2人の世界旅 日々の記録

4年3ヶ月、1日も欠かさず綴った旅日記
 旅して » 2人の世界旅 »旅日記 » イラン »
 旅して » 旅紀行 »旅日記 » 世界旅» イラン »
イラン>2009年02月20日(Fri)
★エスファハン→アバデ→シラーズ
:: 旅652日め : 世界旅95ヶ国め : 和人217ヶ国め : あづさ114ヶ国め ::

■エスファハンの昼観光
今日はエスファハンEsfahanの市内観光をしましょう。宿を出てまず向かったのは、イラン最大のモスクという「ジャメーモスク」です。広い広いひろーい中庭に、大きなモスク。石造りの内部もじっくりと見て歩きました。次に、バザール(市場)へ向かいました。バザール界隈にある、古い様式の住居群は興味深さとつい見入ってしまう情緒がありました。しかし残念なことにバザールは閑散としています。今日は折しも金曜日(イスラム教国の週末)にあたってしまったため、商店がシャッターを下ろしています。

なので、今日のバザール観光は、遺跡を見るような気分ですね。古く何百年も前からの建造をじっと眺めるわけです。

「シュチャ屋」がポツンと店開きをしていました。シュチャとはペルシャ語で砂糖の意。イランは紅茶に砂糖を添えて飲む習慣がありますが、他の国の砂糖と異なり、砂糖を圧縮成形して、溶けにくくしています。砂糖をお茶に溶かすのではなく、堅い砂糖を口の中に入れてお茶を飲み、口の中で時間をかけて甘味を溶かし出すのがイラン流っていうわけです。シュチャ屋のおじいさんは、コツンコツンと、その堅い砂糖を砕いていました。

さて! 昨夜来たイマーム広場に再来です~♪ でもお目当てのイマームモスクは、午前中は地元民だけに開放していると言われ、中を見たいなら午後2時にもう一度くるように言われてしまいました。

それなら、シーオセ橋までの往復観光をしておこうっと。歩く途中、ハシュトベヘシュト宮殿にも寄りましたが、なぜか閉館中。庭園を見るだけしかできません。

シーオセ橋は、エスファハンの観光名所の1つになっていて、橋のたもとでは、地元の人が「チャイハネ」(茶飲み処)でゆったりとしている様子も見られました。そうそう、今イランでは「チャイハネ危機」に瀕しています。政府が、風紀が乱れるからとチャイハネを禁止し、続々姿を消しているのだそうです。今回の旅で私たちが見た限り、シラーズShirazとテヘランTehranで全滅、エスファハンではシーオセ橋のたもと(片側のみ)で、お茶のみの営業(水タバコの商売はしていない)、その他の場所では見られませんでした。

お茶を飲むのはやめにして、橋を渡り、橋から眺める川風景を見て(ザーヤンデ川の水量がものすごく少なくてびっくりしました)、ちょっとのんびりしました。でも冬のイランは寒い寒い・・・ここはぽかぽかした春に来るのがいいかもしれません。

約束の午後2時になり、イマームモスクに戻りました。なのに、もうすぐ閉館するとのことで、ちょっと中に入れてもらえただけで、じっくりと観光することはできずじまいです。一体何があったのかは、未だに不明ですが、午前中も入れなくて、2時と言われて来たのに2時に閉館準備とは、何があったのでしょう?

結局、イマーム広場に面するもう1つのモスク、「シェイク・ロトフォラーモスク」でもあのエスファハンの代名詞ともなる見事なブルータイルの装飾を見ることができたので、一通りの観光は満足できました。

■シラーズへ
今日はずっと曇天でした。そして、とうとう雨が降ってきてしまいました。16時すぎに北バスターミナルに着き、バスに乗ってシラーズ到着は夜12時です。2km離れた町の中心へ向けて歩いているとき、私たちの前に停車する車が1台。バス車内で近くの席に座っていたおにーさんおねーさんの車のようです。

おにーさんおねーさんは英語が話せず、私たちはペルシャ語が話せないので、共通言語が一切ありませんが、町まで送ってくれるということが分かり、ありがたく車に乗りました。

町に着いたとき、「私たちの家に泊まっていって」と提案され、なんだかほんわかした雰囲気の2人の魅力から、私たちは喜んでお宅にお邪魔することにしました。

2人は新婚さんで、旦那さんはサイード、奥さんはファリボといいます。

イランの新婚さん

家に着いたら当然1時すぎと遅かったにも関わらず、2人はお茶を淹れてくれたり、共通言語はないけれども精一杯会話をしようと積極的になってくれました(写真でファリボが持っているのは英ペ辞書です)。私たちも、2人のことが大好きになったので、精一杯の交流をしたいと思いました。

ファリボは今勉強しているという教材を見せてくれました。へえー、膵臓断面図やら、抗生物質の作用機序やら、カプセル剤皮への薬の充填の仕方やら、小児薬用量の算出方法やら、あづさが以前仕事で扱っていた内容、そのまんま! 薬剤師になるための学校に通っているんだということが分かりました。

その教材を興味深く見るあづさに、ファリボは、「ファラド」、「クイズ」、「クイズ」って言っています。

はて? 明日クイズ?・・・あ、それって・・・、明日試験ってことじゃん!!
だめだよファリボー! こんなところで私たちのおもてなししている場合じゃないですよ~~

就寝が2時半になっちゃったのですが、寝不足で試験なんて、大丈夫かなあ。
でも本当に本当に、ありがとう。素敵な時間でいっぱいでした。私たちは2人が大好きです!
本日の旅
行動 :エスファハン観光、エスファハンからシラーズへ移動、新婚さんちにステイ
朝食 :なし(観光していた)
昼食 :ベリヤーン(ナン(薄パン)の上に味なし羊肉ミンチソテーと砕きナッツと砕きクルミを乗せたもの)/エスファハンの食堂
夕食 :キャバブ(肉の串焼き)、ライス、サラダ(きゅうりキャベツにんじん)/アバデの食堂
宿泊 :イランの新婚さんち

関連ページ
行程 行程  お金 お金  写真 写真  お宿 お宿  ご飯 ご飯  ≫2人の世界旅トップ

旅情報
1リアル=0.0111円

*エスファハンからシラーズへの移動
シラーズ北バスターミナルから数社がシラーズ行きバスを出している。1人50000リアル、所要7時間半。途中アバデの町で食事休憩あり。このバスは北ターミナルから南ターミナルを経由してシラーズへ向かっている。つまり、エスファハン市街からなら、最初から南ターミナルへ行っていれば時間のロスなくバスに乗れるということになる。もちろん始発便に乗りたい場合は北ターミナルがよい。