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■国境へ向かう道
ハルツームKhartoumは本当に暑くなってきました。今3月、もう冬の終わりです。春がない国は、冬が終わると一気に暑い夏を迎えるのです。
今いる宿の近くからバスで30分近くも離れた場所が、カッサラKassala方面行きバスターミナルです。バスの窓際の座席は本当に暑くて、車窓から見える砂漠の景色ととてもマッチしています。お昼休憩はファウと呼ばれる村の食堂に停車しましたが、この辺りまで来るとかやぶき屋根の伝統集落がたくさん見られるようになってきました。かやの切り込みがするどい、南スーダンの旅で見た家屋との共通点を感じました。
午後、エチオピア国境の町ゲダレフGedarefに停車、そしてバスは伝統集落がところどころに群をなす道を走り、カッサラへ。
バスに乗っている間も、あづさは和人と、スーダン-エリトリア陸路国境越えについて、不安を交えて会話していました。この国境の状況は、互いに紛争をしていた国同士の国境ということもあり、大変流動的です。ネットなどで通過者の情報も通過できなかった(もしくは通過に挑戦できなかった)情報も得られますが、「何年の何月の情報なのか」を踏まえて情報収集が必要な地域でした。
現時点で分かっている新しめの情報を書いてみます。
1)スーダンとエリトリアは戦争していた国である
2)英語ガイドブックLonely Planetでは、国境を越えるのは現実的に不可能としている
3)その理由はエリトリア国境付近を旅するパーミット(許可証)は外国人には絶対出されないためである
4)エリトリアの首都からスーダン方面への移動を試みた旅行者は、エリトリア国境付近へ出るパーミットを粘っても取得することはできなかった。
5)スーダン側から陸路越境して直接エリトリアに入ったという情報がない。
私たちは、それでも、そのような国境を越えようと思っています。道がつながる可能性があるからです。もし駄目であったときの代案も、調べに調べを重ねて持っていますから、無謀な行為ではないと思います。
しかし、いざその「勝負の国境」であるカッサラの町へ向かう今、バスの中では、「やっぱりうまく越えられるかなぁ、不安だなぁ」と、つい小声に出してしまう、心中はそんなところです。
平原の中に、かっこよくそびえ立つ山が見えました。突然現れる山はカッサラの町が近づいたことを知らせてくれます。
カッサラ、夜6時到着。
バスターミナルから市街地へのバスに同乗していた英語が上手なオスマン兄さんが和人に声をかけてくれ、宿探しまで手伝ってくれました。途中友人の店の前に立ち寄ってくれ、その、ダルフール出身のタハ兄さんが美味しいコーヒーをごちそうしてくれました。
カッサラの町は、ガイドブックでも「スーダンで最もエキゾチックな町」といったような絶賛をしているところです。スーダン-エリトリア国境越えを試みる外国人がいない現状の今では、ツーリストはなかなかここには来ないでしょう。
でもここはすごい町です。アラブの男性の白装束がかっこいい。顔に傷を刻む民族や、こめかみに傷を刻む民族がいて、それは入れ墨などよりも遥かにかっこいいと思えます。
さあ、カッサラには何日いようかな。
でもあづさは、この時点で、もう「明日にでも」エリトリアへ向けて国境越えに挑戦する心意気を持っています。
本日の旅
行動 :ハルツームからカッサラへ移動
朝食 :スポンジケーキ、チェリージュース/バスの中
昼食 :なし(移動していた)
夕食 :フール(煮豆)、タマーティム(トマトサラダ)、バサル(玉ねぎ)、アエシ(パン)/カッサラの食堂
宿泊 :フンドゥークダルフール
旅情報
1ポンド=30.1円
*ハルツームからカッサラへ移動
古い情報にはハルツーム市内の便利な場所からカッサラ行きバスが出るとあるが、今はまずハルツーム郊外へ出なければならない。アラビーミニバスターミナル(私たちが泊まった宿の近く)から市バスに乗ってアルミヤアルバリーバスターミナルへ行く。カッサラまでは1人40ポンド、所要9時間。エチオピア国境のゲダレフに途中停車するので、エチオピアへ行く場合も同じバスターミナルを使う。