2人の世界旅 日々の記録

4年3ヶ月、1日も欠かさず綴った旅日記
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ベナン>2008年02月04日(Mon)
コトヌー→アボメイカラビー→ガンビエ→アボメイカラビー→コトヌー
:: 旅270日め : 世界旅52ヶ国め : 和人214ヶ国め : あづさ73ヶ国め ::

■水上都市、ガンビエ
さてさて、今日は、アボメイAbomey、ウイダーOuidahに続く、“ベナンのベタな観光第三弾!”です。私たちは北部でソンバSomba族の村をも観光してきたので、ベナン観光自体は第四弾と言ってよいかな?

首都コトヌーCotonouから乗り合いタクシーに乗って、まずアボメイカラビーAbomey-Calaviまで行きます。そこからピローグ(手漕ぎの小船)に乗って何十分か進むと、水上の集落、ガンビエGanvieに到着します。

ガンビエはかつてガーナ方面からの侵略者から逃れるために、18世紀にラグーン(潟湖)に作られた集落だそうです。ピロティPilotiという竹と茅葺で作られた水上の高床式の住居に今も数万人の人が住む、アフリカ最大の水上集落となっています。

私たちがピローグに乗って潟湖をめぐると、ぐるぐるうずまきのような漁獲のためのトラップに目がいきました。そのほか、ピローグに乗って水上でごはんを売る者、魚を獲る様子、主婦のような人が「ちょっと夕食準備でお買い物」といった様子でピローグをこいでアボメイカラビーの町へ向かう様子など、見るもののすべてが、陸上の観光とは異なるのです。

ガンビエ

ピロティという独自の住居には、洗濯物が干されていたり子供が遊んでいたりと、普通の暮らしが普通に営まれています。でも、それぞれの家と家をつなぐのは、家の傍らに泊めてある小さな小舟なのです。まるで日本の多くの家庭にマイカーや自転車があるように、彼らはマイピローグにて移動しているのです。

「水と共に生きる」という言葉が、彼らの素朴かつ厳しいだろう暮らしから、ふっと頭をよぎりました。

その独特の生活様式は見応えがあり、人気の観光地となってしまうのも理解はできます。観光地化されてしまったがために、その高床式の家に立ち入ることができるのはお土産物屋さんだけなのですが、それでも、やっぱり行ってよかったガンビエ。

■いよいよアフリカの核、中央部アフリカの計画と作戦
今いるのはベナン。

ナイジェリア、ニジェールと旅を進めれば、西アフリカの国にすべて行けたことになります。モーリタニアから始まり、海の孤島カーボベルデ、難関群リベリアやコートジボワールと経て、ニジェールで16ヶ国。10月下旬からだからニジェール終了まで多分4ヶ月くらいかかりますが、それでも、観光地訪問も辺境地の滞在も相当な数を盛り込んできましたから、苦しさこそ楽しい4ヶ月として締めくくれると思います。

さてそんなわけで、次は、中央部アフリカの旅計画を本格的に煮詰めていかないといけません。

カメルーン、チャド、中央アフリカ、ガボン、赤道ギニア、コンゴ共和、コンゴ民主(旧ザイール)など・・・。

聞きなれない国が多いかもしれません。旅行記を見たこともない国もあることでしょう。旅がしにくいとよく言われる西アフリカが、素晴らしく旅しやすい国に思えてしまうほど、旅が困難な地域へと突入するわけです。

中央アフリカは? 今は首都バンギBanguiにも行くのは困難だろう。もっと調べないと詳細は分からないけれどね。

チャドは? 東はダルフール問題から絶対無理。北は昨秋のテロ問題で絶対無理。西だけになっても、有難いと思って足を踏み入れなければならないだろう。

赤道ギニアも中央アフリカも、カメルーンのビザがマルチビザ(出入国回数無制限)が取れた上でないと、入国はほぼ不可能だ。カメルーンマルチビザを取るのは、チャドの首都ンジャメナN'Djamenaに賭けている。

チャドに入るのはニジェールから? 実現できれば2度目のサハラ越えは、サハラ横断になりそうだ。でも、ニジェールは今、トゥアレグリベリオン(トゥアレグ族による反政府勢力問題)で、戦争に突入しかねない状況になっている。地雷テロのニュースは、鳥肌を起こしたほど記憶に新しい。

ついでに、5月上旬まで有効な国際運転免許証を持っているので、ナミビアでレンタカーを借りて、ヒンバ族やエトーシャ、ソーサスフライにリトルキャニオン!と、豪華に旅をするのも良いなあー(^.^)なんて、4月ナミビア入りも真面目に考えつつ。

和人とあづさ、もちろん2人で、地図を見てはガイドブックを見て、移動の可否や、それよりも、どこまで踏み込めるかどうかの判断をしていき、ルートと日程を組んでいく。

なぜまだベナンなのにそこまでするの? まだニジェールやナイジェリアにいる間に考えられるんだから、そんなに急いで決めなくてもいいんじゃないの? と思う人もいるだろう。

でも私たちは、どうしても今日、中央アフリカの日程を作らなければならない理由がある。

それは、現金問題。

西アフリカをあと2ヶ国に残した今。ナイジェリアは、ナイラという独自通貨を使っている。ニジェールは西アフリカ数ヶ国共通の通貨、西アフリカセーファーフランを使っている。そしてここベナンも西アフリカセーファーフラン圏である。ニジェールからチャドに移動するならば、チャドより先の数ヶ国は中央アフリカセーファーフランという通貨になるため、ニジェールまで西アフリカセーファーフランをごっそり大量に持っていき、チャド入国の際に、ごっそり大量に中央アフリカセーファーフランに両替をしたい。ナイジェリアのナイラから両替すると両替損失が大きくなるから、あくまでセーファーフラン同士の両替をするというのが、損をしないポイントなのだ。

だから、明日がベナン最終日になるのなら、明日大量にキャッシングをして西アフリカセーファーフランを大量に得なければならない。何故? それはニジェールにATMキャッシングポイントがないから。

キャッシングをするなら、次のキャッシングポイント(カメルーンのヤウンデ)までに何日間かかり、移動費は何万セーファーフランかかり、宿代と食費は何万セーファーフランかかるのか、その他ビザ代も含めて、総経費を算出しなければならない。

「日程を作る」とは、ただどこに行くかをつなげることだけじゃないんだよ。
手持ちの現金がなければそこでアウト。現金が多すぎると再両替の損失が大きすぎてアウト。
旅の命綱である現金を、賢く持たなければならない。

そういうこと。

ともあれ、今後の日程は、ベナン南部→ナイジェリア北上→ニジェールを東に→チャドからカメルーン北部入国→カメルーン南下→中央アフリカへの往復→カメルーンの都市ヤウンデと、日程と所要経費の算出を終えました。ここまでやるのに、朝4時までかかりました。

■2日のゆとり
もし明日ベナンを出ても、チャドビザを申請する予定のナイジェリアのアブジャAbuja到着が金曜日になってしまいそうです。都会のアブジャにいてもあまり良いこともなさそうなので、できれば、アブジャには日曜日に到着して、月曜日のビザ申請にもちこみたいですよね。

ということは、アブジャまでの日程の中に2日のゆとりができることになります。

そうなれば明日に慌ててコトヌーを出る必要もないので、銀行での大量キャッシングを含め、お金のこと、この先の計画、インターネットを使って中央部アフリカの情報収集など、大事なことを済ませる日にしようと思います。

もう朝4時すぎちゃった。

それでは、おやすみなさ~い  スー *uu)(uu* スー
本日の旅
行動 :ガンビエ日帰り観光、中央部アフリカ旅日程作成
朝食 :モルクン(白いごはん)、スヌ(トマトと玉ねぎベースのレッドペッパー入りスパイシーソース、今日は肉入り)をかけたもの/コトヌーの路上ごはん屋、アチェケ(煮豆(ハリコー)、スパゲティ、角切り玉ねぎ、揚げ油、揚げサバ、辛いピーマンのみじん切りを乗せたもの)、パイン&シトラスジュース/別の路上ごはん屋
昼食 :マウエ(マニオクをつぶして作ったパテ)にレヌイ(魚のダシが利いたモロヘイヤとろとろ煮込み)をかけたもの、揚げバナナ/アボメイカラビーの路上ごはん屋、パテルージュ(とうもろこし粉のトマト入り赤いパテ)にスヌ(トマトと玉ねぎベースのレッドペッパー入りスパイシーソース)をかけたもの/コトヌーの路上ごはん屋
夕食 :エバ(別名ピロー、ガリ(キャッサバ粉)にお湯を加えて練ったもの)にフェビ(ソスゴンボ、オクラのとろとろソース)とスヌをかけたもの、モルクン(白いごはん)にスヌをかけて揚げたイワシを乗せたもの/コトヌーの路上ごはん屋
宿泊 :ペンシオンデファミーユアマゾンPension des Familles Amazon

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旅情報
1セーファーフラン=0.25円

*コトヌーからガンビエへの移動
コトヌー中心部、サンミッシェル教会より北100mほどのところにあるAve de la Republique沿いのガソリンスタンドから、アボメイカラビー行き乗り合いタクシーが出ている(カラビーだけで通じる。変にアボメイをつけて強調すると、アボメイそのものと混同されるかもしれない)。片道400フラン、所要30分。

最近コトヌーでは、再開発により乗り場等がよく変わっている。注意。

アボメイカラビーに入ったら、ドライバーに「バトー(舟)」「ガンビエ」等を伝えて、ピローグ乗り場への分岐で降ろしてもらおう。

ピローグ料金は2人で訪問する場合1人4050セーファーフラン(手漕ぎピローグ)または1人5050セーファーフラン(モーターエンジンつきピローグ)。大体2時間ほどかけて、ガンビエの集落を舟で周ってくれる。また、大人数でいけば1人あたりの料金は安くなる。