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■帰国まで、あと10日
おそらくこの旅最後になるであろう、「過酷な移動」。
7/23 (パキスタン)カリマバード→ススト
7/24 ススト→中パ国境越え→塔什库尔干(タシュクルガン、中国)→ランクルで夜行移動
7/25 喀什(カシュガル)で早朝下車、列車で烏魯木斉へ向けて夜行移動
7/26 烏魯木斉(ウルムチ)着、烏魯木斉発、西安へ向けて夜行移動
7/27 一日列車の中、夜行移動
7/28 本日、西安到着、西安観光後、そのまままた夜行列車で移動
今日は7月28日です。最後、7月22日にシャワーを浴びたのが最後、それ以降ずっと移動に移動を重ねて、ひょっとしたらこの旅最強の「過酷な移動」をしている気もします。目指すは中国四川省なり。
パキスタンを出た町から四川省へ直行で向かうバスや列車があればよいんですけどね。現実的には、パキスタンを出てから新疆をぐるっとまわり、西安経由で四川省に入る、これしかできませんでした。そして、中国は、広い。広いから、大回りの移動は、時間がものすごくかかるのです。
朝8時、2夜連続を硬座(安い座席チケット)で過ごした厳しい列車移動が終えると、今までの寝不足と、疲労と、朦朧感で、へろへろです。足がとてもむくんで痛みすらあります。持っている切符は西安までのものだったので、急いで切符売り場に行き、达州(タージョウ)行きの切符を買いました。またも硬座・・・、そして、またも夜行です。しかし、調べていた時刻表では夜10時発翌朝7時着が、時刻変更により夜8時発になっていて、ちょっと嬉しかったりもします。でも、达州(タージョウ)は目指す四川省の町ですから、あと移動一回で四川省だ!と思うと、つい破顔一笑(*^-^*)
さあ、西安で取れる時間はおよそ12時間です。
駅前には「五千年歴史看長安」と書かれた看板が掲げられています。 -長安は5千年の歴史と共に歩んできた- 西安はかつては長安と呼ばれ、隋や唐を含め十以上の王朝が都を置き、中国の古都として数千年の歴史をもちます。紀元前の戦乱を制し、巨大な統一国家を打ち立てた秦の始皇帝はあまりに有名です。
「20世紀最大の発見」と言われた世界遺産を、見に行きましょう。
駅前からは、「ピンマーヨ」(兵馬俑)と呼び込むバスに乗れば簡単に訪問することができます。訪れたのは、世界的に有名な秦の始皇帝の廟(びょう、死者をまつるところ)です。バスは7元なのに、入場料は110元ですから高いわね~。それまでは皇帝が崩御すると家来も馬も共に生き埋めにされたところ、始皇帝はその習慣をやめさせ、人や馬の形をした土偶を作らせたらしい。そして始皇帝が崩御したときには、生きた人や馬ではなく、そのテラコッタ製の無数の土偶が共に埋められました。等身大の無数の像・・・その数の多さには圧倒させられるものがあり、大変に見ごたえがありました。
ここ数日間、まともに横にすらなっていないので、体は本当に疲弊しています。連日の列車移動でカップラーメンばかり食べ、体調の悪さに輪をかけている。だからこそ今日はちょっといいお店で中国料理を食べたいなと思いました。陝西省の西安は、長く中国の文化政治経済の中心で、美食が発達しています。中国の北方らしく、麺など小麦の旨さには長じています。今日の美味しい夕食も大満足で、冷たいビールが大瓶3本も空いてしまい、とっても元気がでました。もうすぐ帰国ですから、大瓶60円で冷えた旨いビールが飲めるのならば、いっぱい飲んでおきたいです。
夜8時、またもや、硬座での移動が始まりました。
西安に来るまで、2夜連続の、40時間近い硬座の移動をしてきたから、次の9時間そこらの硬座なんてもう余裕なはず!
そして、四川省の一都市である达州に着いたら、ゆっくりと連泊をして、美味しい美味しい四川料理の数々をたっぷりと堪能しようと思います。
いよいよ明日だ! 四川省、楽しみだなあ♪
本日の旅
行動 :西安到着、西安観光、达州行き夜行列車に乗る
朝食 :米皮(ミーピー)、凉皮(リャンピー)、腊汁肉夹馍(ラージューロウチャーモア、豚角煮ほぐし入り円盤パン)/西安の食堂
昼食 :裤带面(クータイミェン、幅広小麦麺の赤いトマト酢汁そば)/兵馬俑の食堂
夕食 :泡菜炒粉帯(パオツァイチャオフンダイ、きゃべつの漬物をもちもち麺と唐辛子で炒める)、酸辣白菜(スァンラーパイツァイ、白菜の酸味あるスープ炒め)、老陕烩三鲜(ラオシャンホエサンシェン、肉団子豚バラ鶏ぶつ切り野菜きのこ春雨入り旨いスープ鍋)、啤酒(ピージウ、ビール)/西安の食堂
宿泊 :达州行き夜行列車