2人の世界旅 日々の記録

4年3ヶ月、1日も欠かさず綴った旅日記
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モンゴル>2011年05月13日(Fri)
★ウランバートル
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■ハッピーモンゴリアンファミリー・1
「Happy Mongolian Family」(幸せなモンゴル家族)と私たちを呼んでくれるのは、モンゴル東部生まれ、現在ウランバートルUlaanbaatar在住の、ベグズおじさんです。今まではメールで交流してきたおじさんが、いよいよ今日から3泊4日、私たちを自身の「ゲル」へと招いてくれます。本当にこの体験が楽しみで、今までわくわくしながら、今日を待ち侘びていました!!

モンゴルという国に、どんなイメージがあるでしょうか。
「世界で一番人口密度の低い国」であることは、日本人にも知られていること。

「人口密度が世界一低い」=「世界で最も人が住めない国」。

首都ウランバートルでさえ標高1300m。その他モンゴルには山地がたくさん。モンゴルには草原のイメージがあるけれど、草原=耕作していない=人が住んでいない、ということ。聞くところによると、彼らは土を傷つけるのを嫌う。家を建てるときも柱を土に刺さず、畑を耕すこともしない。更に大きな川がない=水がない、なおかつ砂漠=雨が降らないのでは、人の住みようがありません。

それでは人口はなかなか増えていかないですよね。
「世界で一番人口密度の低い国」とは、そういうことです。

伝統的には、モンゴル人は羊や牛を飼う遊牧の暮らしをしてきました。家畜が食べる草を追って、人間が住むところを替えていくのです。その、移動式住居が、「ゲル」なのです。

モンゴル

都市機能が定着した首都ウランバートルには、全国民(200万人超)の半数が住んでいます。首都ではほとんどの人が仕事や学業をもって「定住」していますが、アパートなどに住む人はいまだ4割。ウランバートル市民の6割は「ゲル地区Ger District」に住んでおり、ざっとその半数がゲル住まい、半数が木造住宅住まいです。図書館勤務のベグズおじさんは、その後者のタイプです。

(・・・てことは、全モンゴル国民の約1割半が「定住しながら遊牧住居ゲルに住んでいる」ということだな、ざっとしすぎのアバウトな計算ですが)

夕方おじさんの勤務する図書館へ行き、学校が終わった長女のマノちゃん(10歳、本当の名前がマノチャンなのですがマノチャンちゃんは言いにくかったのでマノちゃんと呼んでいます)と一緒に家に行きました。そこで待っていてくれたのは、絵に描いたような、幸せなファミリーだったのです!!!

今日からモンゴルの伝統の暮らしが始まります。

 -父 ベグズおじさん
 -母 ソヨンボママ
 -長男 トド(12歳)
 -長女 マノちゃん(10歳)
 -次女 ガードマ(6歳)
 -三女 ムングルン(5歳)

驚くのは、その家。
ゲルという小さな家のことは知っていましたが、外から見ると本当に小さい!!
面積が22㎡と言っていますので、半径が2mちょっとしかないんです。2mちょっとですよ! その円形の家の中心には、牛糞を燃やして火を起こす暖炉兼キッチン。その他生活道具を収める棚などもあり、残ったスペースで、家族6人 -いえ、今日からは家族8人- が暮らしていくのです。

電気はきていますが、水がありません。聞けば、近所に「水屋」があり、1リットル=1トゥグルグで、水を買って運んでいるそうです。トイレは共同のポットン式の小屋があるから水要らずでも、お風呂やシャワーは、別途「シャワー屋」にお金を払って行く。とりあえず買って家庭に運ぶ水は、炊事、茶、手洗い(家畜類を触るのでこれ重要)、歯磨き、洗顔などが主な使い道となります。

食事が終わったあと、彼らはその皿を洗いません。ぺろぺろと、舐めて舐めて舐めまくって、自分の舌で食器をきれいにしたら、そのまま棚に戻しておしまいです。それは、私たち日本人から見たら驚きの光景なのですが、その光景には、「川がなく、水がないところで生きてきたモンゴル遊牧民」の伝統的な暮らしがありありと重なるのです。

今日から3泊4日の滞在をお願いした、日程上の最大の理由は、私たちの滞在を彼らの週末にあてたいから。明日は土曜日。出来る限りこの幸せな家族と交流を深め、モンゴルをもっともっと知っていきたいです。
本日の旅
行動 :モンゴル人ゲル泊1日目
朝食 :羊ゆで汁と雑穀のスープ、бууз(ボーズ、蒸しシュウマイ)、каз(カズ、燻製馬肉)/宿
昼食 :хүрэн манжин өндөгтэй салат(ホルーンマンチニウンドゥクテイサラトゥ、ビーツと卵のサラダ)、ногоотой шөл(ノゴートイシュル、野菜たっぷりスープ)、цуйван(ツイワン、手打ち麺と野菜の炒め物)、цай(ツァイ、緑茶)、шарсан банш(シャルサンバンシュ、揚げ餃子)、нийслэл салат(ニースキヒサラトゥ、ポテトサラダ)/ウランバートルのカフェ
夕食 :гурилтай шөл(ゴリルテイシュル、肉野菜麺スープ)、цай/モンゴル伝統住居ゲル
宿泊 :モンゴル伝統住居ゲル
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旅情報
1トゥグルグ=0.066円

*モンゴルのATM
中国との国境駅(ザミンウードゥ駅)やウランバートル市内の銀行では、VISA、MASTER、CIRRUS、PLUSなどのATMサービスが利用できる。引き出し限度額は行毎によって異なる。ATMマシンは、銀行支店やホテル、デパート、ショッピングセンターなどに設置されている。ウランバートルはスリが多いので(しかも巧みなテクニックによりすられたことにその場で気付かない)、人が集まるところでのキャッシングは要注意。