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■カザフ族の町
中国政府が認定する中国国内の民族は56あります。今いるところは新彊ウイグル自治区なのですが、「ウイグル自治区=ウイグル族」と思うのは間違いで、現在、新疆ウイグル自治区の半数以上は漢民族であるのが実情。ウイグル族やカザフ族などは少数派として居住しています。
朝8時、予定通り、列車はピカピカで新しい伊宁(伊寧)駅に到着しました。ここは比較的カザフ族の比率が高い地域の中心の都市。烏魯木斉(ウルムチ)は漢民族とウイグル族が目立つ街でしたから、ここはどんな町なのだろうかと、楽しみになります。
でも、事前に抱くイメージと、実際の見聞はこれまた異なるものですね。市場に行ってごはんを食べ、食堂のおじさんおばさんとお話をしていたら、ここは、カザフ族、ウイグル族、ウズベク族、クルグス族(キルギスという国に多く分布する民族)が集まるところだったのです。
町の、美味しいもの屋台が並ぶ一角は、完全に中央アジアの国々のイメージそのものでした。シルクロードの交易の町を作る人々の面影、カワプ(肉の串焼き、ケバブとも)を焼く煙、サモサを焼いた香ばしい匂い、臓物をゆでる匂い、女性のお洒落なスカーフ、男性の帽子・・・。
民家街を散歩し、バスに乗って、1時間の遠出。着いたところはカザフ族の「暇村」でした。中国語の「暇村」は英語の「ホリデーパーク」で、カザフ族の伝統住居である「ユルタ」(モンゴルのゲルと同じ)をツーリストに解放しています。カザフ族の地域に興味を持って伊宁に滞在しているので、これは良い機会だと思い、お茶とお茶請けを頼んで、ユルタでゆっくりと午後を過ごしました。少しお昼寝もできて、気分爽快です。
実は、明後日が、ノービザで滞在できる15日期限の最終日です。1日ゆとりを持って、明日のうちには国境の町霍尔果斯(コルガス)に到着していたい。この楽しい伊宁の観光も今日だけしかできないのがとても残念です。でも、1日だけであっても、今日はとっても充実した観光ができたので、大満足でもあります。
乗り合い馬車なんていうものがあるなんて!
シルクロードの名残りをいっぱい感じられる伊宁は、今や大都会になってしまった烏魯木斉(ウルムチ)より、ずっと旅人好みの町だと思いますよ。是非、行ってみて下さい。
本日の旅
行動 :伊宁下車、伊宁観光
朝食 :豆腐干ラー油漬け、凤爪(フンジャオ、鶏の足の酢唐辛子煮)、白酒/宿
昼食 :スーチャイ(塩入りミルクティー)、クリヤール(きゅうりと赤ピーマンのラー油酢あえ)、ナン(カザフのパン)/乌兰査尓の暇村
夕食 :哨子面(サオズメン、平うち麺ゆでおきにじゃがいも人参大根羊肉角切りのトマト汁をかけて香菜を乗せる)、烤肉(カオルー、羊肉レバーモツの串焼き)、啤酒(ピージウ、ビール)/伊宁の屋台
宿泊 :众建宾館(チョンチェンピングアン)
旅情報
1元=13円
*伊宁で宿探し
宿はたくさんあるものの、外国人を泊めるライセンスを持っていないところも多く、英語ガイドブックLonely Planet記載の宿も外国人宿泊拒否など、宿探しには苦労しました。新彊ウイグル自治区で宿探しをするならば、予めネット情報で外国人が泊まった実績のある宿の最新情報を見てから行くべきだと思いました。