:: 旅52日め : 世界旅9ヶ国め : 和人206ヶ国め : あづさ31ヶ国め ::
■私たちから、お礼の手紙
ティモおじさんへ
私たちがラウマ行きのバスに乗れず、次のバスまでの長い間をバス停で待っていたとき、親切に車を停めてくれましたね。ラウマまでどころか、宿泊先を聞いてくれ、キャンプサイトのしかもレセプションの前まで車を走らせてくれました。その優しさでさえ、私たちは非常に感謝していました。
なのに数時間後、今度はもっと大きな車で、家族みんなで私たちを迎えに来てくれ、家に招待してくれました。貴重な土日、家族の団欒の時間を私たちのもてなしに割いてくれたこと、心から感謝します。
滞在2日目は、月が替わって7月1日でした。仕度に3時間もかかるフィンランド伝統サウナを焚いてくれ、本当にありがとう。薪を真っ赤に焚き、サウナ用の釜に入れる汗だくのティモおじさんの顔、今でも覚えています。お庭のサウナの木(バーチbirch)の枝を束ねた「サウナヴィータSaunavihta(英:Bath whisk)」で、教えてもらったようにサウナの間体をたたいたら、ほんと、シトラスの香りがすっごく良かった!
7月1日、私たちのラウマ観光の日、ティモおじさんが私たちと自転車と家族みんなを連れて、ラウマへ送ってくれました。だから私たちは、今までの観光スタイルからちょっと変わって、身軽な格好で自転車を颯爽と走らせて、世界遺産ラウマの木造建造物群を本当に楽しく観光することができました。自転車でティモおじさんちに帰る20km弱のサイクリング、すっごく楽しかったです!
そうそう、私たちが首都ヘルシンキでもらってきた、ツーリスト用冊子に、サルミアッキが載っていて、食べたいなーなんて話しをしていたら、いつのまにか買ってきてプレゼントしてくれるんですもの。本当、びっくりかつ嬉しい出来事でした。サルミアッキって、アンモニアの味でくさくて独特だけれども、食べているとだんだん大好きになってきました。オーランド(※フィンランド領の隣国)で、いただいたサルミアッキをよくおやつにしていました。本当ありがとう。
出発の日も、出勤の車に私たちを乗せてくれ、ムナマキの町まで送ってくれましたね。あのあと私たちは2つのバスを乗り継いで、ヴオスナイネンからフェリーに乗って、無事にオーランドに到着したことを、ここに報告しますね。
「将来ずっとeメールで交流を」と言ってくれたことが嬉しくて、私たちもそれを望みます。「新しい家族と一緒にまたおいで」と言ってくれたことが嬉しくて、私たちもそれを望みます。
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メリヤママへ
ママが作るお料理を覚えたくて、あづさは滞在初日からキッチンのダイニングテーブルによく座っていました。ファニーちゃんとお絵かきやお勉強会をしたり、2匹のネコちゃんたちと遊んだりしながらで、集中してお料理の様子を見ることができなかったけれど、本当に本当に美味しいお料理をありがとう。
デジカメが好きなメリヤママのおかげで、私たちもいっぱい写真を撮らせてもらえました。
私たちがラウマ観光に行くとき、おやつにヨーグルトを持たせてくれたり、お別れの日の朝にランチやジュースをプレゼントしてくれたりと、ママはいつも優しかった。そうそう、私たちの衣類やタオルを、洗濯までしてくれて、感謝の気持ちでいっぱいです。
私たちが日本に帰国したあと、メリヤママの用意してくれた朝ごはんがいつも食べられるようにすることが私たちの目標になったほど、ママの朝ごはんは手軽で美味しくて毎日続けられて栄養があってお腹にもたれない、最高の朝ごはんでした。
家庭を守る素敵なメリヤママは、あづさの尊敬する目標です。
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キミィへ
ものおじしないキミィ。最初に会った日、パパの大きなワゴン車を庭で運転する姿にびっくりしましたよ。車の運転が大好きなあづさも、その巧みなハンドルさばきに驚いたほど。だってキミィ、小学生なのに。
キミィの部屋に案内されたら、部屋にはトロフィーがいっぱい! 私たちは本当に感動しました。カーレースで何度も何度も優勝していたのですね。将来が本当に楽しみです。
キミィは何でも器用でしたよね。木をチェーンソーで器用に切って、更にナイフで削り、ソード(剣)を作っていたときのナイフ使いもとっても素敵。まだ未完成の状態でお別れしちゃったけれど、いつか、完成したソードを、見に行きたいな。
私たちとパパママがテラスでウォッカを飲んでいた夕方、キミィが持ってきたのはフィンランド語と日本語の対応表。ネットからプリントアウトしたのかしら。私たちがフィンランド語を覚えようとする以上に日本語を覚えようとし、日本語で話しかけてくれて、嬉しかったよ。ありがとう。
将来もしキミィがカーレーサーになったら嬉しいな。日本にいてもテレビでキミィが見られる日が来るのではないかと、楽しいことを考えてしまいます。待ってるよ。
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ファニーへ
かわいいファニー。あづさにとってもなついてくれたよね。英語がほとんど話せなかったけれど、それでもファニーとは心で会話できていたんじゃないかなって思います。
ファニーの英語の学校教材を見て、ファニーと一緒に英語を勉強した時間、楽しかったよ。私がこのお手紙を英語にするとき、ファニーが英語が読めるようになっているといいな。頑張ってほしいな。
私たちがとなりのおじさんちの畑に案内されているとき、一生懸命いちごやグリーンピースを摘んでプレゼントしてくれたよね。あづさはグリーンピースを生で食べるなんてしたことがなかったけど、ファニーと一緒に食べたとき、甘くて美味しい!って思ったよ。きっとファニーのいつものおやつなのかしら。出発の日も、いっぱい摘んでくれてありがとうね。お隣の国に行ったときも、いっぱい食べました。
私たちが朝6時すぎには出発するという日の朝、昨日は9時起きだったのに、ファニーも6時に起きてくれたじゃない?パジャマ姿で、「あちゅー(Azu)」「かちゅー(Kazu)」と言ってかけよってくれ、抱きしめてくれたファニーがとっても可愛くて、本当、また会いに来ようねって2人で話しをしていたんだよ。
ファニーが描いてくれた私たちの似顔絵は、私たちの宝物。
次に会いに来るときは、いっぱいいっぱいいっぱいいっぱいお話ししようね!
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家族みんなへ
見知らぬ私たちに、最高のおもてなし、本当にありがとうございました。出発の日の朝、私たちが玄関を出たとき、みんなが私たちを抱きしめに来てくれ、みんなが泣いてくれたとき、感動で私たちも涙ぐんでしまいました。日本のテレビでも、家庭に滞在してお別れのときに泣いてしまう番組があるけれど、そんな世界-もちろん台本もなく-が私たちの旅で得られるだなんて、夢にも思っていませんでした。
みんながくれたフィンランドアンティークレースなどのプレゼントは、一生の宝物にします。レースでできたしおりは旅のお守りとしてガイドブックにはさんで使っていきます。何よりも、「Have a lot of hapiness on your honeymoon」・・・手紙に書いてあった言葉の通り、幸せな世界旅を続けます。そして無事に帰国し、今度は日本のお土産をいっぱいいっぱい持って、私たちはまた、キビキュラ村の家に遊びに行きます。
約束ですから、絶対に行きます。
何よりも、本当に何処から見ても幸せそのもの、笑顔だらけのみんなが、本当に「ファミリー!」そのもので、心うたれました。
私たちも、旅の間も日本に帰国してからも、愛し愛される、笑顔であふれる家族でいたいです。
私たちは、フィンランドの旅の締めくくりをあなたたち家族と共に過ごせたことが、この旅の大きな大きな誇りです。
キートシュ!(ありがとう!)
(この手紙は7月1日の日誌に書きましたが、実際この家を離れたのは翌日早朝です。でも、家族みんなに感謝を伝えたくて、このページを手紙風に書き、素晴らしいフィンランドの家庭滞在の旅行記に代えました。いつか必ず英語に翻訳して、家族みんなに読んでもらうことが夢です。なお、上の絵は、出発日の朝、慌しい中でしたがあづさが絵、和人が字を書き、家族に手渡してきたものです。)
本日の旅
行動 :ティモおじさんち滞在、ラウマに自転車ごと送ってもらい、自転車で世界遺産ラウマ旧市街観光。ラウマからキビキュラまで20km弱のサイクリング。伝統サウナ。
朝食 :パン3種、ハム、チーズ、トマト、きゅうり、赤ピーマン、マーガリンで自由にサンドイッチ、ドライストロベリー入りシリアル、牛乳、コーヒー/ティモおじさんち
昼食 :ヨーグルト/世界遺産ラウマ旧市街にて
夕食 :鶏肉ソテーのクリーム煮をかけたスパゲティー、8種の材料を使った野菜サラダ、アウトドアスペシャルバーベキュー(マッカラ、ケバブ、ポークステーキ、マッシュルームと桃のソテー、ポテトサラダ)、コーラ、ビール、シードル/ティモおじさんち
宿泊 :ティモおじさんち
旅情報
1ユーロ=170円
*フィンランドの家庭では、「ごちそうさま」が「キートシュ(ありがとう)」。
*世界遺産ラウマ旧市街
ツーリストインフォメーションに日本語パンフレットあり。比較的小さなエリアなので、徒歩で歩いて回れる。