2人の世界旅 日々の記録

■旅して１周年
今日は５月１１日です。丁度１年前、神戸から船で旅立ちました。この１年間で、ユーラシア大陸を横断し、北欧バルト、極北の国、英国周辺諸国、西ヨーロッパ、そして西～中央部アフリカと、様々な世界の移り変わりを見てきたことになります。

２人の世界旅を支えてくれたのは、まずは日本にいる家族兄弟（兄妹）。そしてメールで交流してくださる友人たち。サイトを見てくださる方。送っていただくサイトを見た感想メールも嬉しく、いろいろな意味で励みになっています。

今日から２年めに突入しました。苦しい地域を旅していますが、これからもどうぞ、私たちを支えてください。

■アンゴラの旅、次の町へ
さあ、次の移動を始めなければなりません。あづさの中ではまだ取るべきルートに葛藤があり、このままルバンゴLubangoまで南下するか、フアンボHuamboへ行って首都ルアンダLuandaへ戻るか、踏ん切りがつかない状態でした。ルアンダに戻れば手持ちのエアチケットで出国できるけれどもアンゴラ南部は旅できない。そしてその逆も一長一短がある・・・。

ビザは５日間しか有効でなく、また旅人が極度に少ないアンゴラでは詳細な移動情報が持てないし、ポルトガル語は不得手だから地元の人に詳細な情報を教えてもらうこともできません。そんな先が見えない中でも移動しなければならないのですから、「次にどこに行くか」は大変重要なポイントで、その選択は、旅が無事に終わるかダメになるかの賭けでもあるのです。

私たちは、ルバンゴ行きバスに、乗りました。南下ルートを、取りました。

一昨日の夜は空港の床寝で睡眠不足で、昨夜はテント内が蒸し暑くて睡眠不足。流石にここまで極度の睡眠不足や、地雷地帯を旅する緊張感などが重なると、体もかなり辛く悲鳴をあげているようです。

ところでルバンゴ行きパラジェム（バス乗り場）では、車掌が従業員に車を出させ、少し離れたチケットオフィスまで往復で送ってくれました。またその車掌は、乗車時間になると私たちを優先的にバスに乗せてくれ、良い席を与えてくれました。実はそのバスのドアの前には長い時間アンゴラ人がごったがえしていて座席取りのために行列を作っていて、私たちが後から来て早くバスに乗ったことに彼らは不満をいっぱい言っていたのですが、車掌が「アンゴラの良いところを見てもらおうじゃないか」といったことを言うと伝えると、彼らは大人しく私たちを許容してくれたのです。アンゴラの人の良さは、本当に有難いものです。人が良いことが、ほっと心を和ませてくれます。

朝７時半にバスは出発しました。

バオバブの群生、次いで何もない草原、次いで・・・とにかく、次々と植生が変わっていきました。昨日見た車窓風景とは景色が違いました。アンゴラもここまで南に来ると道は未舗装になり、バスは大きく揺れるようになってきました。しかもこのバスが大きく故障したこともあって、今日は日中１０時間の移動で終わってしまいましたが、それでも今日は今日なりに、いろいろとアンゴラを見ることができたと思います。



・・・とはいえ、昨日も今日も、日中の明るい時間はバスの中にいます。町に着いたらまず宿探しをしなければならないため、明るい時間に町中を散策し、観光することができていません。移動ばかりしていて、睡眠不足も重なるだけならまだしも、明るい時間にしっかりと町の様子を見ることができない点にストレスを感じるようにすらなってきています。でも、移動、移動、移動と動いていかないと巨大なアンゴラを抜けることができないでしょうから、これはこういう旅だと割り切ってしまうしかないのかなぁ。

夜は、宿併設のレストランで夕食を摂りました。明日どうするかをも、話し合いました。和人なりに、あづさなりに、いろいろな葛藤もあって、その葛藤が消えないまま、ルートが確定しないままここルバンゴまで来てしまっています。

あづさは、和人の考えを優先し、明日から首都ルアンダへ戻るために、フワンボ経由ルアンダ戻りの移動をしたいと言いました。だけど和人はあづさの希望を優先し、南部オンジバOndjiva、クネネKuneneの中心へ行こうと言ってくれたのです。「あづさの行きたかったところに、行こう」・・・その言葉は、この旅の中でも、とても大きい。








私たちが持つアンゴラビザは、５日間のトランジットビザ。

本日、３日目終了。

（※夢現・・・ゆめうつつ、夢幻と現実の境の状態のこと）