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■かつての奴隷の島、ゴレ島
カーボベルデ行きのフライトは月曜日。だから、土曜日はゴレ島Ile de Goree観光、日曜日はラックローズLac Rose観光と決まりました。結構うまくダカールDakar滞在日数と一致してご機嫌です(^_^)V
ゴレ島は、ダカールからフェリーで30分で到着します。島が近づくと、鮮やかなパステル調の建物が目に入り、青い海にきれいなビーチ!と、今までの砂くさいアフリカの旅(サハラ越えやマリの旅の後なので・・・)とはうって変わって、まるでヨーロッパの観光地に来たような感覚さえもちます。ここは18~19世紀にかけて、西アフリカでも屈指の規模の、奴隷貿易が盛んに行われた暗い歴史の場所だというのに・・・。
ゴレ島は28ヘクタールほどの大きさだそうです。数字ではピンとこないけれど、簡単に言うと、数時間もあれば十分歩いて周遊できるほど、小さな島なのです。
私たちはまず、島全体を歩きました。バオバブの木が並ぶ道、パステル調のきれいな建物の数々、見渡す青い海に、遠からず見えるダカールの近代的な街並み・・・。
そして、昼食は、ちょっと贅沢に、ちょっとお高いレストランでビールをあけながらのひとときを。ここでようやく、セネガルで絶対に食べたかったプーレーヤッサとご対面~♪ で嬉しいのです。午後2時半の、“奴隷の家”のオープンを待ちながら、昼食の時間を過ごしていました。
そして最後に訪れたのが、メインの“奴隷の家”・・・、かたつむりのような湾曲したピンクの建物は、一目見てかわいらしく、また、ピンクの建物から向こうに見える青い海もきれいで、暗い凄まじい歴史を失念すると、大変にファンタスティックな場所・・・。
そのファンタスティックさは、白人にも受けるのでしょう。
被害者である黒人の土地に、白人旅行者は団体となって訪れ、自分を含めた記念写真を、ここでいっぱい撮っています。
彼らは、罪の意識で苛まれることはないのでしょうか・・・?
黒人の土地にお金を落としていくだけなの? あなたたち?
・・・白人は、ここゴレ島に来ることを、どう思っているのでしょうか・・・
私たちがそういったことを考察しても、白人は何も変わらないでしょう。「白人が奴隷を積み出した場所に、白人が観光に来ているのって、見ていて嫌なんだよね」とは私たちの会話に上がった弁。だからといって、第三者的存在である東洋人がここに来ることは如何なものかと、そう考え煮詰めてしまうと疑問も出てくるかもしれない。
私たちは足速にここを出て、ダカールへと戻ったのでした。
“奴隷の家”・・・子供、男、女と収容する部屋を分け、手かせ足かせをつなぎ、寿司詰め状態で黒人多数を収容し排泄も垂れ流しとさせられた、想像すると涙が出るほど凄まじい奴隷収容所の跡地には、奴隷が悲痛の思いで壁をひっかいたという傷跡がいっぱい残されていました。
白人ツアー客にそれを説明する白人ガイドは、何事もないかのようにそれを説明していて、横で聞いていたとき、怒りとも悲しみとも何かが違う、何も言えない気持ちになっていたことばかりが、最後に得たゴレ島訪問の印象です。
本日の旅
行動 :ゴレ島観光
朝食 :マリ風玉ねぎ入りオムレツサンド、ポテトサラダパン、カフェオレ/宿
昼食 :Yassa au Poulet(鶏のヤッサ、パリパリ鶏の骨付き大きなから揚げに、酸味のあるオニオンソテーをソースとしてかけるセネガル料理)、Yassa au Poisson(魚のヤッサ、魚のから揚げをつかっている)、ライスレタストマト、ビール、Bissap(ビサップ、ハイビスカスを濃く煮出して砂糖を入れた濃い飲料)/ゴレ島のレストラン
夕食 :白いごはん、玉ねぎレバーソテー、日本茶/宿
宿泊 :シェヴィエイラChez Vieira
旅情報
1セーファーフラン=0.25円
*ゴレ島への行き方
ダカール鉄道駅前のロータリーに立ち、駅を背にして左斜め方向に、ゴレ島行きフェリー乗り場がある。毎日船が頻発しており、所要20~30分。アフリカ非居住者は、往復5000セーファーフランだが、となりに座っていた地元の人は1500セーファーフランだった。なおゴレ島では、多くの施設が月曜日休館となるので、訪れるときは曜日も考慮しよう。