2人の世界旅 日々の記録

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ベナン>2008年02月03日(Sun)
コトヌー→ウイダー→パウー→コトヌー
:: 旅269日め : 世界旅52ヶ国め : 和人214ヶ国め : あづさ73ヶ国め ::

■奴隷積み出しの土地、ウイダー
今日は、首都コトヌーCotonouの宿に荷物を置いて、日帰りでウイダーOuidah観光へでかけましょう。

海岸に近いウイダーはかつてよりヨーロッパ商人との奴隷貿易で栄えていたところですが、やがて18世紀になり奴隷貿易を独占しようと起動したダホメー王国に滅ぼされたそうです。どちらにしても、ここは、百万人単位とも言われる黒人奴隷が運び出された、フォン族の土地です。

コトヌーからは乗り合いタクシーで行きました。そして、ここで崇拝の対象とされるヘビを祭る寺である、その名も「ヘビ寺」Temple des pythonを訪れ・・・ガイドのおにーさんに、生きた大蛇を首に巻かれてしまいました(^^;; キャーヒャッコイッ!

でも数々の生きた大蛇を見て、社(やしろ)の紋様に描かれるヘビを見て、これらのヘビが偉大なる崇拝の対象だったのだと理解できました。それまで門の外で素通りしてしまったヘビを巻き付ける女性の像があったのですが、この寺院の訪問のあとで像を見ると、その聖なる信仰が大変に理解できたものでした。

Temple des python

次は、奴隷の道Route des Esclavesを歩いて海岸まで行きます。4kmもあるとのことで、あづさは「行きはバイタクで行って、帰りに歩こっか」と弱気発言も出したりしますが、和人の「行きに奴隷の気持ちになって歩かないと、意味ないじゃん?」って言われ、ハーイ納得(笑)。

てくてくてく。
ここはかつて、奴隷が船へ運び出されるときに、手をくくりつけられながら歩いた道です。

砂地をずぅーっと歩いて、歩いて・・・なんとも複雑な気持ちで、ついでに何の会話もなく歩いて、海岸到着です。「奴隷の気持ちになって」なんて言われちゃうと、うきうきした会話なんて出てきません。

奴隷積み出しの様子が描かれているゲートを見たり、実際に海際に行ってみたあと、今度はウイダーの町に戻らなくてはなりません。だけど、あづさはここに来るだけであまりに疲れてしまったので(結構この日は暑いのです)、欧米人らしき人が乗った車に「ウイダーまで乗せていってください」と声をかけてみました。そしてその答えは「喜んで!」という嬉しいものでした。

そのお兄さんたちは、ブラジルからテレビ取材で来た撮影スタッフでした。「ウイダーが終わったら、途中でマーケット(市場)に寄って食事を摂ったりするけれどもいいかい?」と私たちに聞いてくれます。私たちは不意に嬉しい観光が増えるわけですから、二つ返事でYES! です!

その取材カーに乗る前に、お兄さんたちはテレビカメラを持って、「ブードゥーセレモニー」(ブードゥー教の儀式)の取材をしていました。ブードゥーセレモニーはウイダーの町ではよく行われているフォン族特有の精霊信仰の儀式です。私たちもこの様子を遠目から見させてもらったり、次に取材カーに乗って、ウイダーの大木モニュメントを見たり、パウーPahouの町の賑わうマーケットに連れて行ってもらえたりしました。

テレビカメラを前に美声の男性のナレーター。賑わう黒人マーケットに彩り豊かな物資、そして綺羅をまとう女性たちを前に「セアーフリカ、セアーフリカ!」(Se Africa、これがアフリカだ!の意)と、ナレーターが力をこめてマイクに吹き込む様子を見ると、なんだかつられて、「そうよね、これがアフリカだよね」と改めて思ったりします。テレビカメラが揚げパンを作るところやパイナップルの皮をむくところに行くと、私たちもつられて美味しい揚げパンやパイナップルを食べてみたりと、ほんと楽しい時間でした。ありがたいことに結局その日は、そのまま取材カーに乗って、コトヌーの宿の近くまで連れて行ってもらえたのでした。

人の悪さに辟易としてきたベナンだっただけに、今日の取材カーでの移動は、楽しいことづくめの、心休まるストレスフリーの時間となりました。
本日の旅
行動 :コトヌー日帰り観光、パウー観光
朝食 :モル(白いごはん)、ジャ(別名ソスペペ、トマトとレッドペッパーを多量に入れ汁気を少なく油多めにした辛いソース)、スパゲティ、ハリコー(ゆで豆)、ゆで卵を1皿に乗せたもの/コトヌーの路上ごはん屋
昼食 :サブロー(とうもろこし粉でパン生地のようなものを作りバナナの葉で包んで焼いた蒸しパン食感のもの)、パイナップル丸ごと、チュクトゥ(麦の粉ベースの発酵飲料、南部のは気と甘みが抜けたコカコーラ風ドリンク)/パウーのマーケット
夕食 :フフ(今日のフフはマニオク!)にソスゴンボ(オクラとスンバラー入りとろとろのレッドペッパー入り赤いソース)やソスアグシ(瓜の種をつぶしたモロモロしたものが入っている魚のソース)を添えたもの/コトヌーの食堂
宿泊 :ペンシオンデファミーユアマゾンPension des Familles Amazon

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旅情報
1セーファーフラン=0.25円

*コトヌーからウイダーへの移動
コトヌー中心部、サンミッシェル教会より北100mほどのところにあるAve de la Republique沿いのガソリンスタンドから、ウイダー行き乗り合いタクシーが出ている。片道500フラン、所要1時間。

最近コトヌーでは、再開発により乗り場等がよく変わっている。注意。