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■小さな島国の小さな田舎町へ
明日の早朝の船で英国へ移動するため、短い短いフェロー滞在です。
(※本当はもっと長い滞在を予定していましたが、日程変更が余儀なくされフェロー滞在が短くなるような船チケットしか買えなかったのです)
私たちの旅のテーマの1つに、“首都だけでない滞在”というのがあります。首都は世界中の文明が流入してどことなく画一的、・・・ビジネスマンがネクタイを締め、女性はアメリカでもヨーロッパでも日本でも見られるような共通ファッション、お店には他国のメーカーの商品が並び、街にはビルディングが並ぶといった具合に、首都は、独特の文化や伝統的文化といった“その国らしさ”が薄れているような気がするのです。
だから、フェロー諸島の滞在は短くても、是非首都トーシャンTorshavnを離れて離島に行こう! 田舎に行こう! と2人で意見が一致していました。当初、ボートアクティビティで有名な街へ行こうと、朝8時のバスを目標にバスターミナルに行きましたが、目的のバスがなく、そのかわりにより遠いところまで行くバスがあったので、フックラフィヨルズルFuglafjordur行きのバスに駆け込むように乗り込みました。
小さな島国の海岸線は、美しいフィヨルドの連続です。ノルウェーでフィヨルド三昧で過ごした私たちでも、無数の滝と共に形成されるフィヨルドには改めて感激してしまいます。
バスをゲタGotaで乗り換えて、合計1時間半ほどのバス旅で、フックラフィヨルズルに到着しました。フックラフィヨルズルはフェロー第4の町。第4といってもその規模は大変に小さく、田舎町の良さを残す大変に好感のもてる町です。
しっかし寒い・・・ 気温が低いだけでなく、海風も強く、本当に寒いです。なので、風しのぎを兼ねてツーリストインフォメーションに入り、町散策のための情報収集をすることにしました。
ツーリストインフォメーションは、現在は図書館を兼ねた場所ですが、元は1882年に建てられた学校なのだそうです。無料のコーヒー&クッキーサービスもあり、本当に居心地の良さを感じます。司書のおじさんや地元のおじさんが集い、大変に親切に、私たちと会話をしてくれました。
その後、丁度お昼どきだったので、町に一軒しかないレストランで古いデンマークスタイルの食事(※フェロー諸島はデンマーク領です)をおなかいっぱいいただいたり(※そのお店はデンマーク料理だけではなくカレーや焼きそばなども置いています)、モダンな教会や古い木造りの小屋を訪問し、小さな町を歩き、一通りの町観光を終えて、再び居心地の良い図書館へと戻りました。コーヒーやクッキーをいただきながら、司書のおじさんと再び色々なお話をしました。いろいろな郷土話をしてくれるだけでなく、フェロー諸島を紹介する写真本や、フェロー諸島の文化が分かる子供向きの絵本をプレゼントしてくれるなど、温かいもてなしが本当に嬉しかった。
私たちは、午後4時半のバスに乗らないと首都トーシャンに戻れないため、本当はあと何日でも滞在したかった素敵な田舎町に、夕方早くにお別れしなければなりません。司書のおじさんも、是非家に泊まっていかないかと招待までしてくれたのに・・・、明日英国に移動することが、残念でたまりません。
小さな島国の離島の町。
本当に良いところだったなぁ。
このページの冒頭では、“首都だけでない滞在”の思うところとして、ビジネスマンやファッションのことなどを書きました。
でも、フックラフィヨルズルでの滞在を終え、この日の日記を書き終える今、“首都だけでない滞在”の本当の魅力は、その土地に住まう人々の、心の優しさなのだと思います。
本日の旅
行動 :フックラフィヨルズル観光。
朝食 :じゃがいもごろごろスープ、ソーセージのにんにくソテー、パン、アールグレイティー/キャンプサイト
昼食 :牛肉かたまり煮スライス、鶏肉かたまり煮スライス、ゆで丸じゃが、ちびじゃが揚げ辛ソース、スープ炊きごはん、焼きそば、鶏の辛味煮込み、鶏のカレー、ピクルス、ビーツサラダ、ミックスベジタブル/フックラフィヨルズルのレストラン
夕食 :クッキー、ココア/キャンプサイト
宿泊 :トーシャナーキャンピングTorshavnar Camping
旅情報
1クローネ=24円
*トーシャンからフックラフィヨルズルへの行き方
フェリー乗り場のバスターミナルで400番バス乗車(町中のバスターミナルは市内バスしか走っていないので長距離バスは港から乗る)。1時間強走ったところで途中410番バスに乗り換えて約20分で到着。バスチケットは通しで買える。片道60クローネ。
*バス会社サイト
http://www.ssl.fo