2人の世界旅 日々の記録

4年3ヶ月、1日も欠かさず綴った旅日記
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マリ>2007年11月09日(Fri)
★ギミニ→ノンボリ→イジェリ→コマカニ→ウル→ティレリ→アマニ
:: 旅183日め : 世界旅40ヶ国め : 和人214ヶ国め : あづさ61ヶ国め ::

■ドゴントレッキング、3日目
砂丘の上で、朝陽と共に目覚めます。朝陽を背にするようにぱっと振り返ると、世界遺産バンディアガラの断崖が美しくアプリコット色に染まっていました。さあ、今日もいっぱい歩きますよー。

■ギミニ→ノンボリ
このあたりは砂地なので大変に歩くスピードが遅くなります。

ギミニの小さな集落では、すべてかやぶきで作られた家がありました。ドゴンといえば泥壁の建物というイメージをもっていただけに、こういう家もあるのだと思わさせられました。おじさんがね、美味しいお茶をごちそうしてくれたんです。

途中、眺めの良いところで朝食を摂り、午前中のうちにノンボリNomboriに到着しました。この村、のっけからすごい!と思わせてくれます。崖には先住民族テレムの住居跡がいっぱいあり、下から見上げると壮観ですし、段々とした崖のふもとに連なる家もものすごくかっこいい! 「入村料を払ってでもきちんとこの村を見たい」と思わせてくれるところで、私たちは村の少年をガイドにつけて、この素晴らしいドゴンの遺産と文化をめいっぱい観光しました。

■ノンボリ→イジェリ
ノンボリに比べるとイジェリIdjeliは小さな集落群です。おじいさんたちは洋風になりきらないドゴンの文化を強く保っているように見えました。仲良くお話してくれ、居心地良い休憩場所でした。

また、イジェリでは小学校を見つけました。先生に挨拶をすると教室の中に案内してくれるんです。ちょうど授業が終わって下校時刻になるタイミング。子供たちは皆、私たち2人のために歌を歌ってくれました。可愛かったな。ドゴンの村でも教育が施されていることが分かり嬉しかったです。

■イジェリ→コマカニ
コマカニKomakanに着いたらもう1時過ぎ・・・いけないこれからの時間帯は歩いちゃだめね。お昼ごはんを摂り、3時ごろまで休息しましょう。

■コマカニ→ウル→ティレリ
ティレリTireliの村に向かう予定が、迂回道に入ってしまい小さなウル村経由でティレリへ。ティレリはドゴン最大の観光村で、私たちが到着したときには欧米人ツアーグループに対してドゴンの仮面の踊りを披露しているときでした。

うふ(*^-^*) ちょっと見させてもらっちゃった。お金払っていないから写真は撮っていないけれど、仮面の踊りは是非見てみたいと思っていたので、ナイスタイミングでした。

でも流石は最大の観光村。子供たちの「アメちょうだい」「お菓子ちょうだい」「ペンちょうだい」「飲料ボトルちょうだい」の「ドネマ攻撃」(Donne moiは英訳するとGive me)は最強だったかも。今まで素朴で良い村に巡り合えてきたので、やっぱりここよりは少しでも小さな村に行こうと、速やかにティレリ村を離れました。

■ティレリ→アマニ
アマニAmani村についたら陽が沈みました。だから今日はここで滞在決定かな。昨日も一昨日もテント泊だったので、絶対にシャワー浴びたいから、今日はお宿に泊まりたい。でも村の宿はいっぱいとのことで、宿のおじさんの知人、スレマニおじさんちに急遽滞在することが決まりました。

わーい\(^o^)/ ドゴンの民家泊\(^o^)/

スレマニおじさんは、「気持ちのものだけれど」と言い、私たちに、家族の晩ごはんを分けてくれました。プヌン(雑穀をついて水を加えて発酵させた飲料)、ニンム(豆をさやごと炊いたもの)、ミル(麦(ひえかも?)の粉にお湯を加えてそばがきのようにしたもの)のオロニゲ(バオバブの葉をすったとろろのようなもの)つけ。これ、昨日のお昼ごはんと同じ(*^-^*) 度重なるほどドゴン族に浸透した食事であることが理解できますよね。

スレマニおじさんは、部屋、中庭、屋上(マリでは屋上に寝るのはポピュラーです)のどこに泊まっても良いよと言ってくれました。答えはもちろん屋根の上。あづさは、今日はどうしても冬の星座を見たい気分なのです。

仰臥し、遠い空を見つめると、降りしきる星に時がたつのも忘れます。ほんの少し夜空に近づけたように感じられるのは、屋根の上にいるから? それとも、星座を見たい気持ちでいっぱいだから?

今は秋だから、頑張って深夜に目を覚ましていれば、遅い時間になるかもしれないけれど、冬の星座のパノラマが見られます。天に描かれた冬の神話 -ドゴンを支えるシリウス神話- それは北半球であれば、ここでも他でもどこででも見られる星なのだけれど、その光の行方をドゴンの地で見ることは、長い間、あづさの憧れでした。

冬の大三角とシリウス

冬の大三角・・・△の形の上がベデルギウス、左下がプロキオン、右下がシリウス。
(Nikon D200、ISO400、F2.83、24mm、20秒開放、3872×2592=1千万画素で撮影、色調無調整、画像サイズのみサイト用に縮小)


ドゴンのシリウス神話の伝承

シリウスの周りには、小さな星“ポ・トロ”が50年周期で周っている
シリウスにはもう1つの星“エンメ・ヤ”が周り、さらにそれを周る星“ニャン・トロ”が、ノンモの星

ノンモは全知全能の神アンマが宿した精霊であり、ノンモが地上に現れ、ドゴンの始祖となった

シリウスとノンモはわれわれに文明を与えてくれたのだ

* * *

(ドゴン族は、全天で最も明るい恒星シリウスの、肉眼では見えない衛星を知っているなど、
現代の先端天文技術でのみ得られる知見と酷似する伝承をもっている。
その宇宙観が西洋に発表されたとき、人々に衝撃を与えたという。)

本日の旅
行動 :ドゴントレッキング3日目
朝食 :チョコビスケット、ジャムビスケット、ジュース/道中
昼食 :白ごはんにイモ2種バルマッセル(細くて短いパスタ)玉ねぎトマトを入れて煮たソースをかける、お茶/コマカニの村のレストラン
夕食 :プヌン(雑穀をついて水を加えて発酵させた飲料)、ニンム(豆をさやごと炊いたもの)、ミル(麦(ひえかも?)の粉にお湯を加えてそばがきのようにしたもの)のオロニゲ(バオバブの葉をすったとろろのようなもの)つけ、お茶/ドゴン族のスレマニおじさんち
宿泊 :ドゴン族のスレマニおじさんち

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旅情報
1セーファーフラン=0.25円

*ドゴントレッキングと水
ドゴントレッキングでは酷暑の中を歩くので、水は十分に持って歩いてください。私たちは2人で2L、でも村に立ち寄るごとに井戸水を分けてもらっていました。また、村と村の間隔が長いドゥエンザ方面のトレッキングでは、「1.5Lの水しか持っていなくて死にかけてロバ車に拾われた」と後日情報ノートに残してくれたこわい体験もあります。

井戸水ですが、私たちが歩いた村では、ノンボリよりも南では、滑車にバケツでくみ上げる原始的な井戸で、この水は浮遊物や濁りが見られました。ノンボリ~バナニの井戸はポンプ式の井戸で、水質も良いように思いました(近代的井戸は日本の援助で作られました)。

「アフリカの井戸水は抵抗がある」という方は、村で多めにミネラルウォーターを買ってガイドに持ってもらうか、せめて井戸が整備されているところを歩くか等、考慮したほうが良いと思います。