2人の世界旅 日々の記録

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イラン>2009年02月19日(Thu)
★テヘラン→エスファハン
:: 旅651日め : 世界旅95ヶ国め : 和人217ヶ国め : あづさ114ヶ国め ::

■憧れのエスファハン
イランで一番行きたかった場所は、エスファハンEsfahanでした。
イランで最も有名な観光地、といっていいところです。

エスファハンは古くからある街ですが、イスラム王朝サファヴィー朝(16~18世紀)の都になると都市改造がなされ、一層の繁栄を極めました。当時「Esfahan nesf-e jahan」と硬貨に刻まれた言葉は、「エスファハン、世界の半分」というペルシャ語。それだけ繁栄の大きさ、この街の壮大さを表しています。

「世界の半分」という言葉はとても有名になっていますが、それが本来は「エスファハン・ネスジャハン」と、韻を踏むようにと“作られた言葉”だったのです。別に世界の事象の半分がここに存在していた訳ではありません。でも詩的表現でいい感じですね~♪

朝、お世話になった家を出たらバスターミナルへ向かいました。南バスターミナルは、バス会社窓口がずらーりと並んでいます。イランに入国してからペルシャ語の勉強を頑張っているので、今日は、地元人用の料金案内の張り紙が読め、ぼったくり言い値を簡単に打破することができましたよ。こういうの、嬉しいですね!

イランのバスについて。
イスラム教の教えが法律にも多く盛り込まれているイランでは、女性が髪を出さないことなどといった決まりを、入国する外国人にも義務付けます。また市内バスは、前方が男性用スペース、後方が女性用スペースとなり、私たちのように男女で行動する人も離れてバスに乗らなければなりません。外国人もそれに従います。もちろん境界線に2人で立ったりすることは多々ありますが、それでも混雑するバスとなるとつい離れがちになってしまい、「そろそろ降りようか」といった相談がしにくいです。イランの旅ならではの特徴です。

でも、長距離バスは男女が並んで座れるので、ほっとしました。ただし座席でくつを脱ぐのは禁止。足が疲れているときほど、くつを脱いでリラックスしたいものですが、それをすると怒られます。

さて、エスファハンに到着したのがもう日が沈んだ頃だったのですが、夜なら夜なりの観光をと、あづさが強く希望したのが、エスファハンのイマーム広場での夜景です。

広く、美しく、世界中の旅人を魅了する憧れのエスファハンは、美しく美しくライトアップされていました。
中世の幻影、何かの夢を見るかのようなそのオレンジ色の魔力。

エスファハン

過去の壮大な都の今の姿がここにある。ここが歴史の中で大事な場所で、何百年も人の心をひきつけてきた場所であるだけに、歴史の重さに裏打ちされた重厚で優雅な夜景が、本当に美しいと思いました。

ちょっと汐留(東京ベイエリアの一地区)のショッピング街を思い出してしまう色合いでしたが、汐留のライトアップではこの感動は得られませんよ。歴史の中で大事な場所、何百年も人の心をひきつけてきた場所だからこその、目で捉える光の美しさが脳を刺激するのです。遥か昔の、ここを闊歩した人々のざわめき、ここで生きた人々の生業(なりわい)を想像して「思いを馳せる」行為が、感動を作るんだと思うんです。

2人でツーショットも撮りました。私たちが、その夜景と重なる写真です。
後から写真を見直しても、「ああ私は、本当にあのエスファハンにいたんだなぁ」って、客観的な視線で憧れの地に立った自分を確認することができ、本当に嬉しく、幸せです。

  「ファーストインプレッション」

エスファハンにはもちろん昼間の観光にも来るつもりだけれども、初めて出会った偉大なひとときほど大きな感動は大事です。

・・・今日のこのひとときを味わうために、イランの旅のすべてがあるのだとさえ、思う。
本日の旅
行動 :テヘランからエスファハンへ移動、エスファハン観光
朝食 :ビスケット、アールグレイティー/メルダーさんち
昼食 :サンドビーチ(レタスハム赤ピーマンピクルスオニオン入りコッペパンサンドイッチ)/エスファハン行きバスの中
夕食 :セレシュクプルー(2色ごはんをスパイスと塩でピラフ風ザクロ乗せ)、モルク(鶏のトマト煮)、チェロホレシュトリーメ(レンズマメと羊肉のトマトカレー)、ナン(薄パン)/エスファハンの食堂
宿泊 :アミルカビルホステルAmir Kabir Hostel

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旅情報
1リアル=0.0111円

*テヘランからエスファハンへの移動
市内南バスターミナルより多数の会社がバスを運行させている。地元民用料金表はペルシャ文字なので、移動用語や都市名は読めるほうが、言い値にだまされなくて良い。また、出発間近の便は安くしてくれることが多いと思った。私たちは定価55000リアルのところを各社に60000リアルと言われたが、出発間際のバスをもつ会社の窓口で50000リアルの支払いで乗車している。