい飲み物のみ。久しぶりに、朝食のコンチネンタル、アメリカン、イングリッシュの違いを思い出した。贅沢な朝食に慣れてしまっており、コンチネンタルはちょっと寂しい。

　チェックアウト時間まで宿でのんびりし、出発は11時半となってしまった。ここからは再びバレンシアを目指す。昨日は内陸の道を通ったが、今日は海沿いの道を走る。昨日も見たような塩湖や塩田がこの辺りにはたくさんある。遠方にピンク色の塩湖が見えたり、集められた塩の山が道路沿いにあったりし、製塩業が盛んなことが良く分かる。

　バレンシア州南部アリカンテ県の県都アリカンテには13時半に到着した。バレンシア州といえばパエリャの本場。昨日はコースの前菜として食べたので、今日はメインディッシュとして食べたいところ。本日のレストランもランチのセットで前菜にパエリャがあったが、セットメニューではなく、メインディッシュとして海鮮パエリャを注文する。セットメニューのパエリャは注文より前に作ってあるので早くできるが、単品で頼むと注文後に作り始める。米料理を一から作ると当然かなり待たされるが、これは想定の範囲内だ。期待通りのパエリャで満足。

　15時過ぎに店を出て、車でアリカンテで一番有名な見どころであるサンタバルバラ城を目指す。車で上まで登れるのかと思っていたが、駐車場は丘の中腹で、そこから城まではかなり歩かねばならないことが分かった。この距離を歩くほど時間がないので、駐車場近くから写真を撮っただけで、中まで行くのは諦めた。

　山頂からのパンラマも有名だったが、駐車場付近からの景色もまずまず。闘牛場が見えて、スペインだなーと思った。

　アリカンテ出発は15時30分、州都でありスペイン第3の都市であるバレンシアに向けてひた走る。
　約2時間でバレンシア到着。旧市街の中心であるレイナ広場の地下に巨大な有料地下駐車場があり、車を停める。街歩きのスタートは17時45分だ。レイナ広場の北側に面し巨大なサンタマリア大聖堂がある。13世紀末、イスラム教徒からこの地の支配権を奪還したキリスト教徒は即座にここにあった大モスクの破壊をはじめ、その跡地に建てられたのがこの大聖堂だ。手前に目立つ塔はミゲレテタワーと呼ばれる鐘楼で、1429年に完成したもの。

　大聖堂の中まで入りたいところだが、世界遺産登録されているラロンハの閉館時間が迫っているのでそちらを目指す。大都市の旧市街中心地とあって、人通りが多く、商店が並んでいる。そんな路地を進んでいくと古い建物が次々現れ、ちゃんと朝から出発すればよかったと思った。写真のサンタカタリーナ教会も大聖堂同様に13世紀にモスクを破壊し、跡地に建てられた教会。

　「バレンシアのラ・ロンハ・デ・ラ・セダ」として世界遺産登録されたラロンハは、15世紀後半に絹の商品取引所として建てられたもので、15～16世紀の地中海域の大商業都市の勢力と富をよく物語っている。柱のサロンとして知られる契約のサロンの天井を支える螺旋状の柱は、椰子の木々のイメージとなっている。

　ラロンハがメインの目的地だったので、ゆったりと見学する。その後、バレンシア中央市場へ。ここはすでに閉まっており、外から眺めただけだ。

　18時半にレイナ広場まで戻り、車で市内にある宿を目指す。ここではAirbnbにしたのだが、駐車場があるとあったので選んだ家なのに駐車場がなく、周りに路駐してくれという。路駐無料の地区だが全く空いておらず、付近をぐるぐる空きを探して走る羽目に。1時間近く探してやっと車を停めたので、宿に着いた時にはもうぐったりだ。
　一休みし、20時半頃から夕食探しで外に出る。隣が大きなスーパーなのでざっとチェックした後、散歩がてら店を探す。食事処はもう開いているが、まだ夕食の時間には早いようで、食事をしている人はいない。お酒を控えたい気分だったのでバーでつまみという訳にも行かない。一回りした後、スーパーで少し買い出しし、宿に戻る。

　昼にしっかりパエリャを食べたので、あまり食欲がない。夕食はサンドイッチだけで済ませる。