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■パミールハイウェイの旅
憧れの、パミール高原を行こう!
今日からは、タジキスタンの旅後半が始まります! なおかつタジキスタンのメインの旅ともなる、「パミール高原の旅」が始まります。朝ムルガーブ行きの車を探しに、ミニバスターミナルへ行くと、最低価格と思える値段での料金交渉成立には苦労しましたが、待った甲斐があり、なんとか車も見つかりました。
素晴らしいパミール!
確かに、世界から訪れる旅行者が絶賛するだけあり、最高の風景が広がります!
パミール地方は、地元の言葉では「バミドゥニャ」と呼ばれます。「パミドゥニャ」=世界の屋根、という意味です。幾つかの山脈が集まる場所であるゆえそう呼ばれています。また昔は、「パミール」という名の国がこの一帯を支配していました。パミールという言葉自体は古代ペルシャ語で「放牧地」とか「太陽の足」とかいう意味らしいです。だから、ネットでよく見る「パミール=世界の屋根」という訳は、どうなんでしょう、疑問。
さて、素晴らしい景色の話に戻しましょう。
四方八方に雪山が見え、快晴の天候のもと、その雪山が光輝きます。
雪解け水が、宝石色の川を作り、車道脇を流れています。
7000m級の雪山は実に迫力があり、大きく目に飛び込んでくるのです。
この光景を見るだけでも、タジキスタンに来る価値は絶対にあると思う。
車の調子は悪く、しょっちゅう停車を繰り返します。いつもなら「くそーおんぼろ車」と思うところかもしれませんが、今日は、特に和人は大喜び! 車が停まるたびに外に出ては、大絶景の風景を写真に収めています。特に、ホーローグ-ムルガーブ間の一番の絶景ポイントとされる、塩湖が見下ろせる地点で車が故障してくれたのは、実にラッキーです。
ホーローグ-ムルガーブ間の道は、4000m級の山道を走るため、標高が高いところでは万年雪のような残雪も見られます。そんな厳しい環境でも無数のヤギや羊を放牧させているところがあり、驚きます。そして、やはりラッキーなことに、そんな地点でも車は故障♪ お陰で、冷たく冷えた「羊乳酒」をご馳走になり、遊牧民族の文化をたっぷり堪能♪
峠を越え、夕方には平地を走るようになりました。右も左も、大自然の光景しかない。素晴らしいパミールを走り続ける中、小さな村での夕食休憩。そこには、高地でないと生息できない動物である「ヤク」を間近で見られました。「ヤク」はキルギス語では「クタス」と言うそうです。
「タジキスタンを旅しているのに、まだキルギスに入国していないのに、何故キルギス語が出てくるの?」と疑問に思われるかもしれませんが、パミールには、キルギス族/キルギス人が多く住むのです。パミール全体での数値は知りませんが、今日到着するムルガーブでは、人口の7割がキルギス人。パミールはそういうところなのです。夕食を食べたところでも、パンは「ノン」ではなく「ナン」と呼んでいました。「ノン」はタジク語、「ナン」はキルギス語です。ちょっとした違いにも、気をつけながら旅をすると、小さなことからも発見が見出せ、有意義ですね。
夜9時前に到着した、今日のパミール横断のゴール地点は、ムルガーブという町です。標高3600m、富士山の山頂にいるのと同じ高度にも、電気があり、人の集まる町がある。
無事にゲストハウス(民家泊)も見つかり、「世界の屋根」での1泊を体験することになります。
夜、手や顔を洗うとき、上を見上げると、驚くほどに満天の星が煌き、きれいでした。
本日の旅
行動 :ホーローグからムルガーブへ移動、パミールハイウェイの旅
朝食 :ノン(円盤パン)、スメタナ、コーヒー、ハム/宿
昼食 :борш(ボルシュ、トマト玉ねぎキャベツじゃがいもにんじんのスープ)、ノン、チョイ(緑茶)、クリーム/ジェロンデの食堂
夕食 :шурпо(シュルポ、羊じゃがいもピーマンの塩味スープ)、ナン(円盤パン)、チョイ/アリチュルの食堂
宿泊 :ゴスティニツァザリナгостинича зарина
旅情報
1ソモニ=19.4円
*ホーローグからムルガーブへの移動
ホーローグのムルガーブ行きステーションからワゴン車やジープが出ている。1人80ソモニが最低ラインのようだが、インフレが甚だしい時期なので、参考にならないかもしれない。その時点で、もし4人集まっていれば1台(4人)400ソモニでチャーターもできるようだった。所要10時間。途中温泉施設で昼食休憩となり、他の乗客は短時間でひとっ風呂浴びていた。知らなかった~、知っていたら事前に水着の準備等していたかも。