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■空と緑と海が美しいココスの島
ココスCocosとは?
インドネシアの近傍のクリスマスChristmasの少し西にある小さな環礁、オーストラリア領ココス諸島。政府・領土・国民の3拍子が揃い国際標準機構ISO国コードも取得している立派な「国」です。「ココス」だけだと中米にも同名の島があり、混同を避けるために、正式名称である「ココス(キーリング)諸島Cocos (Keeling) Islands」と頻繁に表記されます。お隣クリスマス(昨日までいたところ)と似たように見えて、結構違う点がいっぱい。クリスマスが島であるのに対しココスは環礁、クリスマスの人口は6000人だというのに(※うち難民が半数以上を占め、更に短期就労で来る人もいるので、公式数値は1500人くらい)、こちらは人口わずか600人です。
あまりに小さなこの国で、主に人が居住するのはウェストアイランドWest Islandと、ホームアイランドHome Island。今いるのはウェストアイランドで、ヨーロピアンが住む地域です。注意しなければならないのは、英語で「ヨーロピアンEuropian」とよくここで使われる言葉は、欧州人ではなく、主に「オーストラリア人」を指す呼び方であるということです。オーストラリア人たちも自身らをヨーロピアンとこの島では言います。一方でホームアイランドは多数のマレー人が住む地域です。これまた注意しなければならないのは、マレー人はマレーシア人を指す言葉ではなく、インドネシア人もマレーシア人も含めた広い意味での「マレー系の人々」といった具合となるということでしょうか。
ここからまずは昨夜の話をしましょう。
夕方遅い時間からの宿探し。
規模の小さなココスでは、数年前までは宿は政府所有の1軒しかありませんでした。今は宿が数軒あるようですけれど、しかし、この、1歩も外に出られない、滝がひっくり返るような大雨では、宿探し、無理っ!!! それにココスの宿は高いんですよね・・・安くても1泊100ドルくらいするので・・・(この時期、オーストラリアドルも米ドルも対日本円で同じ価格です)。一応空港目の前にあるビーチモーテル(数年前まで唯一の宿だったところ)に行っても、オーナー不在で価格交渉もできません。
そこであづさが出る
暴挙 いえいえ、何と言うか、エートそうだいつもやってる「地元の人に相談してみる大作戦」!!
空港にはマレー系の住民が何人もいたので、「あの~、ちょっと困っているのです~」と、あえて大人数が集まるところで困った顔をして話を始めました。「宿がなくて困っていて、できれば、あのー、ホームステイとかできるところ探しているのですが~」と。ここココスはオーストラリア領で英語が公用語なので、会話がしやすいのが救いの綱。きっちり髪を隠すように布を巻いたムスリム(イスラム教徒)のお姉さんたちが、「私いい人を知ってるわ!」と、人助けできることを喜ぶように、空港の敷地を走っていきました。あづさも追いかけました。
その先にいた男性こそ、ロングラン氏。
私たちのココスの旅を、ドラマティックに変容させる偉大な人です。
そのオーストラリア人的紳士の風格あるおじさんに相談をすると、チリンチリンと鍵を振って「僕、鍵持ってるよ」と言うのですね。ロングラン氏は空港のお偉いさん、または航空会社のお偉いさんでもあるようなのですが、先ほどのビーチモーテルのお偉いさんでもあるようです。そして、1泊110ドルもする宿をいとも簡単に2人で50ドルにしてくれたのです!!
「とりあえず土日は50ドルでいいから、月曜日はホームステイ先を探してみるから」と言ってくれ、見事に私たちのココス滞在の不安は消えていきました。
もうすっかり夜。それでも、海の目の前の素敵な部屋に入ったあとでは、大雨の辛さも気になりません。ココス島でやりたいことの筆頭は和人の乾杯ですが、それも明日、しっかりやろうと決めて、無事にココス島到着初日が終わりました。!
さて、ここからが今日の話です。
ホームアイランドはまだ訪問していないので、とりあえず今いるウェストアイランドに限った話をすると、その小規模さはある意味すごい。世界最小規模の首都はここにある!っていうばかりの小規模さです。空港1つ、空港併設バーが1つ(オージーには大事な場所ですねー)、宿が数軒(数年前まで1軒でした)、レストランはその老舗宿に併設されている1軒、私営カフェ1軒、スーパーマーケット(スーパーととても呼べない品の揃わなさ)1軒。建物が本当に少なくて、車もほとんど通らず、その代わり無数のやしの木が茂り海が広がる、のどかものどかなところです。
物価はとても高いです。通貨はオーストラリアドルなのですが、オーストラリアドル高に乗じてとても高く感じます。到着したのが土曜日で、島唯一のスーパーマーケットが土日休業では、食べるものが買えません。宿併設のレストランは内容がたいしたことないのに高くて、そこでごはんを食べるのは、1日1回でいいやという気分です。朝は昨日一部残しておいた夕食を食べました。昼は一昨日のハロウィンパーティーの余りのパンプキンスコーンを食べました。どちらも少量ですけれど。
今日は昨日と打って変わって青空が出る良い天気ですから、お散歩ももちろんしてきましたよ。何を見たかというと「この島には何もない」ことを見たといっても過言ではないでしょう。空港とレストランとカフェとバーと今いる宿が一箇所に集まっているので、ちょっと歩くとあとは広がる緑とやしの木と海と青空が広がるのです。
午後は部屋でのんびりと過ごしました。宿名「ビーチモーテル」の名を裏切らずに、何とごろりんと寝ているベッドからも美しい海が見えるのですから、すごく居心地が良いのです。
本当なら昨日やりたかった和人の「すべての国に訪問おめでとう」の乾杯は、1日遅れましたが、今日夕方にバーに行くことで無事に出来ました! 写真は隣にいたオージー(オーストラリア人)たち。島で一軒しかないバーは、すなわち「この国唯一のバー」でもあるのです。ただあまりにお腹がすきすぎて元気がでなくてダメですね。でも、このバーでもワインがボトルで買えることが分かりました。諸々の物価がハイパー高いココスでも、日本で買うより安い感覚のボトルワインはすごく嬉しい!! 免税適用に感謝!! そしてワインを無事に買い、宿併設レストランの食事をテイクアウェイにして、部屋で白ワインをいただきながら夕食をとりました。改めておめでとうの乾杯と共に。
本日の旅
行動 :ウェストアイランド観光
朝食 :昨日のPie(ステーキ&マッシュルームパイ)、カフェオレ/宿
昼食 :カフェオレ、一昨日のパンプキンスコーン/宿
夕食 :ローストビーフ、ローストターキー、ベイクドポテト、ポテトサラダ、リーフサラダ、ビーツサラダ、カリフラワーブロッコリーグラタン、パン、白ワイン/宿
宿泊 :ココスビーチモーテルCocos Beach Motel
旅情報
1ドル=87.8円
*ココスでお酒を買う
ココスでお酒を買える場所は2つ。1つは空港併設のバー。もう1つはスーパーマーケット。バーのほうが品揃えがよく冷蔵保存されていて状態が良い。スーパーのほうは管理状態が悪く品揃えも悪いが安い。さてどっちを選ぶ? ちなみに酒類全般に免税が適用されているようで、食料品の価格のバカ高さから考えると嘘みたいに安いです。