2人の世界旅 日々の記録

4年3ヶ月、1日も欠かさず綴った旅日記
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インド>2011年01月07日(Fri)
バラナシ
:: 旅1338日め : 世界旅215ヶ国め : 和人245ヶ国め : あづさ222ヶ国め ::

■旅一番の、寒冷地獄
す・・・・ごく寒い、寒すぎる。
推定気温は2℃。
「水分が降ってくるなら絶対雪になる」と思える気温です(でも水たまりはまだ凍っていない)。

「インドに行けば暖かい!」とすがる思いで、極寒のネパールを耐えて旅をしてきたのに、なのに雪が降りそうなバラナシVaranasiに撃沈し、今回は年越しが上手にできていません。かろうじて昨日は宿のオーナー夫人の厚情でキッチンを使わせてもらえて「年越しそば」を味わいましたが、寒くて歳末の大洗濯など不可能な状況・・・。


インドの平地で氷点下たぁ、どういう了見だ~!?!?

旅の間、寒い、と思ったところは、高緯度のスヴァールバル、高緯度のケープタウン、高地のボリビア、などなど・・・。誰にでも分かる、「高緯度と高地は寒い」という範囲の中でした。

私はうかつだった。「インドに行けば暖かい」つまり「低緯度で低地なら暖かい」と信じて疑っていなかった。「低緯度で低地でも、内陸は冷える」ことを、日本人ゆえ見落としていたのです。内陸気候をどこにも持たない日本人には分からない感覚だからです。

ケイ素が主体の土壌を仮に金属板に例えましょう。熱しやすく冷めやすい。だからバラナシでは「夏は50℃越えで冬は氷点下」となります。これが「鉄板の上で暮らすような、寒いときはキンキンに冷える内陸の気候」なのです。でも、沿岸地域や島国では、水分子のもつ「熱されにくく冷めにくい」性質に守られています。だから海の近くならば夏冬の温度変動が少ないのですね。

はーい、そんなわけで、鉄板の上のバラナシにいますよ~(苦笑)
キンキン! 冷えて冷えてたまりませんっ!!(涙)


さてさて、バラナシから逃げるは「バラナシから鉄道一本で行ける沿岸都市」、そう、極楽プリーPuriに他なりませんね! プリー行きの列車は夜8時発なので、昼間は久しぶりにネット回線をつなごうと思って、wifiのあるレストランへ行きました。でもインドの習慣なのか、扉を開けっ放しにしているため、室内が外気と同じ温度で、ここでも冷えて冷えてたまりません(ToT)。



バラナシ駅に到着した。寒い。ここはチケットオフィスの前、もう床という床に、寒さで耐える人が密集している・・・。

インド


夜、本当の寒冷地獄がやってきました。

夜8時の列車を駅で待つ。待合室は、扉を閉めないので極寒。

遅延が決定、電光掲示板の表示が「0時発」に変わった。

0時まで待つ。私たちは外国人なのでファーストクラスの待合室(それでも椅子があるだけ)に入れてもらえるけれど、いよいよ氷点下になりそうなホームの上で待つインド人は、すごい。耐えている。

0時前になり、電光掲示板の表示が「朝4時発」に変わった。なんなんだ・・・夜8時発の予定なのに・・・。

あづさ、仮眠。和人が起きていてくれた。本当に地獄の極寒の中、自分のシュラフ(寝袋)もかけてくれた・・・ありがとう。

4時前になり、電光掲示板の表示が「5時半発」に変わった。

5時になり、あづさ起きる。電光掲示板を見に行くと、「7時発」に変わっていた。

ここで気づいた。「4時間おき」とか「1時間半おき」と、適当に表示を変えているだけのことに。


夜中氷点下になったのは事実のようだ。誰かがホームにこぼした紅茶が凍っていたから。そんな中、外気温とあまり変わらない待合室にいて、まさしくそこは寒冷地獄だった。足の指先など凍傷になりそうだった。

電光掲示板は、出発時刻の更新がストップしていた。あとはアナウンスを聞いて自分で列車が何番ホームに入ってくるかを聞き取らなければならない。

やっと列車に乗って、その列車が出発したのが9時半。予定よりも13時間半の遅延は、13時間半の寒冷地獄との戦いでもあった。やっと暖かい車内で、2人とも、泥の中の魚のように眠り続けた。


日本にはない「内陸気候」のおそろしさを、身をもって体験した。


・・・のちにニュースで知りましたが、この日は大寒波ゆえ、首都デリーDelhiでも学校閉鎖されたそうです。
本日の旅
行動 :バラナシ滞在、列車待ち
朝食 :味噌野菜煮込みうどん/宿
昼食 :チャイ(ミルクティー)、Lachaadar(ラチャダル、うずまき生地を延ばして焼いたパン)、Kaju korma(カジュコルマ、カシューナッツたっぷり入ったクリーミーカレー)、Veg.Chowmin(ベズチョウミン、野菜焼きそば)/バラナシのレストラン
夕食 :Veg Thali(ベズターリ、チャワル(ごはん)チャパティー(薄パン)ダル(豆ポタージュ)アルゴビバジヤ(じゃがいもカリフラワーカレー)チャナマサラ(ヒヨコマメカレー)、サラダ(きゅうり大根にんじん)、アチャール(マンゴー唐辛子漬け)のプレート)、コーヒー(カフェオレ)/バラナシ駅
宿泊 :バラナシ駅待合室
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旅情報
1ルピー=2円

*バラナシでwifiレストラン
この旅の時点でネット環境が思ったよりかなり悪いインドの旅。無数に宿があるのにwifi設置宿は数軒も確認できていないほどです。ガンガー河からアッシランカ通りAssi-Lanka Roadに出たところにある「Shiva restaurant」はフリーwifiを設置していました。